温泉と寺めぐりでパワーチャージ。1泊2日で楽しむ大分・国東~日田の旅

温泉と寺めぐりでパワーチャージ。1泊2日で楽しむ大分・国東~日田の旅

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記念すべき私の初・大分旅は、湯布院でも別府でもなく、あえての「国東&日田」!独自の仏教文化が花開いた自然豊かな国東半島から、素朴な美しさが人気の民陶・小鹿田焼を擁する日田まで、大分を東西に駆け抜ける1泊2日のモデルコースを体験してきました。秘仏と秘湯にまみれた特濃旅、皆さんにもシェアしますね!

1日目

岩山と一体化した絶景寺院
【文殊仙寺】

10:40 合格祈願や学業成就にご利益があるという古刹にお参り

独自の神仏習合文化が残る大分県の国東半島。今回は、古刹がひしめく国東半島の中でも古刹の中の古刹である「文殊仙寺」からスタート!巨大な仁王像に見守られながら、長い石段を上ります。

卯年の守り本尊である文殊菩薩をご本尊とするため、境内にはうさぎモチーフのお守りも。飛躍・豊饒・招福の象徴であるうさぎに、パワーを分けてもらいましょう。

奥の院の背後に迫る岩壁は圧巻!ご本尊・文殊菩薩は、この奥の岩窟に鎮座しているのだとか。そう、あの「三人寄れば文殊の知恵」の文殊菩薩です。秘仏であり普段は拝観できないため、奥の院前からしっかりとお参りしてきました。また、事前に連絡しておけば写経や座禅ができることもあるそうなので、気になる方はチャレンジしてみては。

30分   
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名水を使って打つ山のそば屋さんへ
【両子河原座】

11:50 眺めのいい店内で、そばと大分名物・とり天を食す

初大分の一食目は、山あいの手打ちそばの店へ。鶏めしを使った大分らしいオムライスも気になりましたが、迷いに迷って、とり天むすざる(1200円)をオーダー。冷たいそばと、大分名物「とり天」がニョキッと突き出たキュートなおむすびのセットです。近くに湧く清水を使って手打ちされるそばは香りも喉ごしも良好で、ツルツルと無限に食べられそう。

どこか懐かしい雰囲気の民芸調の店内は、居心地最高。ついつい、長居してしまいました。

国東半島最大の仁王像がお出迎え
【両子寺】

12:50 パワーみなぎるフォトジェニック寺院

お腹を満たした後は、再び国東半島のお寺巡りへ。国東半島最高峰・両子山の中腹にある両子寺(ふたごじ)。ご本尊の千手観音は子授けや厄除けの観音様として広く信仰を集めているんです。

また、境内全体が瀬戸内海国立公園内にあるとあって眺めも抜群!空気まで澄んで感じられます。標高400mと高い場所にあるため、九州きっての紅葉の名所としても知られています。

山門の仁王様は、国東半島最大級の巨躯を誇ります。境内には他にも2対の仁王様が散在し、筋肉美を備えていたり、丸みを帯びて愛嬌があったりとそれぞれに個性的で、ついしげしげと眺めてしまいます。

20 分   
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国宝指定の平安建築
【富貴寺】

14:00 日本三阿弥陀堂の内部に潜入!

国宝である美しい阿弥陀堂は、なんと九州最古の木造建築。平等院鳳凰堂・中尊寺金色堂と並び、日本三阿弥陀堂の一つに数えられているのだとか。

中にはご本尊である阿弥陀如来の坐像が安置されています。さらに、2019年から2年間の予定で行われている本堂の解体修理の間は、観世音と勢至の両菩薩も阿弥陀堂に移されているため、特別に阿弥陀三尊像が揃って拝観できるようになっています。こんな貴重なタイミングでうかがえるとは、なんと、ありがたや。雨天時は壁画保護のため拝観できないそうなので、ぜひ、晴れた日に。

いただいた御朱印にも、阿弥陀如来の姿が。見返すたびにご利益がありそう!

10分   
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国指定重要文化財9体が揃い踏み
【真木大堂】

14:40 平安時代から人々を魅了してきた名物たちに会いに行く

かつては六郷満山最大の寺院であったと伝えられる真木大堂(伝乗寺)。収蔵庫には里の人々の手で大切にされてきた9体の仏像が安置され、いずれも国の重要文化財に指定されています。 ご本尊の阿弥陀如来像、木造としては比類のない大きさを誇る大威徳明王像など、全てが「平安時代の作であることは間違いないけれど、もうよく分からないくらい古い」ものだそう。古の名工によって作られ、時を超えて敬われてきた仏像に手を合わせるだけで、パワーをもらえた気がしました!

