田んぼに浮かぶホテル「スイデンテラス」で源泉かけ流し温泉に癒やされる|山形県・鶴岡

田んぼに浮かぶホテル「スイデンテラス」で源泉かけ流し温泉に癒やされる|山形県・鶴岡

山形県 温泉 サウナ ランチ 絶景ホテル 日本酒
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山形県の日本海側、鶴岡市に誕生した未来創造田園都市・鶴岡サイエンスパーク。その一角、のどかな田園風景の中に「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(しょうないほてる すいでんてらす)」はあります。 「晴耕雨読の時を過ごす 田んぼに浮かぶホテル」をコンセプトにしたホテルで、どんな時間が待っているのか楽しみです。

Summary

「晴耕雨読の時を過ごす 田んぼに浮かぶホテル」がコンセプトの宿

エントランス側から見る、広々とした共用棟
エントランス側から見る、広々とした共用棟

「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」がある鶴岡市へのアクセスは飛行機が便利。庄内空港から連絡バスに乗り、約20分でホテル近くへ到着します。
のんびり一人旅を満喫したいなら、電車でのアクセスもおすすめです。JR新潟駅から特急いなほに乗り込み、鶴岡駅へ。途中、海岸線沿いを走るので、車窓から美しい日本海の景色も楽しめます。

鶴岡駅からタクシーで10分ほどでスタイリッシュな建物が見えてきます。コンセプト通り、本当に田んぼの真ん中!

たわわに実り、頭を垂れる稲穂
たわわに実り、頭を垂れる稲穂

ここで栽培されているのは観賞用の稲なのですが、水田は環境に負荷をかける要因にもなる一面があるため、試験的に「水を張らない稲栽培」を行っているそう。これは、ホテルのサスティナブルチャレンジプロジェクトの一環で、2024年から始めた挑戦なのだそうです。
ほかにも、ホテルのオリジナルソルトの収益の一部を海の環境を守る活動に活用したり、規格外野菜を使った朝食カレーの提供など、循環型社会の実現のためのさまざまな取り組みを行っています。

世界的建築家・坂 茂氏設計、スタイリッシュながら居心地のよい空間へ

共用棟の1階と2階は吹き抜け空間でつながる
共用棟の1階と2階は吹き抜け空間でつながる
鏡のように風景を映すサインボード
鏡のように風景を映すサインボード

周囲を田んぼに囲まれ、その景観とマッチする美しい外観に、まずはうっとり。空や稲穂を映すサインボードまでもがおしゃれ。見る時間帯や角度によって映る景色が変わるのを、ずっと眺めていたくなるほどです。

2階フロアには、レストランと開放的なライブラリースペースがある
2階フロアには、レストランと開放的なライブラリースペースなどがある

吹き抜けのエントランスから階段を上がった2階にレセプションがあります。明るく広い居心地のよい空間は、可能な限り柱を排除しているそう。

館内の至る所で、のんびりと景色を眺められる
館内の至る所で、のんびりと景色を眺められる

大窓に配された木の筋交いも、窓の向こうに広がる田園風景を切り取る額のよう。スタイリッシュなだけではなく、耐震性能を持たせる構造的な役割も果たしているそう。
プリツカー賞をはじめ、高松宮殿下記念世界文化賞(2024年)など数々の賞を受賞し、世界的にも有名な建築家・坂 茂(ばん しげる)氏が初めて手がけたホテル。
坂氏といえば、紙を使った紙管デザインが有名ですが、ホテル内でも椅子や間仕切り、ベッドボードなどに使用されています。

ホテルの中庭で見られる坂氏のアート
ホテルの中庭で見られる坂氏のアート

坂氏は被災地支援にも取り組んでおり、2016年の熊本地震で倒壊した家屋などの深刻な問題となっていた災害廃棄物だった瓦を、棟と棟の間の中庭のアートに使用しています。
中庭のあちこちにあるさまざまなデザインを探して歩くのも楽しいですよ。

宿泊棟ライブラリーは宿泊者限定。ここにも坂氏のアイコンともいえる紙管を使ったイスが
宿泊棟ライブラリーは宿泊者限定。ここにも坂氏のアイコンともいえる紙管を使ったイスが
本は宿泊者ならばどこで読んでもOK
本は宿泊者ならばどこで読んでもOK

館内には2つのライブラリーがあり、合わせて2000冊の本が並んでいます。いずれもブックディレクターの幅 允孝(はば よしたか)氏とともにセレクトしたものです。

3つの客室棟に16タイプの客室が揃う

ゆっくりと田園風景を眺められる、テラス付きのダブルルーム
ゆっくりと田園風景を眺められる、テラス付きのダブルルーム
2つの寝室がプライベートエリアの廊下でつながる、コネクティングルーム
2つの寝室がプライベートエリアの廊下でつながる、コネクティングルーム

客室棟はG棟、H棟、Y棟の3つ。それぞれ出羽三山である「月山(GASSAN)」「羽黒山(HAGUROSAN)」「湯殿山(YUDONOSAN)」の頭文字から名前をつけています。
シングルユースからファミリー向けのメゾネット、複数人で泊まれるコネクティングルームまで119室があり、利用シーンに合わせてセレクトできます。
田園風景を一望できるテラス付きの客室からは、外を眺めるだけでも癒やされます。

