完全予約制!京都「瑠璃菓」でしか味わえない美しい“生琥珀”のフルコース
ガラス作家が作る生琥珀®が話題の『瑠璃菓』。その工房は京都の中心街から山一つ隔てた住宅地の中。乾燥させる前の、ガラスのように透き通った©生琥珀を日本茶や珈琲とペアリングさせて楽しむ完全予約制のコースと、月に2日間だけお取り寄せできる生琥珀の「琥珀ふるる」をご紹介します。
通り過ぎても気づかない?人知れず営まれる「瑠璃茶房」へ
ガラス作家の石井佳鶴子(かづこ)さんがつくる“生琥珀” が地元の新聞にも取り上げられ、注目の集まる『瑠璃菓』。山科にある工房でその“生琥珀”とお茶(珈琲)のペアリングコースを楽しめると聞きつけて訪れました。
地図検索アプリでは表示されるものの、本当にこの場所であっているのか不安になるほどの住宅地。しかもかなり控えめな看板が、庭の中にひっそりと立てられているだけです。
ガラス作家のほかに茶道教室を開き、教室で出す主菓子(おもがし)も自身で作るという多才な石井さん。茶室のにじり口をイメージしてくり抜いた扉の奥が茶房です。
テーブルを挟んで座椅子が置かれた堅苦しくない雰囲気に、ほっと一安心。石井さんご自身も物腰柔らかく話かけてくださるので、緊張することなくゆっくりとした時間を過ごせそうです。
初体験!完全予約制“生琥珀”のフルコース
多分、世界中探してもここにしかないのでは?と思われる生琥珀のコース。本日は、生琥珀6皿が用意されているそうです。
一、生琥珀の茶巾包み ラ・フランス(ペアリングドリンク 煎茶)
一、丹波大納言ぜんざい(ペアリングドリンク 珈琲)
一、淡雪琥珀(ペアリングドリンク 棒ほうじ茶)
一、ブルーベリー生琥珀(ペアリングドリンク 緑茶)
一、淡雪琥珀 フローズン(ペアリングドリンク 棒ほうじ茶)
一、生琥珀でおおったリンゴとさつまいも(ペアリングドリンク 抹茶)
まずは、透明の琥珀で季節のフルーツを包み込んだ生琥珀の茶巾包み。純度の高い糸寒天から作られた生琥珀は、すっとほどけるかと思いきや、フォークを跳ね返すほどのしっかりとした弾力で、中の洋梨のみずみずしさもしっかり感じられる控えめな甘さ。ペアリングされた煎茶の清涼感ある苦味が、ほのかに残る琥珀の甘さをすっと消し去り、次のお菓子を待つワクワク感に繋げてくれます。
次は丹波大納言のぜんざい。粒の大きなまんまるの小豆をふっくらと、これまた甘さをかなり控えめに炊いてあります。あんこよりもアイスの甘さのほうが微妙に勝つくらいのちょうどいい味加減。最後にひと口サイズの珈琲で、またお口直し。
高台の器に乗せられてやってきたのは淡雪琥珀。卵白を細かくメレンゲして寒天で固めた生琥珀に、有機のバラのジャムをかけたお姫様気分にさせてくれる一皿です。
ペアリングの茶器も面白く、お茶を注ごうと傾けるたびに「ぴゅるぴゅるぴゅるぴー」と鳥の鳴くような音が鳴るうぐいす徳利。琥珀や茶器の説明を聴きながら、穏やかで豊かな時間が流れます。
ここからは後半戦。フルーツ生琥珀の第2弾はブルーベリー。先にお話を聞いて楽しみにしていたブルーベリーは、ご近所のお庭で採れたものだとか。バラといい、ブルーベリーといい、自然がつくりだす色の美しさに改めて感動します。
さきほど登場した淡雪琥珀をフローズンにしたもの。ふわふわのまま凍り、舌にひやっとした感触を残し、すっと溶けていきます。「いまこれが一番のお気に入り」と石井さん。これからフレーバーのバリエーションが増えていきそうで楽しみな一品です。
「最初から最後まで生琥珀ばかりで飽きないかな…」なんて最初は少し思っていたのですが、あぁ、もう最後のひと皿か…と寂しくなってしまうほど、お菓子とお茶のマリアージュを計算しつくされた素晴らしいコースです。
最後は冷たい抹茶を、シャンパングラスで。おしゃべりをしながら1時間半ほどの贅沢な時間を楽しみました。
乾かして仕上げる琥珀をつくる過程の、キラキラと日に透ける“生琥珀”をひとつのお菓子のジャンルとして見出したのは、ガラス作家の石井さんならですね。
月に2回だけお取り寄せできる生琥珀
生琥珀のコース仕立て、興味があるけれども京都まで出かけるのは少しハードルが高いという方向けに、お取り寄せ商品もあります!それが6種類の生琥珀が入った「KOHAKU ふるる」。完全手作りで少量生産、賞味期限が3日間のため、毎月2回(毎月1日前後と15日前後)のみの発送になりますので、気になる方はホームページをチェックしてみて。
しっかりと乾燥させた日持ちのする琥珀なら、いつでもお取り寄せ可能。白みそ山椒や煎茶日本酒、みたらし、丹波大納言など京都らしい素材を使った琥珀。かわいらしいパッケージに入って1箱464円とお手頃なので、あれもこれもと試してみたくなりますね。
これからますます人気が出そうな『瑠璃菓』。早めにチェックしておいて損はないですよ!
瑠璃菓(るりか)
住所:京都府京都市山科区西野山中鳥井町140-19
TEL:080-1526-9700
営業時間:不定
定休日:日曜、祝日その他不定休
アクセス:阪急京都河原町駅から京阪バスに乗り換え「大石神社」バス停から徒歩6分
オンラインショップ:https://rurikakyoto.thebase.in/
※生琥珀は『瑠璃菓』の登録商標です
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
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