江戸時代に建てられた本堂には、国東半島では珍しい木造の仁王様が据えられています。

真木大堂のご朱印は阿弥陀如来、真木不動尊、大威徳明王の3種。特別なイベントの際には、限定のご朱印が登場することもあるそうですよ。

5分   
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日本最古の磨崖仏
【熊野磨崖仏】

15:15 一日の終わりにもうひと頑張り。長い石段を上って磨崖仏へ

磨崖仏までの道のりはほぼトレッキング!神仏習合の地・国東らしく、鳥居から仏様まで石段が続く風景が見られてなんだか新鮮です。石段は100段あり、鬼が一夜にして築いたと伝えられているそうです。積まれた石を伝って登っていく道中は、もはや修験者気分。歩きやすい靴をオススメします!

磨崖仏の入り口にある胎蔵寺では、阿弥陀如来像や十二支像に金色の護符シールを貼って開運祈願もできますよ。

ご利益のありそうなキラキラグッズのチェックも忘れずに。

70分   
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「おんせん県」が誇る秘湯
【壁湯温泉 福元屋】

17:40 渓流に面したワイルドな洞窟風呂を体験!

大分初のお泊まりは、数多くの名湯・秘湯が点在する九重町にある「福元屋」。渓流沿いに立つ、壁湯温泉の一軒宿です。

渓流に面した洞窟風呂のワイルドさに目を奪われつつ、源泉そのままの湯に身を浸してみて驚き。ぬるーい! でも、このぬるさのおかげで、何時間も良泉に浸かっていられるんですよ。温泉の中でお酒が飲めるのも、低い湯温のなせる技。さらに初夏には蛍を見ながら入浴できるそうです。混浴ですが、宿泊客は無料で湯浴み着を借りられるので安心です。露天に加えて、洞窟風の女湯と湯温高めの家族風呂も2か所あり、湯巡りも楽しめますよ。

朝晩は、女将が腕をふるう心づくしの料理に感動。柔らかで甘い豊後牛、ヤマメなどを貪り尽くしました。 さらに朝は近くの県道沿いに施された「苔アート」を見物がてら自然の中を散歩…と、チェックアウトギリギリまで非日常ステイを大満喫できました。

■壁湯温泉 福元屋
住所:大分県玖珠郡九重町町田62-1
TEL:0973-78-8754
チェックイン/チェックアウト:イン15時/アウト11時
料金:1万4040円~(1室2名利用時の場合、1名あたり、朝食付き)
アクセス:公共交通:JR豊後森駅→玖珠観光バス宝泉寺方面行きで30分、バス停:壁湯下車、徒歩すぐ。または高速バス玖珠IC、九重IC→送迎あり 車:大分道九重ICから国道210・387号経由6km10分
駐車場:あり/30台

2日目

花のように水が散る名瀑
【桜滝】

9:00 町外れの滝までお散歩。マイナスイオンを取り込んで!

さて、始まりました二日目。まずは山の車窓を楽しみながら、別府・湯布院と並ぶ大分三大温泉のひとつ「天ヶ瀬温泉」エリアへと向かいます。到着後は、落差25mの「桜滝」にてしばしリフレッシュ。

野趣あふれる川沿い露天がいっぱい
【天ヶ瀬温泉】

10:00 せせらぎを聞きながら天瀬で温泉巡り

玖珠川をはさんで両岸に、15軒ほどの温泉宿や小さな饅頭屋さんなどが立ち並ぶ天ヶ瀬温泉。川沿いに点在する素朴な共同露天風呂は必見です。絶景のどまん中で入浴できる開放的(すぎる?)温泉もありました! もちろん周囲から丸見えですが…水着OKの温泉もあるそうなので、ご安心を。

温泉街を歩いていると、あちらこちらで無料の足湯や手湯と出会います。せせらぎが耳に快い川沿いの足湯は居心地よすぎ!今回は「天龍荘」前の足湯で休憩しました。場所によって泉質が少しずつ違うので、ハシゴしてみるのも面白そう。

もちろん、各旅館の立ち寄り湯も利用できます。天龍荘(写真)は、大人500円で大浴場の立ち寄り利用OK(13〜21時) ほんのりと硫黄が香る肌ざわりの良い温泉に浸かって、しっかりリラックスできました!

