京都・福知山で明智光秀へのラブを高める日帰り旅へ

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連続ドラマの主人公として活躍中の明智光秀。悪役のイメージが強いだけに、意外な側面も見れることも魅力ですよね。そんな光秀が治めた京都・福知山周辺を旅してみると、光秀が遺した功績とともに地元の人達の確かな慕情も感じることができます。今だからこそ、福知山を旅して光秀の人物像を深掘りしてみましょう。

Summary

福知山城を見る前にちょっとお勉強「福知山光秀ミュージアム」

JR福知山駅から徒歩15分、車で5分の距離にある福知山城。光秀が築いたことで有名ですが、福知山城公園内では「福知山光秀ミュージアム」が1月から公開されています。
歴史的背景、光秀の福知山での功績、と順番に巡って知見を深めることができ、周囲の光秀ゆかりの地でどのような出来事があったのかもまとまっているので、まさにこれから観光に巡る際にはうってつけのスポットです。

本能寺の変の”推し説”投票結果。3万人の投票数もすごいですが、投票者の声にある福知山っ子のコメントがアツいですね。

月替わりで当時の貴重な資料の展示もあります。2021年2月7日までの限定展示になりますので、この機会にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

◆福知山光秀ミュージアム
住所:福知山市内記1-5 福知山城公園内 佐藤太清記念美術館2階
電話:0773-48-9108
営業時間:9~17時(入館は16時30分まで)
定休日:無休

石垣に歴史のロマンを感じる光秀の居城「福知山城」

丹波福知山手づくり甲冑隊の皆様。胸元の桔梗は光秀の家紋で、桔梗の花は福知山城公園でも見かけることができます。

歴史のおさらいをしたところで、いよいよ光秀の居城「福知山城」へ。今回は地元の観光ガイドさんつきで、まずは福知山城を外からぐるっと回ります。
福知山城は天守閣部分が再建されていますが、石垣は光秀存命時のものも含まれ、なんとその中には墓碑塔なども使われているとか。転用石といって、福知山城はその数が多いことでも有名なのです。それぞれの石をよく見て「もともとは何の石だったのだろう?」と考えるのも面白いですね。

写真左下の四角い石が転用石。結構見分けがつきますね。
写真左下の四角い石が転用石。結構見分けがつきますね。

様々な文脈を持った石が絶妙なバランスでくみ上げられており、なかなか見られない光景です。転用石を用いた理由には複数の説がありますが、当時の光秀や領民の思いを想像して、自分の説を考えてみるのも面白いかもしれません。

天守閣近くでは福知山の町全体を見渡すことができます。
周辺を流れる由良川は「暴れ川」の名を持つほどに氾濫が多いことで知られていますが、光秀はこの地を治める際に由良川の流れを変え、堤防を築いて治水を試みました。また、土地税を免除するなどの善政を布いたことも手伝って、この地域一帯を城下町として発展させたという功績があります。
この景色を眺めると、光秀といえば謀反人という一面だけのイメージはなんだか遠くなっていく気がします。

◆福知山城公園 
住所:福知山市内記5 
電話:0773-23-9564
営業時間:9~17時(入館は16時30分まで)
定休日:2021年3 月31 日までは無休 

福知山観光なら食べておきたい鴨すき「とりなご久兵衛」

さて、城内を歩き回った後は休憩がてら昼食へ。福知山では有名な鴨すき・鳥料理「鳥名子」の系列店「とりなご久兵衛」をご紹介します。
こちらは2020年6月にオープンの新店舗で、福知山駅から車で5 分、後に行く御霊神社の近くにあります。

明治時代の名家に由来する持ち家を改装したという店内は、和室の趣もありつつ清潔感のある内装。食事を頂きながら中庭も見ることができ、日本庭園の趣とともに開放感も感じさせます。広々とした敷地で料理をいただくゆったり感は、都市部から離れたここならではの体験ですね。

お昼の鴨すきは1人前3000円で2人前 から注文可。京都・山城産の鴨と昆布で取っただしに、たっぷりの白髪ネギと鴨肉をくぐらせます。
脂もくどくなく、ネギとともに頂くことで鴨の野性味と調和し、香りとうま味を堪能できる一品です。

〆のお蕎麦も注文できますので、鴨そばとして食べるのも良し。

タクシーの運転手さんも、福知山のごはん処を聞かれるとまず紹介することが多いというこのお店。御霊神社の近くということもあり観光中の立ち寄りにもぴったりですので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

◆とりなご久兵衛 
住所:福知山市下柳12
電話:0773-23-1366 
営業時間:11~13時30分LO、17~22時LO 
定休日:12月31日~1月4日

領民の光秀への思いを知る「御霊神社」

最後に、福知山の領民と光秀の関係について知ることができる場所をもう一つご紹介。
光秀の霊を奉る神社「御霊神社」は、福知山城から徒歩15分の場所にあります。光秀の死後およそ120年の時を経て建てられた神社で、当時の福知山城領主が、明智光秀の合祀を許したことが始まりとされています。

本能寺の変を起こす光秀を主題に描かれる漢詩「本能寺」の碑
本能寺の変を起こす光秀を主題に描かれる漢詩「本能寺」の碑

本殿には光秀の文書3通が納められており、敷地内には本能寺の変について触れられた漢詩をはじめ、光秀に関連する石碑が点在。まさに光秀に対する思いが込められた場所といっても過言ではありません。

謀反人として知られ、当時も決して印象は良くなかったであろう光秀が、死後120年経って「非業の死を遂げた良き領主」として領民に慕われ、奉られたというこの小さな歴史のドラマに、深い感動を覚えたのでした。

◆御霊神社
住所:福知山市西中ノ町238
電話:0773-22-2255
境内拝観自由

明智光秀と福知山を巡る旅は、光秀の人となりが注目される今だからこそ面白みも増しますよね。上記のコースは日帰りを想定していますが、中丹地域周辺には光秀以外にも歴史スポットはたくさんあります。ガイドさんと一緒に歩くことで、地元の方の光秀に対する愛を一層知ることもできますので、ぜひ併せて旅程を計画してみてくださいね。

◆福知山観光ガイドの会
住所:福知山市駅前町439 福知山観光協会内
電話:0773-22-2228
営業時間:9~17時(1週間前までに要電話予約)
定休日:年末年始除く 


●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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