ご利益たっぷりで、癒されてみる? レトロ散歩やご当地グルメも楽しめる大分パワースポット巡り
池の中に立つ鳥居にお参り、艶やかな着物で城下町散歩、ロマンチックな干潟の夕日にうっとり、レトロな列車にお泊まり…。これ、大分県北エリアでぜ~んぶ叶います!大分空港~杵築~日出~宇佐~中津の歴史&絶景スポットを1泊2日のドライブで巡る、癒やしの旅をご紹介します。
1日目
大分空港より
約20分
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江戸時代にタイムスリップしたみたいな街並みを着物でお散歩
【杵築城下町】
10:00~ 選べる着物は350着以上!着付けしてもらって和服美人に変身
はじめにやってきたのは、国東半島の南部に位置する杵築(きつき)。ここは、杵築城を中心に武家屋敷や町屋の家並み、石畳の坂道が残る、街歩きが楽しい城下町。350着以上が揃う「レンタルきもの和楽庵(わらくあん)」で、艶やかな着物に着替えて城下町をお散歩しましょう。
素敵な色柄の着物が揃っていて、帯とのコーディネートを考えるのも楽しい!料金には着物・帯・長襦袢・足袋・草履のレンタル代、着付け代が含まれ、着物に合うバッグや髪飾りはオプション(100円)でレンタルできます。貴重品以外の荷物は預けて、さあ出発。
※現在、感染が多数発生している地域からのご来店は、お断りさせていただく場合があります。予約時にご確認ください
11:00~ 大小20もの坂道がある特徴的な城下町を歩いて体感
杵築の街並みは、杵築城を中心に南北それぞれの高台に武家屋敷が連なり、その谷間に商人の町がある“サンドイッチ型”という形状。立体的な形状を結ぶのは大小20の坂道で、写真は「塩屋の坂」から見た「酢屋の坂」です。坂の名前は当時の商いや屋号に由来しているそう。凹凸のある特徴的な城下町は映えスポットばかりで、坂の上からは白壁や石垣の街並みがきれいに見渡せます。
Writer’s comment
北台・南台にある武家屋敷には、上級武士たちの屋敷跡が並んでいます。着物で散策すると嬉しい特典が!茅葺屋根や回遊式庭園が見事な「大原邸」など、公共観光文化施設の入館料が無料になるんですよ。
11:30~ 茶道はオトナ女子のたしなみ。老舗お茶屋さんでお抹茶を点てる
散策途中に立ち寄った「お茶処とまや」は、江戸時代末期から続く老舗。重厚な建物は国指定登録有形文化財で、瓦葺き、白壁、奥座敷、中庭など商家独特の造りが残されています。お店の奥は大分県内の茶園から仕入れた茶葉を使って仕上げる製茶工場です。店内の喫茶スペースでは、落雁付き玉露セット(550円)などで一服できますよ。
予約すると茶道の基本作法を教えてもらいながら、実際にお抹茶を点てる体験ができます。中庭を望む湯釜を備えた和室での体験は1100円、テーブル席での気軽な体験は880円で、どちらも落雁や季節の干菓子付き。お抹茶の基本の作法を教えてもらうと、背筋がしゃんと伸びて、指先のしぐさも丁寧になり、女子力がアップした気分に♪
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約30分
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人と町がつながる、森の中に佇むアートな隠れ家カフェ
【kamenos】
13:00~ ランチは“日出町のおいしい”が集結したカフェご飯を
素敵なカフェがあると聞きつけてやってきたのは、国東半島の付け根にある日出(ひじ)町。閑静な住宅街を抜けた森の中に「kamenos(カメノス)」があります。陶芸家のアトリエだった建物を改修して、土の壁や石造りの薪ストーブ、竹細工のランプシェードなど自然素材で構成された心地いい空間が広がっています。
低温調理した日出ポーク、日出町の有機野菜などの旬の野菜、清らかな山田湧水…。日出町ならではの丁寧に作られたカフェご飯を味わいましょう。
スイーツももちろん手作り。フレッシュフルーツを使った季節のタルトがおすすめで、冬は紅玉(写真右)やラフランス、キウイを使ったもの、春はイチゴのタルトが登場予定です。
※予約等、お問合せのうえお出かけください
約40分
