食・グルメ
2020.03.02
たまごの本質的な味わいと向き合う場所。【きょん。のあの日この日のカフェダイアリー。】
時間をかけずに栄養を摂取できて、かつお腹を満たしてくれるお気軽めしといえば、そう！たまごかけごはん！"TKG"として、多くの人から親しまれているたまごかけごはんですが、大阪・福島に2019年にオープンした「zawa coffee（ザワ コーヒー）」で提供されるたまごかけごはんは、そんなカジュアルな概念を覆す本質的な旨味を秘めていました。
飲み屋さんが軒を連ねるエリアに潜んだ洗練空間。
居酒屋や焼肉店が多い賑やかなエリアに建つビルの3階に、今回ご紹介する「zawa coffee（ザワカフェ）」はあります。
一切の無駄がない洗練された空間でいただけるのは、「zawa coffee」の店名が表す通り淹れたての一杯のコーヒーと、まさかまさかのたまごかけごはん！しかも、こちらのたまごかけごはん、ただのたまごかけごはんではないのです。
尊さ溢れるたまごかけごはん
生産者に直接かけ合って仕入れているという、普段は滅多に出会うことがないであろうたまごたち。たまごかけごはんとして食べられるのは、「神果卵（しんからん）」「森の宝石」「ゆずたま」「赤卵」の4種（時期によって変更になる場合あります）。それぞれの風味はもちろん、香りや食感、栄養素など個性が異なるため、店主さんの説明を聞き、好みの一種をセレクト。
今回いただいたのは、「神果卵」のたまごかけごはん。このたまご、たまごにしてたまごにあらず……。伝わりますか、このトロ〜っとした質感と、金色とも表現できる黄身の生彩。通常は、あらかじめ調理をした上で提供されることが多いそうですが、ここでは何にも染まることなく、最も純粋な“たまご”な状態での味わいに触れられるのです。
土釜で炊いた香り豊かなごはんと合わさることで、そこに内在する旨味をさらに引き出すたまごかけごはんが完成。写真のように鰹節（+100円）を添えて、ねこまんまとしていただくことも。ちなみに、土釜で炊くため数に限りがあります。
真摯に淹れる一杯＆たまごと交わり生まれた新感覚ドリンク
お次はコーヒーに。同じ大阪市の大正区にある珈琲店「井尻珈琲焙煎所（いじりこーひーばいせんじょ）」の深煎ブレンドを、有田焼のドリッパーを通してハンドドリップで抽出。
珈琲×たまごかけごはんという類稀なる組み合わせながらも、"ただ淹れる”わけではなく、コーヒーに対する真摯な姿勢も欠かすことがないからこそ、食後に飲んでも何の違和感もなく、すんなりとその味を迎えられる風味を表現できるのだろうな......と、コーヒーが淹れられる様子を見て納得。
続いてはこちら。初めて「おろたま」の文字を見たとき、最初は「おろしたまご……？」と思ったこのドリンク。なんと、炭酸栄養ドリンクでおなじみ「オロナミンC」と生卵が合わさった、新感覚な飲み物なのです……！
おそらくこの文字列だけを見ると、多くの方が「え……それおいしいの??」って思われるかと思うのですが、意外や意外、すんんんんごく合うのです、これが！オロナミンC特有の風味はそのままに、喉越しにまろやかさをプラスしたような、想像の10倍は好相性な組み合わせに、思わず一気飲み……。
おいしさがダイレクトに伝わる直球勝負だからこそ、本質的なものが求められる料理、たまごかけごはん。改めてこうやってじっくりといただいたことって、そういえばなかったように思います。加工されることなく、シンプルに素材そのままの味わいに触れることで、無限の可能性を感じました。今度から気軽に"TKG"と表現するのではなく、きちんと"たまごかけごはん"と呼ぶようにします……！
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