果樹の里うきは市で収穫体験。季節のフルーツを自分の手でもぎとって 【きふね(福岡県 うきは市)】
近年では、フルーツを味わえるカフェ・ショップ・宿などが続々オープンし、何かと話題のうきは市。福岡市街から車で約1時間、のどかな山里風景が広がり、1年を通して果樹栽培が盛んなことから「フルーツ王国」として知られています。今回はここで田舎暮らしを体験できる一棟貸しの古民家宿「きふね」に滞在。もぎたてのフルーツ狩りや、シェフの手がける地元食材をふんだんに使ったバーベキューや釜炊きごはんなど、宿を拠点においしいもの尽くしの旅の始まりです♪
Summary
フルーツ王国うきは市でウキウキの果物収穫。
果実味たっぷりのケーキも期待通りのおいしさ♪
うきは果樹の村やまんどん(体験・食)
大正時代から果樹栽培が行われていた「うきは果樹発祥の地」で、2.3ヘクタールの果樹園を営む「うきは果樹の村やまんどん」。ここでは1年を通してさまざまなフルーツ狩りが楽しめます。訪れた人から「甘みが違う!」と喜ばれる訳は、地下約100mから湧き出すミネラル豊富な天然水を使っているから。人も植物も水が命なんですね。
取材時に、片道約30分かけて毎週水を汲みに訪れるというお父さんに出会いました。「湧き水はあちこちあるばってん、ここのが一番!焼酎と割って飲むのが旨か」とのこと。自由に汲んで持ち帰ってよしとのことなので、「ここのが一番」という湧き水をお宿で賞味しましょう。
取材時は富有柿のシーズンでした。受付で試食をしてからいざ、果樹畑へ。「シャキシャキ食感が好きなら固くて色は浅め。熟したのがいいなら濃いめを選ぶといいですよ」とは、オーナーの末次さん。太陽の光を浴びてキラキラ輝く柿はどれもおいしそう。「おいしいわよー」とアピールをする柿を選んでハサミでチョキッ。当たりが多くありますように!
収穫後は受付に戻り重量測定。1㎏(3~4個)で700円と価格もリーズナブル。なにより収穫したてで新鮮なのがうれしい!
8~9月に収穫体験ができるブドウ。巨峰のほか品種はさまざまですが、一番人気はシャインマスカットだそう。そのほか、7月にはブルーベリー、8~1月にはナシ、11月にはイチジク、1~5月はイチゴなどが収穫シーズン。好みの果物の時期を狙って。
果樹園を望む高台にあるカフェ「夢語寄家(むごよか)」。お菓子作り名人である「うきは果樹の村やまんどん」のオーナーの奥さまが作るスイーツが味わえます。果樹園で収穫されたフルーツを使ったケーキが30種以上ずらりと並ぶさまは圧巻!
今回、あれこれ悩んで選んだのは「柿タルト」。フレッシュな柿のシャキシャキ感がたまらない一品です。湧き水コーヒーとともにいただきました。
■うきは果樹の村やまんどん
住所:福岡県うきは市浮羽町山北2212-7
交通:大分自動車道杷木ICから車で約15分
営業時間:10~17時
定休日:火・水曜
料金:収穫フルーツにより異なる ※詳細要問合せ
地元食材のバーベキューに釜炊きご飯、手打ちそば、
古民家宿を中心に広がるうきはのグルメ旅
きふね(宿泊)
築150年の古民家をモダンにリノベーションした宿「きふね」。十割そばの店も営んでいるオーナーの「田舎暮らしと地元のおいしい食材を楽しめる場所を作りたい」というアイデアから生まれた宿なのだそう。フルーツ園からも近く、果物狩りにも便利です。
白壁のモダンな空間が若い人たちに人気の宿で、古民家の梁が風情を残し、どこか懐かしい雰囲気。古民家の宿は、1棟丸ごと貸し切りOK。全2室で最大6名まで泊まれます。
出迎えてくれるのは、鍋島さんをはじめとする陽気なスタッフたち。すぐそばの川や山でのハイキングや川遊び、満天の星空の下で五右衛門風呂に入るなど、都会では味わえないアクティビティが充実しています。田舎の生活や遊びを体験できるチャンス。
夕食はバーベキュースタイルで。牛肉・豚のスペアリブ・チキン・地元野菜など多彩な素材が味わえます。事前に低温調理した肉を高温のグリルで焼きあげるという凝った調理法を取り入れていて、外はカリッと中は軟らかくジューシーです。取材時は、ちょうど柿がおいしいシーズン。チーズを思わせるトロッとした「柿ソース」は、うきは産を使用。肉との相性抜群で、さっぱりとしたまろやかな味に箸が進みます。
バーベキューで焼いた肉、チーズをたっぷりかけたサラダ、うきは産の棚田米を使ったシメの焼きおにぎりなどが食卓を彩ります。大自然の中で食べると、おいしさが増して感じるよう。
すっかり日が暮れたら、目の前のキャンプサイトに移動して焚き火タイムを楽しみましょう。暗闇にゆらめく炎、パチパチと薪がはぜる音、五感に響いて気持ちが穏やかになるから不思議。夜風で冷えた身体もいつのまにか温まってきます。
朝食は、かまどで炊きあげるご飯が主役。フタを開けるとお米が立っています。
果樹園を望むレストランで提供され、そば店ならではの出汁が利いた卵焼き、梅干し、新鮮卵など、釜炊きごはんにぴったりのおかずがずらり。米はもちろん地元産。粒立ちご飯は噛むほどに甘みが広がるおいしさです。全戸が地下水を利用しているという、うきはならではの天然水も旨味の秘密だとか。
オープンキッチンのガラス越しに、そば職人・熊本さんが昼の営業のためのそば打ちをしている様子も見学可能。トントントンと小気味良くそばを切る音が心地良く響きます。そばつゆのカツオ出汁の香りに、食べたばかりなのに、お腹が鳴りそう。
■きふね
住所:福岡県うきは市浮羽町山北694-1
交通:大分自動車道杷木ICから車で約10分
チェックイン:16時ごろ
チェックアウト:10時
定休日:不定休
料金:1泊2食付き1棟1名1万5500円~(5名以上利用時)、キャンプ1名1500円(テント持ち込み1張3000円、バーベキューの夕食付き)
まだある! おすすめスポット
\ “メイドインうきは”の優れもが発掘できるセレクトショップへ /
うきはせれくと(体験)
2020年7月にオープンしたショップ「うきはせれくと」では、地元産の名物や隠れた名品を独自の視点でセレクトし、作り手の“想い”とともに紹介。店主の太田さんが、商品の楽しみ方までレクチャーしてくれます。「うきはには地元の人さえ気付いていない、いいものがまだまだ埋もれているんです」と語る太田さん。写真の自然発酵にこだわる小さな醸造所「SU」の果実酢は、炭酸水で割って飲むのがおいしいのだとか。友だちだけでなく自分土産にしたい一品です。
■うきはせれくと
住所:福岡県うきは市吉井町1366-1
TEL:0943-73-7793
交通:大分自動車道朝倉ICから車で約10分
営業時間:11~16時
定休日:火・水曜、ほか不定休あり
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
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