ココリコ田中さんに聞く(2) かわいい深海魚5選&カッコいい深海魚5選

2019年6月発売のJTBパブリッシング『るるぶ にっぽんの水族館』で、巻頭インタビューにご登場いただいたココリコの田中直樹さん。海の生きものや魚、そして水族館のことを、田中さんならではの視点から語ってもらいました。そのときのお話から、3つのテーマについて「るるぶKids」でもご紹介します。

今回は、その第2弾「るるぶKids」限定!田中さんおすすめの「かわいい深海魚」と「カッコいい深海魚」です。それぞれ5種ずつ大公開(ランキングではありません)。『るるぶ にっぽんの水族館』には載っていない「るるぶKids」限定の内容は要チェックですよ。

※掲載している深海生物の画像で「展示実績のある○○水族館の画像」と示したものは、常に展示しているわけではありません。深海生物は見られるときと見られないときがあります。おでかけの際は事前にご確認ください。

ココリコ田中さんに聞くシリーズ
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» (3) ボクの大好き&おすすめ水族館7選

目次(index)

田中さんセレクト! かわいい深海魚5選

メンダコ

るるぶ: では、子どもたちに教えてあげたい「かわいい深海魚」をいくつか教えてください。
田中: かわいくて人気なのはメンダコかな。メンダコはタコですけど、墨袋を持ってないタコなんです。深海にすんでいるので、暗い中で黒い墨を吐いても効果がないということかもしれないですね。

なんだか見た目がかわいいメンダコ。展示実績のある「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」の画像

ダイオウグソクムシ

田中: ダイオウグソクムシも最近人気ですね。
るるぶ: ああ、なぜか人気ありますよね。
田中: あれ、かわいいのかなぁ(笑)。「かわいい」ジャンルになるのか、やや疑問ですが…。
るるぶ: グソクムシの特徴を教えてください。
田中: 大きくいうとダンゴムシの仲間ですから、見た目も陸上のダンゴムシと同じです。ただ、泳ぐときはひっくり返って泳ぐんです。その、ひっくり返った感じとかがちょっとかわいいと思います。

深海生物でも1、2を争う人気者ダイオウグソクムシ。展示実績のある「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」の画像

ミドリフサアンコウ

田中: あと、かわいいのがミドリフサアンコウ。
るるぶ: ああ。正面向いていると、なんかいいですよね。「怒ってるの?」という顔に見えて。
田中: そうそう、見た目がカラフルで、赤系の地色にうすい緑の模様が入っている姿がけっこう目立ちますよ。

正面を見つめるミドリフサアンコウ。展示実績のある「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」の画像

カイロウドウケツ

田中: こんな生きものおもしろいなぁって思うのがカイロウドウケツ。海綿動物の仲間で網目模様をしている筒状の生きものなんです。で、その網目の中にエビがいるんです。
るるぶ: エビですか?
田中: ドウケツエビという名前で、カイロウドウケツと共生してるんです。最初、小さいドウケツエビがカイロウドウケツの中に入って、その中でエビは生活します。そしてエビは成長して大きくなって網目から出られなくなり、一生そこで過ごすんです。
るるぶ: ええ~~?
田中: しかも、そのエビは網目の中に2匹いて、番(つがい)なんです。ココで卵を産み、夫婦は最期まで寄り添って一生を送るんです。子どもは網目の隙間から出て、別のカイロウドウケツを探しますが、夫婦はそこが墓になるまで。
るるぶ: カイロウドウケツは漢字で「偕老同穴」。夫婦仲よく生きて最期も一緒に葬られる、という意味ですね。
田中: まさに、その名のとおりなんです。

大きくて20~30cmくらいのカイロウドウケツ。展示実績のある「沖縄美ら海水族館」の画像 画像提供:国営沖縄記念公園(海洋博公園)