■天ヶ瀬温泉
住所:大分県日田市天瀬町天ヶ瀬温泉街
TEL:0973-57-2166(日田市観光協会天瀬支部)
アクセス:公共交通:JR天ケ瀬駅下車、車:大分道天瀬高塚ICから県道54号、国道210号経由11㎞

30分   
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レトロな街でお土産さがし
【日田市豆田町】

11:00 天領として栄えた風情ある街並みを散策

温泉でほっこりした後は、日田市豆田町に移動。江戸時代初期から天領となり、九州の中心地として栄えた歴史をもつ古い町並みをそぞろ歩いてみました。

雑貨店や団子屋さん、パン屋さん、カフェなどがいっぱいで、見てるだけでもワクワク!

ランチは、特徴のある団子壁がキュートな「麦屋カフェ」で。日田っ子ライス(単品780円、セット1000円) は、タコライス風のオリジナルメニューです。柚子胡椒が効いたチリソース「ユズリッチ」が隠し味に。

旅もそろそろ終盤。日田ならではのお土産を求め、地域のモノづくりを応援するセレクトショップ「Life design shop Areas」へ。こちらでは、日田杉など地域の資源を活用した雑貨、アクセサリー、文具などのアイテムを取り扱っているそう。雑貨店というよりは日田のおしゃれなものが集う工芸館といった雰囲気が心地よく、一つひとつのアイテムに、物欲全開で見入ってしまいました。

日田に来たら、駅前の「HITAサイン」での撮影もお忘れなく。街名のサイン自体は観光地などでたまに見かけますが、人が入ることで初めて文字が完成するサインって、珍しいでしょ?このサインも含め、日田駅の駅舎をデザインしたのは、デザイナーの水戸岡鋭治氏。日田杉がふんだんに使われた駅舎は、まるで丸ごとアート作品のような美しさ!

30分   
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小鹿田焼のセレクトショップ&カフェ
【日田鹿鳴庵】

14:30 小鹿田焼の神髄に触れる貴重な時間

豆田町を楽しんだ後は、江戸時代中期から続く素朴な民陶・小鹿田焼のふるさとを訪ねて、一路、北を目指します。 まずは、築158年を数える茅葺き屋根の自宅を改装してオープンしたという、小鹿田焼の素敵なセレクトショップ「日田鹿鳴庵」をのぞき見。

ギャラリーに並ぶ小鹿田焼は全て一点もの。伝統を守りながらも型にはまらない作品を取り扱っています。また、ここ「日田鹿鳴庵」にはカフェも併設。窓越しに広がる里山の風景を眺めながら小鹿田焼のカップでコーヒーをいただく時間は、まさに至福のひと時になりそう。

10分   
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唐臼の音が響く民陶のふるさと
【小鹿田焼の里】

15:00 窯元直売の小鹿田焼を前に、物欲ノンストップ

機械や電気を一切使わない、昔ながらの工程で手作りされる小鹿田焼。その一子相伝の技は、窯元の集落「小鹿田焼の里」で受け継がれています。各窯元では小鹿田焼の制作行程が見られるほか、軒先では直売品の購入も可能。お得な価格にびっくりです。

水の力で石を砕く「唐臼」の音を聞きながら、山間に点在する登り窯を眺めていると、なんだかタイムトリップをしたような錯覚に陥ってしまいました。

それにしても、初めての大分でこんなに多彩な体験ができるとは、予想以上かも。しばらくは旅の余韻に浸るだけでパワーをリチャージできそうなほど、いっぱいエネルギーをもらえた2日間でした!


text:仁田茜
photo:@lifestock_yuuki

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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10:40

文殊仙寺

30分

11:50

両子河原座

12:50

両子寺

20分

14:00

富貴寺

10分

14:40

真木大堂

5分

15:15

熊野磨崖仏

70分

17:40

壁湯温泉 福元屋

09:00

桜滝

10:00

天ヶ瀬温泉

30分

11:00

日田市豆田町

30分

14:30

日田鹿鳴庵

10分

15:00

小鹿田焼の里

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