非日常空間だから集中できる!「東京ステーションホテル」でワーケーション
東京駅丸の内駅舎内にある「東京ステーションホテル」。保存・復原工事を経て大正時代の姿によみがえった駅舎のドームを間近に眺めながら、ワーケーションステイをしてみてはいかが? いつもと違う環境での仕事は気分転換ができ、効率がアップしちゃうかも!
旅行気分が高まるクラシカルな客室
赤レンガの東京駅丸の内駅舎も趣がありますが、そんな外観に調和するようヨーロピアンクラシックにまとめられたインテリアが魅力の「東京ステーションホテル」。11つあるカテゴリーの中で特に女子に人気なのが、駅舎の南北のドームに沿ってレイアウトされた「ドームサイド」の客室です。
この客室の最大のポイントは、高さ3.9mという天井まである縦長の窓からの眺め。建築家・辰野金吾がデザインした美しいドームレリーフが目の前に広がり、独り占めしているかのよう。ブルー&シルバーを基調にした上品なインテリアと窓の外のクリームイエロー&白の景色は異国情緒にあふれ、東京の真ん中にいながらどこか外国を旅している気分になってきます。
窓際にはコンセントやUSBポートを備えたデスクがあり、デスクライトを点けると贅沢な眺望付きの書斎に早変わりです。一部の客室にはベッドサイドテーブルにスピーカーがあり、iPhoneやiPodを繋げて音楽をかけることもできるので、自分に合った働きやすい環境を整えてくださいね。
ストーリーが詰まったユニークなグッズ
デスクの上には原稿用紙モチーフのメモ帳が置かれています。これは、リノベーション後のホテル再開業にあたり「ストーリーを形にしよう」と作られたもののひとつで、文豪に愛されたホテルという歴史から生まれました。
川端康成が『女であること』を執筆したり、松本清張が『点と線』のトリックを思いついたり、江戸川乱歩が『怪人二十面相』で客室を舞台にシーンを描いたり、「東京ステーションホテル」では多くの文学作品が生み出されました。文豪たちもホテルに滞在して“ワーケーション”をしていたのですね。
引き出しの中には戦前の「東京鉄道ホテル」時代のバゲージステッカー復刻版と新たにデザインされたステッカーも入っています。1階にあるショップ「丹波屋」では、メモ帳、ボールペン、バゲージステッカーの「文豪セット」を売っているので、おみやげにしてはいかがですか?
ちょっと息抜きがしたくなったらオリジナルのブレンドコーヒーをどうぞ。ドリップパックのパッケージの写真は、かつてホテル内にあった店のもの。日本で初めて「コーヒーショップ」の名がついた喫茶店だったのだそうです。
バーでお疲れ様の一杯を
仕事が終わったら、2階のバー&カフェ「カメリア」へ。ホテル内のバーは、一人でも一杯だけでも気軽に楽しめるので、ワーケーション中の女子におすすめです。
1951年、戦後のホテル再開業時に誕生した「カメリア」。内装は茶×真紅のストライプというモダンクラシックなものに一新されましたが、バックバーにはオープン当時に使われていた切り文字ロゴの「STATION HOTEL」が飾られています。
実は、壁にかかっている時計は、5分進んでいます。かつてお客さんが列車に遅れないように進めていた名残なのだそう。ストーリーを大切にする「東京ステーションホテル」らしさがここにも表れていますね。
シグネチャーカクテルは、丸の内駅舎をイメージした赤レンガ色の「東京駅」。ジンをベースにハーブリキュールとザクロシロップを合わせたカクテルはとてもさわやか。添えられたライムを絞って味の変化も楽しめます。
「カメリア」は名物のビーフシチューをはじめ食事メニューにも定評があるのでディナーにもぴったりです。館内には、ほかにもフレンチ、イタリアン、中華、和食など、さまざまなジャンルのレストランがありますよ。
オリジナルの香りに癒されるバスタイム
一日の終わりは、足を伸ばせるゆったりサイズのお風呂でリラックス。あふれ防止のオーバーフローがないので、たっぷりお湯をためて入ってくださいね。ライトは少し暗めに調整を。お湯の波紋が天井にゆらゆらと映り、癒しの空間を演出してくれます。
もうひとつ癒しをもたらしてくれるのが、フランスの香水ブランド「HISTOIRES de PARFUMS de PARFUMS(イストワール ドゥ パルファン)」とのコラボレーションで作られたアメニティ。使うとホテルの歴史をイメージした甘くやさしい香りにふんわりと包まれます。名前は「Est. 1915」という開業年、ボトルの側面のシールは改札鋏の入った切符がモチーフと、ここにもストーリーがあるのです。
夜は室内のライトを消してみてください。窓の外のドームレリーフがほのかに照らされて、とてもロマンティックなんです。こんな中で眠りについたら、素敵な夢が見られそうですね。
和食派も洋食派も大満足の朝食バイキング
朝食は4階にあるゲストラウンジ「アトリウム」で。ここは駅舎中央の屋根裏に当たる場所。最大天井高9mの開放的な空間には、ガラスの天窓からやわらかな陽の光が入ってきます。中央の壁に100年前の鉄骨レンガ構造を見ることもできますよ。
「何度来ても楽しめる、おいしい朝食」をテーマにしたビュッフェは、通常100種類ものアイテムが並びます。料理は一つひとつ小さなポーションで盛られているので、トングを使わずに取ることができて安心。少しずつたくさんの種類を食べられるのもうれしいですね。
エッグベネディクト(写真左下)は、ライブステーションでオーダー。ホンズワイガニとのりのオムレツ、トリュフ入りオムレツ、フルーツグラチネなど、オリジナルの卵料理もたくさんあります。
和朝食ステーションには江戸や東京をテーマにした料理もあり、取材時のメニューは深川めし(写真左下)でした。このようにユニークな内容のビュッフェはとても人気が高く、朝食を目的に宿泊するゲストもいるほど。世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー」の「国内ホテル朝食ベスト20」では、関東で唯一ランクインしているんですよ。
デザートには、ホームメイドのケーキをお忘れなく。料理と同じく、どれもミニサイズなのでいろいろな種類を楽しんでくださいね。
駅舎内というロケーションやホテルにまつわるストーリーなど、ここにしかない魅力でいっぱいの「東京ステーションホテル」。こんなに素敵な空間で過ごしたら、新しいアイデアがどんどん湧いてきそうですね。
■東京ステーションホテル
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL:03-5220-1111
チェックイン時間:15時~
チェックアウト時間:~12時
料金: 1泊1室あたり4万3410円~(税・サービス料込)
アクセス:東京駅丸の内南口直結
■カメリア
営業時間:ランチ11時30分~14時L.O.(土・日曜、祝日~15時L.O.)、ディナー17~23時(22時30分L.O.)
※5月21日現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、11時30分~20時(19時30分L.O.)にて短縮営業しております。緊急事態宣言の発出状況等により営業時間は随時変更となる可能性がございますので、最新情報をお問い合わせください。
■アトリウム
営業時間:朝食6時30分~11時(10時30分L.O.)、ディナー(予約のみ)17~21時(20時L.O.)
※5月21日現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ディナー(予約のみ)を17~20時(19時L.O.)にて短縮営業しております。緊急事態宣言の発出状況等により営業時間は随時変更となる可能性がございますので、最新情報をお問い合わせください。
Text:河部紀子(editorial team Flone)
Photo:斉藤純平
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