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仏教と日本古来の神仏を習合した八幡信仰の総本宮
【宇佐神宮】
14:30~ 約46万㎡の広い杜を歩いて、八幡様にパワーを授かる
725年創建と伝わる「宇佐神宮(うさじんぐう)」は、全国に4万社余りある八幡社の総本宮です。寄藻川(よりもがわ)に架かる神橋を渡ると、朱色の大鳥居がお出迎え。まっすぐに延びた参道には白い玉砂利が敷かれ、清冽な空気に身が引き締まります。
手水舎を過ぎると、左手にイチイガシが生い茂る一帯が見え、上宮へ続く石段があります。石段の中ほどにある、富士山が2つ並んだように見える敷石「夫婦石」に注目。シングルの人は両足で2つの石を踏み、カップルや夫婦は手をつないで左右の石を踏むと幸せになれるといわれているんですよ。
石段を上り切ったところが上宮です。色鮮やかな朱色の南中楼門があり、奥の本殿に一之御殿・八幡大神(はちまんおおかみ)をはじめ、三体の御祭神が祀られています。厄除け開運や家内安全、交通安全、必勝などのご利益があるといわれていて、参拝の作法はちょっと珍しい「二礼四拍手一礼」。手前の一之御殿からお参りし、3つの御殿に手を合わせましょう。三之御殿の前には樹齢800年といわれる御神木・大楠も。幹に手を当てて、ここでもパワーを授かって。
農業や一般産業の発展・充実を守る神様を祀った下宮もお参りしたら西参道へ。神宮寺・弥勒寺跡を抜けて、雑木林の中に見つけたのは「願掛け地蔵」。誰にも見られずにお参りすると、一生に一度だけ願いを叶えてくれるといわれているんですよ。
願掛け地蔵から西参道に戻ったところには「呉橋(くれはし)」があります。曲線が美しい屋根付きの造りで、10年に一度の勅使祭の時にだけ扉が開かれます。神橋からここまで、ぐるっと回って1時間~1.5時間。休憩やお土産探しができる表参道商店街に立ち寄るのも旅の醍醐味ですね。
約10分
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地元の原材料で丁寧に醸す麦焼酎の酒蔵
【常徳屋酒造場】
15:45~ 造り手の想いを聞きながら、好みの麦焼酎を見つけよう
宇佐市は県下最大級の麦の産地。お酒好きなら麦焼酎のお土産はいかが?1907年創業当時は清酒蔵だった「常徳屋酒造場」。4代目が営む現在は、宇佐の原材料や地下水を使って、宇佐の風土で醸す麦焼酎を製造しています。店舗の奥に巨大なタンクやかめ壺が並ぶ工場があり、事前に電話でお願いしておけば、酒蔵見学ができますよ。
店舗では常徳屋ブランドの約10種の麦焼酎を試飲しながら購入できます。イチオシは麦焼酎に宇佐産100%のゆず果汁、大分県産かぼす果汁をそれぞれ合わせた「ゆずリキュール」「かぼすリキュール」(各720ml 1375円)。甘さは抑えられ、酸味が爽やか。ロックやソーダ割りで飲むのがおすすめです。
約3分
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サクッと軽い食感だから何個でもイケる!大分からあげの元祖
【天下とり(来々軒)】
16:30~ 大分からあげの発祥の店で、揚げたてをテイクアウト
県北エリアをドライブしていると、からあげ専門店をよく見かけます。その発祥となったのが町の中華料理店「来々軒」。昭和30年代に来々軒の初代が考案した鶏からあげ定食が評判になり、別のお店に作り方を伝授して広まったのだとか。「天下とり」は併設のテイクアウト専門店で、元祖の味が手軽に楽しめます。
作り置きはせず、注文を受けてから揚げてもらえます。サクサクとした軽い食感なのが特徴で、衣は薄く、醤油ベースの味つけ。定番の骨なしももの他、ピリ辛、骨付きのブツギリ、骨付きもも、砂ずり、手羽先もあります。地元の人はキロ単位で事前に電話注文し、大きな手提げ袋いっぱいに買っていくのがお約束なんですって。
約30分
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黄金色の夕日に染まった幻想的な海の縞模様
【真玉海岸】
17:30~ 干潮と日の入りが重なった時にだけ出会えるレア絶景にうっとり!
