丹波篠山の老舗「小田垣商店」で味わう黒豆スイーツ!国の登録有形文化財である本店をリノベーション
城下町の風情が残る兵庫県・丹波篠山。そのなかでも妻入商家群があるエリアは、レトロな建物を生かした雑貨店やカフェがあって女子旅に人気です。その近くで古くから特産品の丹波黒大豆を扱う「小田垣商店」が、2021年4月にリニューアル。国の登録有形文化財の建物が、おしゃれな店舗とカフェになりました。お取り寄せもできるヘルシーでおいしい黒豆スイーツもご紹介。(トップ写真:鈴木勝)
江戸時代後期の建物をリノベーション
小田垣商店の創業は1734(享保19)年。江戸後期から大正にかけての建築物の一部が、素敵な空間に生まれ変わりました。といっても、あえて「時間を戻す」かのように、古いものを再利用しています。
たとえば石畳の床は、京都の商家で使われていたもの。商品をのせる台は、石づくりの手水鉢で、これもずいぶん古い時代のものです。アンティークの持つ雰囲気を生かしつつ、洗練された商品が並びます。
黒豆の袋(30kg入)をリメイクしたユニークな「エコバッグ」。ファッショナブルな和テイストで普段使いしたくなってしまいますね。
新感覚の黒豆スイーツをテイクアウト
棚に並ぶスイーツは、黒豆ショコラ、抹茶しぼり豆など、どれも厳選した素材を使い、豆の味と絶妙にマッチ。少量パックでおしゃれなパッケージなので、ちょっとした手土産にもぴったりです。
かつてテレビで紹介されて一大ブームにもなった、しぼり豆と煎り豆も新しいパッケージに。シンプルに豆の美味しさを楽しめるとあって、変わらぬ人気です。
豆の専門店が作る黒豆煮は、あっさりした甘さで黒豆の豊かな風味を際立たせています。自分で作るのは躊躇する人でも、瓶詰めならすぐに食べられますね。お正月だけのメニュー、と思ってしまうのはもったいない美味しさをお試しあれ!
カフェから見える現代の感性で再構成された枯山水の庭
カフェ「小田垣豆堂」は、もともとは事務所だった場所。太い柱や天井の梁を生かしたとても落ち着いた空間です。
床の間の掛け軸の表具の色は黒豆のサヤをイメージし、書と共に、現代美術作家でもある新素材研究所の杉本博司氏が手がけています。
杉本博司氏の感性で作庭された枯山水は、古いものと新しいものを融合させた、静かな中にも力強い雰囲気の庭。新感覚の美しさはアート大好き女子にはとっても魅力的です。カフェのカウンター席は、この庭を眺めるために作られたのだそう。
縄文時代の遺構に見られる環状列石に着想を得た配置に、悠久の時の流れを感じます。自分の心の内と向き合い、穏やかになれそうですね。石庭はカフェ利用者しか見ることができない、とっておきのスポットです。
カフェ・ショップ・石庭の設計:新素材研究所/杉本博司+榊田倫之
丹波黒大豆や丹波栗の絶品スイーツ
味の良さで知られる丹波栗を、特別な製法でペーストにして作ったクリームをたっぷり使ったモンブランは、和栗ならではの上品な味。黒豆茶は珈琲用の焙煎機を使って、黒豆の香りと風味を引き出しています。ひと口飲んだあとに広がる甘い香りがたまりません。
器は、海外でも評価の高い陶芸作家、市野雅彦氏の作品です。
「丹波栗ソフトクリームパフェ」は、渋皮栗甘露煮のクリームをトッピング。ほどよい甘さと深いコクが堪能できます。
ランチでおススメは、特産品の丹波篠山牛を使った自家製ローストビーフのオープンサンド。季節の野菜とのコントラストが美しい贅沢な一皿です。たっぷりの豆と野菜が入ったコンソメスープとともにいただきましょう。
ヘルシーで美味しい黒豆や新感覚の黒豆ドルチェシリーズはネットでも購入できます。お取り寄せで味わって、旅行ができる時期がきたら、素敵なカフェ「小田垣豆堂」でゆったりした時間をすごしましょう。
※新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、店内でのマスク着用、ソーシャルディスタンス等に配慮しています。
Text:松田きこ(ウエストプラン)
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