【スペイン】未完の大聖堂!“サグラダ・ファミリア”の見どころ徹底ガイド

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19世紀の天才建築家アントニ・ガウディが、全人生を捧げた大聖堂「サグラダ・ファミリア」。スペインの大定番観光スポットですね。天高くそびえるその姿は未だ完成に至らず、ガウディの意志を引き継いだ人々の手によって、今も建築が進められています。建築様式や精緻な装飾にはさまざまな意味が込められているので、じっくりチェックしてみましょう。

Summary


未完の大聖堂「サグラダ・ファミリア」って?

地下博物館にある、サグラダ・ファミリア完成予想図
地下博物館にある、サグラダ・ファミリア完成予想図

1882年、聖ヨセフ信徒協会の聖堂として着工した「サグラダ・ファミリア」。アントニ・ガウディが31歳の若さで2代目建築家に就任し、“聖堂全体で聖書の内容を表現する”という構想を打ち出しました。

細密な彫刻の施された壮大なファサード、美しい曲線と光で彩られた聖堂内部など、未完にしてモデルニスモ建築の最高峰と称されていて、バルセロナに来たら必ず訪れたいスポット!完成は、ガウディの没後100年にあたる2026年の予定です。

■Basílica de la Sagrada Família(サグラダ・ファミリア)
アクセス:2・5号線SAGRADA FAMÍLIA駅から徒歩すぐ
住所:C.de Mallorca 401
TEL:93-2080414
営業時間:9~20時(日曜は10時30分~20時、10・3月は9~19時、11~2月は9~18時、12月25・26日、1月1・6日は9~14時)
休み:不定休(ミサによる)
料金:公式サイト予約€17(当日券は日本語オーディオガイド付きで€30)、日本語オーディオガイドと鐘塔の入場付きは公式サイト予約€32(当日購入は€38)

見どころ① ガウディが指揮をとった「生誕のファサード」

建物の北東側の入口にあたり、ガウディ自らが指揮をとって最初に完成した部分です。キリストの生誕に関する装飾が施されており、日本人建築家の外尾悦郎氏も聖母戴冠の彫像を中心に、キリストの生誕を祝福する天使やハトなどを担当しています。

■生誕の門
外尾氏が中央と左右両方の扉の彫刻を担当した「生誕の門」。生命力みなぎる植物や昆虫が表現されています。写真は右側の門です。

■受胎告知
数々の芸術作品の主題とされている宗教的シーンです。大天使ガブリエルがマリアの前に現れ、神の子キリストを身籠ったことを告げる場面を表しています。

■働くキリスト
大工である養父ヨセフの仕事を手伝う青年期のキリストの姿が。キリストの世俗での生活を表した最後の彫刻です。

見どころ② キリストの受難、死、復活を表現「受難のファサード」

聖堂の南西側にある入口です。扉の上の彫刻などの装飾は、カタルーニャ出身のアーティスト、ジョセップ・マリア・スビラックが担当しています。彫刻はキリストの受難から死、復活までの3日間を表していて、直線的なデザインが特徴的です。

左下から上に向かって、矢印の順番に見ていくとストーリーがわかるようになっています◎。

■福音の扉
3つ扉があるうちの中央の大きな扉です。イエスの生涯最後の2日間について、『新約聖書』から8000字を抜粋しています。

重要な部分は、金文字で装飾されています!注目してみましょう。

■ペテロの否定
ペテロはキリストを知っていることを3回否定しました。それを、3人の女性で表現した彫刻です。

■ネガのレリーフ
キリストの顔の跡が残った布を掲げるヴェロニカ。左側にある横を向いた男性像は、ガウディといわれています。

見どころ③ 色鮮やかな光が美しく輝く「聖堂内部」

聖堂内部は、高い天井に覆われた広大な空間となっています。建物は十字型になっていて、中心に主祭壇があります。白い無数の柱が並んでいて、ステンドグラスの入った窓から青やオレンジの色鮮やかな光が入るようになっています。宗教家具を展示する聖具室も見学可能です。

■ステンドグラス
西側は赤やオレンジ色、東側は青や緑とガラスの色が異なっていて、時間によって差し込む光の色が変わります。

■主祭壇
主祭壇の上空に飾られているのは、十字架に磔にされたキリスト像です。50のランプ、血を表すブドウの房、キリストの身体を表すパンを作る麦などに囲まれています。

■柱
大理石などでできた無数の白い柱が並んでいます。ヤシの木をモチーフにしていて、聖人の紋章などの装飾が施されています。

見どころ④ バルセロナの街並みを一望!「鐘塔」

受難のファサード、生誕のファサードの塔の内部に上ることができます。バルセロナの街並みが眼下に広がる眺めは爽快!上りはエレベーターで、下りは階段を利用します。

サグラダ・ファミリアの入場券に鐘塔の入場は含まれないので、ご注意を。チケット購入時にセットでの予約が必要です。また、鐘塔の入場時間はサグラダ・ファミリア入場時間とは別に設けられています。

見どころ⑤ 独自の建築手法がわかる「地下博物館」

こちらでは重りをつけて全体のバランスを計ったというガウディ特有の懸垂型の模型や、建物のパーツなどを展示しています。内戦の際に燃えずに残ったデッサンや、建設当初の完成予想図なども必見です。

地下博物館内と、生誕のファサード側の教会外の2カ所にはミュージアムショップもあります。グッズやガイド本など、ここでしか買えないおみやげが揃っていますよ。

(おまけ)映える撮影スポットはココ!

■ガウディ広場の池越しに
サグラダ・ファミリアに隣接するガウディ広場は定番の撮影スポット!池の水面に映る「逆さサグラダ・ファミリア」も撮影できます♪

■夜のライトアップ
ライトアップで闇夜に浮かぶ生誕のファサードもまた美しい!是非おさめたい1枚です。


掲載した情報をはじめ、スペインについてもっと知りたい方は、『るるぶスペイン‘21』をご覧ください。

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。
●この記事は『るるぶスペイン‘21』の過去に掲載した記事をもとに作成しています。


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