サクラエビ

るるぶ: ではラスト、5つめは?
田中: 食卓でおなじみのサクラエビ、実は深海の生きものだってご存じですか?
るるぶ: えっ、そうなんですか?
田中: はい、例えば、メガマウスという深海生物のお腹からサクラエビが出てきたりもしてます。それによって、そのメガマウスの行動範囲なんかがわかってきたりしているんですよ。
るるぶ: へぇ、おもしろいですね。では、次に「カッコいい深海魚」をお願いします。

田中さんセレクト! カッコいい深海魚5選

メガマウス

田中: カッコいい深海魚、まず、サクラエビのところで登場したメガマウスをあげたいです。サメの中でも目撃例が本当に少なくて、水族館にも標本しかないんですが、実は、あがっているのは日本が一番多いんです。駿河湾あたりを中心に。
るるぶ: そうなんですか。
田中: メガマウスは口の中が光るシステムになっていて、そこにプランクトンが集まって、それを食べているんじゃないかとか、さっきのサクラエビがお腹から出てきて…とか、いろいろなことがわかり始めているんです。深海魚はそこがおもしろいですね。

「京急油壺マリンパーク」にあるメガマウスの標本展示

シーラカンス

るるぶ: 田中さんが生きもの好きになったのは、深海生物のシーラカンスからだとか?
田中: そうなんです。子どものときにシーラカンスという生きものがいるんだって知って、それが深海生物好き、生きもの好きになる入口でした。なので、シーラカンスには思い入れが深いです。「沼津港深海水族館 シーラカンスミュージアム」で見られる標本展示には感動します。「アクアマリンふくしま」の研究チームは世界に誇る研究成果をあげてますよ。

「アクアマリンふくしま」の「海・生命の進化」で見られる、アフリカ・シーラカンスの標本展示

ゴエモンコシオリエビ

田中: あと、カッコいいといえばゴエモンコシオリエビ。
るるぶ: 五右衛門?
田中: 大きくいうとヤドカリの仲間なんですけど、毛むくじゃらで、体内にバクテリアをすまわせて、そのバクテリアを自分のハサミでつまんで食べて生きているんです。海底に熱水噴出孔という、数百度の熱水が出ている割れ目があって、その周辺に棲息しています。
るるぶ: ああ! 熱いところにすんでいるから…。
田中: はい。昔、石川五右衛門が釜ゆでになったところから、この名前が付きました。

白くて毛むくじゃらのゴエモンコシオリエビ。展示実績のある「新江ノ島水族館」の画像

オロシザメ

るるぶ: おもしろいですね~。どんどんお願いします。
田中: オロシザメはどうでしょう。おろし金のような皮膚というか、もうトゲトゲです(笑)。鮫肌って本当にに鋭い感じですけど、それがさらにトゲトゲで針状になって…このサメは好きですね。

捕獲数が少なく水族館での飼育例も数件しかないオロシザメ。展示実績のある「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」の画像

フクロウナギ

るるぶ: さて、ラストは?
田中: フクロウナギも、ちょっと怖くてカッコいいです。とにかく、口がすごいんです。深海ってエサが乏しい環境なので、どうやってエサを見つけるか、捕食するかがポイントなんです。ずっと砂地にとどまってエサが来るのを待ったりとか、フクロウナギは口がものすごく大きくて、1回のキャッチでエサを逃さないとか、それぞれ戦略があって、深海生物ってやっぱりおもしろいなぁ。

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『るるぶ にっぽんの水族館』では、カテゴリー別&エリア別で全国の水族館を紹介

2019年6月24日発売の『るるぶ にっぽんの水族館』では、カテゴリー別大図鑑にて、5つのカテゴリーに分けて人気の水族館を紹介しています。例えば「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」は専門こだわり型、「沖縄美ら海水族館」はアイドル水槽型、「新江ノ島水族館」や「京急油壺マリンパーク」はショー演出型、「アクアマリンふくしま」は総合バランス型など。加えて、エリア別カタログでは全国の水族館をエリア別に掲載。にっぽんの水族館の魅力的な情報がいっぱい詰まったムック本です。

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