田園ビュー×かけ流しの温泉&サウナで究極の癒やしタイム

桃色のタイルが印象的な「朱鷺色の湯」。坂氏のデザインに色が用いられるのは珍しく、どこか懐かしさを感じさせる。六角形の天窓もおしゃれ
桃色のタイルが印象的な「朱鷺色の湯」。坂氏のデザインに色が用いられるのは珍しく、どこか懐かしさを感じさせる。六角形の天窓もおしゃれ

美肌効果が期待できるという天然温泉が楽しめる浴場は3つ。内湯、露天風呂、フィンランド式サウナがある「天色(あまいろ)の湯」、内湯の「朱鷺色(ときいろ)の湯」、露天風呂とフィンランド式サウナがある「月白(げっぱく)の湯」。毎朝6時に、「天色の湯」と、ほか2つの湯が男女入れ替え制となります。

露天とサウナがある「月白の湯」。田園を眺めながら外気浴ができる、ととのいスペースも
露天とサウナがある「月白の湯」。田園を眺めながら外気浴ができる、ととのいスペースも

「朱鷺色の湯」で体がじんわりと温まったら、「月白の湯」へ。広く大きな空と田んぼを眺めながら浸かる温泉かけ流しの露天風呂は、最高の気分!
セルフロウリュも可能なサウナで汗を流して外気浴をすれば、さらに自然との一体感が味わえます。

「月白の湯」のサウナでは、紙管を模した木製ベンチでじっくり汗を流せる
「月白の湯」のサウナでは、紙管を模した木製ベンチでじっくり汗を流せる
県内で作られた農作業で使われる「はけご」といわれる湯かごは、見た目もかわいいうえ、使い勝手も抜群
客室から温泉へは、この湯かごを持って行く

農作業で使われる「はけご」をアレンジした湯かごは、見た目もかわいいうえ、使い勝手も抜群です。
温泉の後に気軽に寄りたいのは、「SAKE BAR」と「SAKE LOUNGE」。「SAKE BAR」は山形県産の地ビールや季節のフルーツを使用したジェラートもあり、大人も子どもも楽しめます。

暖簾がかわいい、「SAKE BAR & LOUNGE」への入口。「SAKE BAR」は、毎週火・水曜、祝前日は休業
暖簾がかわいい、「SAKE BAR & LOUNGE」への入口。「SAKE BAR」は、毎週火・水曜、祝前日は休業

「SAKE LOUNGE」はセルフ式で、地酒や山形県産のワインをサーバーから注いでいただきます。

サーバーは、フロントやSAKE BARでプリペイドカードを購入して利用(2杯1000円〜)
サーバーは、フロントやSAKE BARでプリペイドカードを購入して利用(2杯1000円〜)

山形庄内の食材にこだわった旬の料理を味わう至福の時間

メインディッシュの「山形牛赤身肉のロースト 赤ワインソース」
メインディッシュの「山形牛赤身肉のロースト 赤ワインソース」

お楽しみの夕食は、オールデイダイニング「MOON TERRASSE」でいただきます。プリフィックスコースで、5800円、6800円、8800円のいずれかから選ぶスタイル。
5800円のコースは、前菜またはメインディッシュから2品、デザート1品のコース。メインは魚料理、肉料理の6種類から選べ、その中から「山形牛赤身肉のロースト 赤ワインソース」をセレクトしました。噛むほどに甘く、肉のうま味を感じられ、赤ワインのソースとも相性抜群です。
ディナーは予約優先なので、宿泊予約の際に朝夕食付きプランをチョイスするのをお忘れなく。

米どころ・酒どころ山形ならではの「日本酒の飲み比べセット(3種2500円)」も人気
米どころ・酒どころ山形ならではの「日本酒の飲み比べセット(3種2500円)」も人気
夜の共用棟スペース。筋交いから漏れる明かりが美しい
夜の共用棟スペース。筋交いから漏れる明かりが美しい
「MOON TERRASSE」の入口
「MOON TERRASSE」の入口
彩りも美しい、さまざまな種類のおかずが楽しめる!
和朝食ブッフェは彩りも美しく、さまざまな種類のおかずが楽しめる!(写真は一例)

朝食も「MOON TERRASSE」でいただきます。
地産地消率80%を目指した和朝食ブッフェは、郷土色豊かなメニューが並び、つい食べすぎてしまいます。庄内産のお米は「つや姫」「つや姫玄米」「雪若丸」の3銘柄食べ比べができるのもうれしいポイントです。

ランチのみの利用も可能な「MOON TERRASSE」は地元客にも人気

ランチとカフェは予約不要で利用できる。眺望抜群のテラス席なら、プチ贅沢な時間が過ごせそう
ランチとカフェは予約不要で利用できる。眺望抜群のテラス席なら、プチ贅沢な時間が過ごせそう

「MOON TERRASSE」はビジター利用も可能で、地元の人も多く、特にランチやカフェはいつも賑わっています。
ランチメニューは「チキントマトカレー」990円、「鮮魚のソテー タプナードソース」1320円、「山形牛のハンバーグ デミグラスソース」1650円など。いずれも自社農園のベビーリーフサラダとスープ付き。
美しい景観と、居心地のいい空間。かけ流しの温泉に滋味あふれる庄内の美味。すっかり癒やされ、充実した時間を過ごすことができました。
四季折々に表情を変える田園風景が楽しめるスイデンテラス。みなさんも足を運んでみてはいかがでしょうか?

■SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(しょうない ほてる すいでん てらす)
住所:山形県鶴岡市北京田下鳥ノ巣23-1
TEL:0235-25-7424
チェックイン:15時30分〜
チェックアウト:〜10時
料金:1泊2食付 2万7220円~

text:大滝慶子
photo:田村裕未

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