京都で食べた桃づくしのかき氷!“社長のかき氷”が忘れられない
昭和30年、40年代生まれの京都人にとって、カフェといえば「セカンドハウス」。憧れと注目を集めた「セカンドハウス」を立ち上げ、今では京都を中心にカフェ、レストラン、バーや山荘など数店舗を経営する社長が自ら発案し、作ったかき氷の専門店が「せかん堂」です。男女問わず、とにかく評判の高い「せかん堂」のかき氷の中で、社長が選ぶNo.1は?
「セカンドハウス銀閣寺店」内で夏季のみ営業「せかん堂」
京都市内に数店舗のカフェを構える「セカンドハウス」。そのうちケーキ工房を備えた「ケーキワークス」の系列に属する「セカンドハウス銀閣寺店」は、京都大学や京都芸術大学の学生たちのテリトリーでもある白川今出川にあります。
もともとは別の場所で夏季だけ営業していた「せかん堂」は、現在こちらの銀閣寺店内に間借りして、夏季のみ営業。勘のいい人はすぐに気づくと思いますが、セカンドハウスをもじった「せかん堂」は、代表の足達光男氏が、自分の大好きなかき氷を、正直採算度外視で極めているので“社長のかき氷屋”とも呼ばれています。
入り口正面の大きなショウケースには、店内奥の工房で作られたフレッシュなケーキがずらり。定番のもの以外に、この店オリジナルのものもあり、指名買いするファンも。
店内に入ると、ショーケースの周辺、カフェ空間、テラス席とそれぞれに床材が違うに気づきませんか?建築にも興味があるという社長は店舗設計にも参加されていて、知らず知らずに心地よく誘導されます。
ガラス張りの真っ白なテラス席は、空間そのものがフォトジェニック。外の景色を楽しみながらゆったりと時間を過ごせます。
同じ場所の春の様子。系列のセカンドハウス東洞院店は、“京都の桜の見えるカフェ”として有名ですが、実は銀閣寺店も窓から桜が見られる隠れお花見スポット。街中とは違い、時間を選べばゆったりと桜とケーキを楽しめそうです。
最高にフレッシュな桃のかき氷で夏の渇きを潤す
“社長のかき氷”とは、どんなものなのか気になりますよね。メニューを見ると「練乳エスプーマ仕立て」「抹茶(丸久小山園のお抹茶)のエスプーマ仕立て」「ヨーグルトエスプーマ仕立て」などなど心そそられるラインナップ。
その中から、社長みずからがオススメしてくださったのが「桃果実エスプーマ」980円。おいしい桃が手に入る時季限定のメニュー。果実、シロップ、エスプーマとすべてが桃づくしのかき氷です。
上から見てもフォトジェニック。周りに大きくカットされた桃がごろごろのっているのが目視で確認できます。
ふわっ、しゃりっのかき氷。氷は、鈴鹿山麓の湧き水から作ったもので、桃のやさしい甘さのジュースがしっかりとしみわたる澄んだ味。シロップ漬けにした桃のエキスも入って、氷なのにみずみずしささえ感じます。エスプーマも、さすがケーキ工房だけあって、生クリームの使い方が抜群。食べ出すとスプーンが止まりません。
1番を決めるのは難しい…と紹介してくれたのが「キャラメルエスプーマ」。桃の爽やかさとはまた違ったデザート感覚の食べ応えのあるかき氷です。
なんといっても嬉しいのが、氷の中に入っている“焦がしキャラメル”のアイスクリーム。アイスが入っているので、氷も溶けにくく、ほろ苦いキャラメル味を最後のひと口まで堪能できます。
見た目にも涼しいのが「柚香(ゆこう)のかき氷」。柚香というのは、柚よりも香りが強く、酸味はまろやかな徳島県産の柑橘。
周りに添えられているのは蜂蜜漬けにしたすだち。中には柚のシャーベットが入っていて、実に3種類の柑橘を1皿に盛りあわせた贅沢な柑橘mixかき氷なのです。
ちなみに今回ご紹介したかき氷、すべて1000円以下。最近、スイーツ系の値段が高騰している京都市内において1000円以下でエスプーマかき氷が食べられるなんて、コスパも最強です。
昭和の思い出が詰まった焼き菓子はお取り寄せも!
入り口から見て左手は焼き菓子ゾーン。ちょっとした手土産やおうちでのティータイムのお供に。
中でももっとも歴史の古いのがこちらのバナナナッツパウンドケーキ。「セカンドハウス」は文字どおり2軒目にオープンした店で、最初に経営したお店はバー。そのバーの常連客で、アメリカからの留学生が「ママの味を再現したパウンドケーキをお店に置いて欲しい」と持ち込んだケーキを置き始めたのが最初で、2店舗目(セカンドハウス)を作るきっかけにもなったという、いわば伝統の味。
1本のフルサイズのほかミニパウンドの5個セットもあります。ネットショッピングでは、ハニーレモン・ラムチョコパウンド・キャラメルオレンジ・マロンブランデー・フルーツパウンドの5フレーバーがセットになっているほか、店に並ぶ焼き菓子のほとんどをお取り寄せできます。
お取り寄せ人気no1なのが「大人のカヌレ」。外はカリッと、中はもっちり、しっとりと仕上げるために1時間30分かけて低温でじっくりと焼き上げます。
個装の袋を開けたとたん、芳醇なラム酒と甘い香りがふわっと広がる「大人のカヌレ」。濃厚なほどの甘い香りに反して、カヌレそのものはラム酒の効いた穏やかな甘さ。個装されているので、みんなでシェアもしやすくて、お取り寄せに人気なのも納得できます。
京都に来られる人は、ぜひみずみずしい旬の桃のかき氷を、来訪が難しい方はお取り寄せの焼き菓子で「せかん堂」および「セカンドハウス」の味を堪能してみませんか?
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
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