素敵な本との出会いを求めて。雨の代官山【くらたまみのお散歩がてらvol.2】
わたくし、くらたまみとお散歩しながらおはなしする企画。第二回目は、代官山にやって参りました。代官山は見渡す限り、なぜかペットを連れたお洒落な人がたくさん歩いています。子どもまでお洒落です。美容院はどこに行ってるんですか?服とかどこで買ってるんですか?と聞きたくなりますね。そんなことを思いながら、テラス席のあるカフェで、昼からギネスビールやスプリッツァー(カンパリオレンジのソーダ割り)を一人飲んでいる人がわたしです。お洒落は好きなんですけど、それ以上に、本と映画とお酒が好きなんです(笑)。今日は、代官山にある大好きな蔦屋書店に向かいます。「本に救われたこと」を振り返りながら、お散歩していこうかなぁ。
本との出会い、言葉との出会い
とにかく本が大好きなわたし。小さい頃は、絵本しか読めないような子どもでした。本格的に本が好き、「言葉が好き」になったのは24歳の頃。いろんな事情でOLを辞めようと決意した時期でした。たくさんのものを失って、すごく後悔した時期で。自分がいかに「自分のことしか考えていない」人間だと言うことに気づかされた時期でした。反省はしても後悔をなるべく減らす人生にしたい。どうしたら心から変われるのかな。と思った時に、「人の気持ちを汲み取ること、伝える言葉を知ろう」と沢山の本を読み出しました。
本は、孤独な人に寄り添う、かけがえのない友人のようなものです。「そうだよね」と肯定してくれるのも、「それは違うよ」と優しく叱ってくれるのも、人生を何度でも軌道修正させてくれる”誰かの言葉”。それが本の魅力です。1分で読める本を、1分で書ける人はいません。本は、誰かに伝えよう、誰かを救おうと自分の人生や魂を削って、必死に書かれたもの。この世の中にある本すべて、一冊一冊が大切なラブレターのようなものです。
本を読む人生と読まない人生では全然違うと思います。自分が放つ言葉も、受け取る言葉も、自分で学んだ言葉以外ってちゃんと聞こえないんですよ。大人になる度に言葉ってどんどん大切なものになっていくんです。赤ちゃんや犬や猫みたいに黙っていても愛されるわけじゃないし、術を知らないといけない。年を取るにつれて、守られる側から守る側に変わっていく機会が増えます。その中で、「伝え方」「受け取り方」という2点は人生を大きく変えていきます。「相手の気持ちを考える」「想像力」に直結してくるものだと思うんです。
そして、本をたくさん読んでいて気づいたのが、昔の偉人たちは共通して「お散歩が好き、お散歩が息抜き」だということでした。
それを真似してみよう!と思ったのがお散歩好きになったきっかけ。行き詰まっているときも、雨でも、思い立ったときに、音楽を聴きながら歩く。次々と発想が浮かんでくるときや、どうしようもなく虚しかったりする日もあるけど、自分の心を素直に聞ける時間で、かなしいんだな、おこってるんだな、と受け止めると楽になることがあったりします。
…と、落ち着いた真面目なことを書いていますが、たまには「全部いやだー!!!」と取り乱し、ウイスキーをロックで飲み続けたりもしているので、心身共に健康な人間には程遠いのでした…笑
さて、お散歩していると、ふと綺麗なお花が咲いていました。「しあわせは気づいた数だけ訪れる」。そんなことを景色の中から感じとれる人生でありたいな。
そんなこんな言ってる間に「代官山 蔦屋書店」が目の前に…!
「代官山 蔦屋書店」の絵本コーナーがとても好き
皆さんご存じ、「代官山 蔦屋書店」。コンシェルジュと呼ばれるプロが、本選びはもちろん、売り場づくりやイベントまでをデザインしています。人文・文学、アート、建築・デザイン、クルマ、料理、旅行という6つのテーマからなる1階は、もともと「50歳以上の大人が本当に必要とするもの」を求めに来る場所として作ったという、この書店ならではのセレクトですよね。
わたしが大好きなのは、1号館2階にある絵本コーナー。ここに住みたい…
珍しい海外の絵本や、小さい頃によく読んだ童話など、今も語り継がれるような絵本が多く置かれています。蔦屋書店の方にお話を伺うと「意識して」そうされているのだそう。おじいさんおばあさんからその孫まで、3世代に読まれる名作を、古いもの、新しいものが共存する世界観の中に置いています。昔読んだ絵本や童話を「大人になった自分」がどう感じるのか、物語って、その時その時の心によって、全然ちがう色をしているんですよね。
「今日はどれを読もうかな?」手に取る本に「読んであげたい相手」を思い浮かべたりします。
「代官山 蔦屋書店」のこだわりでもある、家のような居心地の中での本選びは、心がとっても落ち着き、時間を忘れて過ごしてしまいます。
「絵になるなぁ…」と言ってもらっていいですかね(笑)。
こんなにぎっしり本が並ぶ光景は、本好きのわたしにとっては天国です。
蔦屋書店のコンシェルジュさんのオススメ、「世界を変えた100人の女の子物語」。すっごく面白かった!
実際の話って何よりすごく勇気をもらうし、行動力の源になる。「自分にもできるかもしれない。」そう思うことから。「できない、やらない」じゃなくて「できる、やる」へ。それだけで世界は変わっていくような気がしますね。
3号館2階には、音楽のスペースもあります。レコードやCDだけではなく、アーティストさんが書いた書籍やグッズが置かれていて目を惹きます。絵や言葉は"努力"と言われる部分があるのですが、音楽は"才能"に尽きると言われていて、ある意味わたしは一番興味深い分野です。
ゆっくり過ごすなら、2号館2階にあるラウンジ「Anjin」もおすすめ。上質なイスやテーブルがとってもお洒落で、背景のアートも素敵で、落ち着く空間です。読んでいるのは、「世界で最も美しい書店」という本。もちろん、「代官山 蔦屋書店」も日本で唯一選ばれています。大好きな本を手に、おいしくて可愛いドリンクを一杯。最高!
尊敬する人にもらったスリランカのお土産。ライオンとゾウのデザインです。とっても愛らしくて、カラフルで、見ているだけで元気になるし、化粧ポーチや、ちょっとした小物入れとして毎日持ち歩いています。カバンや服は割とシンプルで、柄物とかはほとんど着ないし持っていないんだけど、持ち歩くものとか小物は、派手なものがいいな。
次回もみてね!!
Text:くらたまみ
Photo:中田浩資
ヘアメイク:アオタマユミ
スタイリスト:遊井美紀
- 【プロフィール】
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くらたまみ(イラストレーター・タレント)
2018年、Amazonプライム「バチェラー・ジャパン シーズン2」出演。
2019年、ゲッターズ飯田著「開運レッスンIII」 の表紙・中共にイラストを担当。また同年、自身の絵の個展「素直展」を開催。その他、イラスト・執筆・芸能で活動中。
リトルトウキョウプロダクション所属(http://littletokyo.jp) - <最新情報>
2020年10月〜11月
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