豊後高田市の海岸線を走る国道213号沿いは、絶景とロマンチックなスポットが点在していることから「恋叶(こいかな)ロード」といわれています。恋叶ロードをドライブして、国東半島西部の「真玉(またま)海岸」にやってきました。
ここは大分県で唯一、水平線に沈む夕日が見られるところ。しかも最干潮時でも海水が少し残っている干潟のため、砂浜の縞模様とオレンジ色の夕日が織りなす絶景に出会えるんです。豊後高田市観光協会の公式サイトで、「干潟夕陽おすすめの日」をチェックしてから訪れてみて。
約50分
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廃線車両をノスタルジックな宿泊施設にリニューアル
【汽車ポッポ 別邸】
19:00~ 快適な寝台列車みたい!汽車をまるごと貸切にしてお泊まり
今宵のお宿は汽車の中。「汽車ポッポ 別邸」は旧耶馬渓(やばけい)鉄道の車両を、離れの宿泊施設としてリフォームし、2020年12月にオープンしました。3つの車両はそれぞれ新しい建屋に格納され、1棟1車両をまるごと貸切で泊まることができます。
客室「耶馬渓の社」の玄関を入ると、車両がどーんと目の前に!プラットホームさながらの廊下に沿って停車しているのは、1937年製造の旧耶馬渓鉄道の「キハ104せきれい号」です。
車両内部はマホガニーのフローリングに黒革のソファを配した重厚な空間。運転席や木枠の窓、窓下の壁は当時のまま残されています。レールや枕木も保存され、一部ガラス張りの床面から覗くことができますよ。
奥に進むとシングルベッド4台がある寝室が。透かし彫りの窓枠やレトロなランプが素敵で、寝台列車に泊まっているような気分が味わえます。 昭和初期製造の車両とはいえ、エアコンや照明は最新設備が導入されているのでご安心を。廊下の向かいには、客室専用の檜のバスルームや洗面室、ウォシュレット付きトイレがあり、快適に過ごせます。
別邸の3車両の他に、レストランには明治期製造の日本最古級の木造客車と、昭和31年に製造された気動車があり、朝・夕の食事はこちらでいただきます。
会席プランの夕食はお刺身や天ぷら、甘辛煮のハモの炊き合わせなどの和食がずらり。加えて、マダイのワイン蒸しやローストビーフといった洋風メニューもあり、驚くほど品数豊富なんです。
朝は白米に合うおかずを松花堂弁当風に盛り付けた朝ご飯。しっかりパワーチャージして、2日目の旅をスタートさせましょう。
Writer’s comment
写真の「耶馬渓の社」の他、耶馬渓の名所・青の洞門をイメージした「青の社」、国東半島の大自然をテーマにした「国東(くにさき)の社」も1棟貸切で泊まれます。定員4~6名なので、友達同士や家族で気兼ねなく過ごせるし、思い出に残ること間違いなし。
■汽車ポッポ 別邸
住所:大分県中津市万田500-1
TEL:0979-22-0275
チェックイン/チェックアウト:15時/10時
宿泊料金:2名利用時の会席プラン1泊2食付き1名あたり2万円~
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2日目
約15分
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名勝・耶馬渓に行くならマスト。30年かけて手彫りした
【青の洞門】
10:00~ 不屈の偉人にあやかって、断崖絶壁のパワースポットへ
日本新三景、国名勝、日本遺産…と、3つのタイトルに輝く天下の景勝地「耶馬渓(やばけい)」。奇岩と渓谷が織りなす絶景・耶馬渓のなかでも、見どころが「青の洞門」です。江戸時代、そびえ立つ競秀峰(きょうしゅうほう)は、命懸けで渡る交通の難所でした。見かねた修行僧・禅海は、石工とともにノミと槌だけで掘り続け、30年余りかけて全長342mの洞門が完成。競秀峰には探勝道もあり、大迫力の断崖絶壁の景色が望めます。
約25分
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今も昔も街を見守り続ける中津のシンボル
【中津城(奥平家歴史資料館)】
12:00~ 武具や甲冑など貴重な家宝を拝見し、歴史に思いを馳せる
「中津城(奥平家歴史資料館)」は黒田官兵衛によって築城され、その後、徳川幕府創設に貢献した奥平家の居城として城下町・中津を見守り続けました。内部は奥平家ゆかりの品々が見られる歴史資料館になっています。徳川家康公から拝領した白鳥鞘の鑓(やり)や、長篠の戦いで実際に使用された法螺貝(ほらがい)など、歴史好きにはたまらない内容です。
約5分
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春は桜も楽しみ!優雅な時間が過ごせる庭園カフェ
【ギャラリー茶論 蓬莱観】
13:00~ 総檜造りの邸宅におじゃまして、日本庭園を眺めつつランチ
中津城のすぐ近く、「ギャラリー茶論 蓬莱観(さろん ほうらいかん)」は日本庭園の中にある古民家カフェです。元は個人のお宅でしたが、桜や花菖蒲が見事な庭園が評判となり、20年ほど前に喫茶を始めたのだとか。
昔ながらの波うちガラスの窓から眺める庭園は、窓枠を額縁にした絵画のような美しさ!
