五ツ星ホテルと料理界巨匠のコラボ。日本食材をフレンチで味わうアフタヌーンティー
皇居外苑に隣接して立つ五ツ星ホテル「パレスホテル東京」。大人の隠れ場所的な「ラウンジバー 「プリヴェ」で、最高峰のフランス料理の技で作られた贅沢なアフタヌーンティーが味わえると聞いて、さっそく体験してきました。このアフタヌーンティーは、世界中の健康と美容に関心の高い人たちの間で話題の“ギルトフリー”な点にも大注目ですよ!
皇居外苑が目の前。都心の緑に癒される大人の空間
ホテル名にもその格式を感じるように、前身は国有国営ホテルとして歴史がスタートした「パレスホテル東京」。気品漂う館内の6階にラウンジバー「プリヴェ」があります。
フランス語で「プライベート」を意味する“privé”の名前の通り、バーのエントランスにも特別な空間へと誘うようなシークレット感があってドキドキします。
店内は、ラウンジバーらしい大人時間をイメージしたシックなインテリア。昼間は窓の外に広がる皇居外苑を一望。都心と思えないような自然豊かな景色です。
夜になると周りの高層ビル群の灯りでロマンチックな雰囲気になるそうです。
お店の奥には、さらにシークレット感のあるテラス席もあります。開放的な屋外の空気と景色を楽しみつつ、人目を気にせずに過ごせるこんな場所は、都心にはなかなかなさそうです。
ちなみにテラス席でもアフタヌーンティーがいただけます。天気の良い日にはぜひ利用してみたいですね。
厳選された日本各地の食材を生かした至福のひと口
重厚感のあるソファーに腰掛けて窓の外の景色を眺めていると、アフタヌーンティーが運ばれてきました。独特なフォルムのティースタンドに、繊細なスイーツとセイボリーが並び、まるで芸術作品のよう。
このアフタヌーンティーは、バーに隣接するフランス料理「エステール」で作られています。「エステール」はパレスホテル東京がフランス料理界の巨匠、アラン・デュカス氏設立のデュカス・パリをパートナーに迎えたフレンチレストランで、「ミシュランガイド東京2021」では、一ツ星レストランとして掲載されています。
「エステール」では日本各地の厳選素材を使い、その土地の土壌や気候などが作物に与える個性を大切にする「テロワール」を重視しているそうです。
一方でこのヴィジュアル! 細部まで作り込まれた隙のない仕上がりは、まさに高級フレンチのお皿に並ぶ料理がそのまま小さくなったよう。ひとつひとつのフォルムや盛り付け方に華やかさがあります。
そして、このティースタンドは富山県高岡市にある鋳物メーカー「能作」で特別に作られたもので、錫(すず)製だそうですよ。「小鳥が集う止まり木」をイメージしたデザインで、スイーツやセイボリーの色鮮やかな小鳥たちが美しく並んでいますね。
まずは上部から。アラン・デュカスのガナッシュがトップに飾られています。二段目は柑橘のタルトレットとパリブレスト、抹茶とショコラのアントルメ。
柑橘の爽やかさ、香ばしい生地、チョコレートや抹茶の鮮烈さなど、いずれも味と香りが際立っています。
三段目はセイボリー。定番のサーモンケーキにはキャヴィアを載せて。南瓜とカラスミのタルトレット、パースニップのロワイヤル ル・カフェ・アラン・デュカスのコーヒー風味。
こちらも野菜の自然な甘味と香りが主役。サーモンケーキは、キャヴィアの控えめな塩分とクリームの乳分がサーモンを引き立てます。
四段目はスープのような林檎と蕎麦のクレームオレ。焼き菓子は軽い仕上がりのマドレーヌ、ココナッツのフィナンシェ、ヘーゼルナッツと塩キャラメル風味のクッキー。 そしてこのガラスの器に入ったクリームはというと…
別皿のバニラとショコラのケーキに塗る「パット・ア・タルティネ」と呼ばれるチョコレートのクリームです。このクリームを塗って食べるのがなんともフランス流!チョコレートの豊かな香りが口の中で膨らみます。
ティーマスターによるベストな味わいの紅茶
アフタヌーンティーを楽しんでいる間は、好きな物を何度でも楽しめるドリンクがセットになっていますが、ティーセレクションの充実ぶりに嬉しくなります。
クラシカルからアロマ、ローカフェイン、ハーブティーまでその数なんと20種類以上。温かい紅茶には歴史あるドイツの紅茶メーカー「ロンネフェルト社」、アイスにはアメリカの「マイティリーフ社」の茶葉を使い分けています。
ラウンジバー「プリヴェ」には、ロンネフェルト社認定のティーマスターがいて、茶葉の管理から、抽出の温度、時間までを厳しくチェック。
ポットに茶葉を入れっぱなしにしないのはもちろん、飲み頃になったお茶を目の前でカップに注いでくれるので、常に最良の状態で紅茶を味わうことができます。立ち上る湯気がいい香り。
たくさんあるティーの中でも、一度、試して欲しいのがこのアイスロイヤルミルクティー。オリジナルレシピで作られたコクのある味わいで、少量の砂糖入り。スイーツ類が甘さ控えめなので、この甘さがちょうどいい具合ですよ。
こちらが現在提供中の「冬のアフタヌーンティー」です。
一段目には、アラン・デュカスのショコラ。二段目には、ピーナッツのパリ-ブレストに、
エキゾチックフルーツのチーズケーキやレモンのタルト。三段目には、洋葱と黒ニンニクのキッシュ、パースニップとヘーゼルナッツのタルトレット、ブナのチップでスモークしたサーモンとキャヴィアの3種のセイボリーが並びます。四段目には、柑橘のマドレーヌ
モワローショコラ、オレンジケーキとマーマレード、ココナッツのデリケートクリームが。内容は日本の四季に合わせて年に4回変わります。季節ごとの食材が楽しみですね。
こんなにバラエティ豊かな味わいなのに、減塩・低脂肪・低糖質のギルトフリーだというから驚きです。それぞれの素材の魅力を引き出す技術によって、完成度の高い味わいに仕上げることができるんですね。
全部いただいた後に「今日は少し食べすぎちゃったな」という罪悪感は感じなくていいのです! ただただ、おいしく、満足してください。
Text:山下あつこ
photo:新谷敏司
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