芸術の秋を彩ろう、リニューアルオープンした「京都市京セラ美術館」へ。【Masaの関西カメラさんぽvol.35】
秋と言えば食欲の秋ですが、芸術の秋もいいですよね。気温が低くなるほど、人の神経は研ぎ澄まされるものです。今回は、2020年5月にリニューアルオープンしたばかりの「京都市京セラ美術館」に行ってきました。この秋のおすすめスポットとして、新しくなった京都市京セラ美術館をご紹介します。
外観は変化なし?実は大きくリニューアルしています!
現存する公立美術館建築では日本最古の1933年に開館された京都市美術館が、2020年5月26日に「京都市京セラ美術館」としてリニューアルオープンしました。
建物の上だけ見ると重厚で歴史のある造りに見えますが、3つの扉は昔の入口で、今は一階分を掘り下げてスロープ状になった地下が、メインエントランスとなっています。そちらはガラス張りでいかにも現代的。
美術館の場所は、京都でも有名な「平安神宮」の大鳥居のすぐ横。迷うことはありませんね。
メインエントランス前は、すり鉢状のスロープになっている大きな広場。ここからメインエントランスを通って中に入ることになります。座れる広場になっているのはいいですね。
白を基調とした広い空間に、思わずため息が……。
地下のエントランスから上がると、白を基調とした「中央ホール」に。真っ白で綺麗な空間に、「うわー。」と思わずため息がでてしまいました。こちらの「中央ホール」は、地下1階から2階への3フロアや「北回廊」と「南回廊」、「東山キューブ」や「日本庭園」を自由に往来できるハブになっています。
2階に上がる階段は螺旋階段になっています。上から見るとナチュラルなウッドの色がかわいくて、絶好の写真スポットです。
螺旋階段を上った先、2階の通路も白で統一されていますよ。
上から見ると分かりやすいのですがこの「中央ホール」は、とても広く、天井高も約16mあるんです。
重厚な美しさ。当時の意匠が多く残された本館へ。
創建当時のままのデザインが残された西広間のステンドグラスやライト。単純なリニューアルではなく、良いものは残すって素敵ですね。
床のタイルや壁の模様、質感から歴史を感じられます。
西広間は、創建当時の玄関らしいです。入ってすぐの目を引く階段。映画やドラマに使われそうな重厚で立派な造りですね。
こちらは、先ほどの玄関の近くのカウンターですが、恐らく当時のチケット売り場でしょうか。昔のデザインって凝ったものが多くて、思わず目を惹かれます。
色々な模様の床がありましたが、一つ一つ、かなり手が込んでいるなと感じました。床のタイルを見ているだけで楽しいです。
新しいエリアも魅力たっぷり
新館の東山キューブへ行く通路は窓が大きくて、外にいるのかと錯覚するぐらいです。この写真、なんと室内なんですよ。この辺りは、新しさを感じるエリアになっています。
美術館メインエントランス左手には、天井が低く面白い空間のミュージアムショップがあります。右側の光が入っている部分が地上部分です。展覧会グッズ、美術書籍のほか、オリジナルグッズやスイーツの販売もしていますよ。
アート作品や美術品は、写真を撮影できないことも多いのですが、こちらの北西エントランスに設置されていた「鬼頭健吾《ghost flowers》」は撮影可能でした(現在は終了。2019年12月21日~2020年9月6日に展示)。展示作品が変わるので何度でも足を運びたくなりますね。
先ほどの写真を外から見ると、こんな感じになっています。カラフルなだけでなく大鳥居の映り込みも相まって、不思議な画になっていますよね。
そのフォトジェニックさから、いま最も注目度の高い「京都市京セラ美術館」。京都という歴史のある土地柄、単純なリニューアルではなく、古くても良いものは残していくというのが、美術館ならではの良い部分ですよね。すこしずつ夏が遠ざかってきて、散策しやすい季節にもなってきました。「京都市京セラ美術館」で、芸術の秋を満喫してみてはいかがでしょうか。
※2020年9月現在、展覧会は予約優先制。カフェやミュージアムショップ等の無料エリアは予約不要です。混雑時は、予約のない方は入館制限を行う場合もあります。
料金:
コレクションルーム観覧料
一般 京都市内在住の方:520円
市外在住の方:730円
小中高生等京都市内在住の方:無料
市外在住の方:300円
小学生未満:無料
※企画展・別館は、展覧会ごとに料金が異なります。
photo:西山雅彦(@masa_nikonist)
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