ビーフカレーはコク深い欧風カレールーが別添えで、ライスの上には和牛ミニステーキと彩り豊かな温野菜を盛り付け。ステーキとカレーの2品が味わえるような豪華版で、サラダ&コーヒーも付いて大満足。庭園を眺めつつ、優雅なランチタイムが過ごせます。
Writer’s comment
庭園にはソメイヨシノやコヒガンザクラなど10本の桜があり、見頃は3月下旬~4月上旬。散り始めると庭中がピンクの絨毯を敷いたような景色になるんですよ。オリジナル櫻葉観(さくらようかん)付きのお抹茶(600円)などの喫茶メニューと一緒に窓辺からお花見を。
約5分
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チョコ好きは必訪!カカオ豆から作るチョコレートショップ
【HARU CHOCOLATE】
14:00~ ご褒美おやつは、カカオ豆からこだわって作った極上チョコパフェ
デザートは別腹!とやってきたのは、古民家をおしゃれにリノベーションしたチョコレートショップ「HARU CHOCOLATE(ハル チョコレート)」。自家製チョコレートが堪能できる「カカオパフェ」(784円)には、チョコレートアイスクリームやガトーショコラ、カフェモカソースなどを盛り付け。サイズは控えめながらも、食後の満足感は格別です。
販売コーナーには、カカオ豆の品種の違いがわかるビターや、紅茶・コーヒーを使った定番の他、季節商品の塩キャラメルなどのチョコレートタブレット(板チョコ)が揃います。自分用はもちろん、ギフトにしても喜ばれそう!
※メニュー内容は変更の可能性があります
※現在、感染症対策のため、1組2名様までの入店でお願いしております
約15分
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赤い鳥居が凛と佇む、池を御神体とする古社
【薦神社(大貞八幡宮)】
15:00~ 神聖な雰囲気に包まれたパワースポットにお参り
宇佐神宮の祖宮といわれる「薦神社(こもじんじゃ)」は、池そのものが御神体という神秘的な古社。三角池(みすみいけ)に自生するイネ科の多年草「マコモ」で神様の御枕を作って、宇佐神宮の本殿に奉納しています。
三角池が内宮で、社殿は外宮にあたります。本殿に向かう途中にある、美しい朱塗りの神門は江戸時代初期建造の三間一戸二重門で、国指定重要文化財。細部の意匠も見事なので近くで見てみて。
本殿の裏木戸を抜けると三角池のほとりに出ます。ここに「神様の足跡」を発見。八幡の神様が3歳の童子の姿で降臨された時のものなんですって。
他にも境内にはクスノキの巨木や、どこかひょうきんな顔立ちの狛犬、ジブリ映画に出てきそうな屋根付き木造の呉橋といった見どころがあります。日向ぼっこするニャンコにも出会いました。
歴史&絶景スポットが満載で、奥深い魅力にあふれる大分県北エリア。きれいな写真が撮れて、ご当地グルメも味わえ、大充実の1泊2日が過ごせますよ。
\ 温泉はもちろん、魅力いっぱい大分県♪ /
text:伊藤あゆ
photo:高倉勝士
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