祝!世界文化遺産登録!北海道・北東北の縄文遺跡群 ~秋田・岩手編~
「北海道・北東北の縄文遺跡群」は2021年7月27日の世界遺産委員会で世界文化遺産に登録が決定しました。 最近賑わっている「縄文」のキーワード。今回は登録決定に合わせて、北海道および北東北3県に所在する 17 遺跡をご紹介します。1万年以上にわたって採集・漁労・狩猟により定住した人々の生活を今に伝える文化遺産に思いを馳せましょう。今回は秋田県・岩手県の遺跡を案内します。
4つのストーンサークルが集まる、祈りの場所/史跡 伊勢堂岱遺跡
北秋田市の大館能代空港のすぐ近くに伊勢堂岱遺跡はあります。環状列石が4つも集中しているのは国内でここだけです。環状列石とは、大きな石を円形に並べた遺跡のことで、ストーンサークルともよばれています。いずれも直径 30m 以上のサークルで、最大のものは直径約 45mに及びます。環状列石の周囲からは、キノコ形や、うずまきの文様がついた土製品などが見つかりました。土偶も見つかりましたが、ほとんどが壊れています。これは何かの願いをこめて、壊されたのかもしれないといわれています。
■史跡 伊勢堂岱遺跡
住所:秋田県北秋田市脇神字伊勢堂岱
■伊勢堂岱縄文館
住所:秋田県北秋田市脇神字小ヶ田中田100-1
TEL:0186-84-8710
開館時間:9~17時
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金:入館無料
国内屈指のストーンサークル/特別史跡 大湯環状列石
縄文時代後期の遺跡・大湯環状列石は、万座と野中堂という、2つの環状列石を合わせた名称です。大湯環状列石では、10数個の石を並べて作られた塊が、いくつも並べられています。この小さな塊のひとつひとつが、お墓ではないかと考えられています。万座環状列石では約5000個、野中堂環状列石では約2200個の、川の石が使われ、環状列石の周囲には掘立柱建物や、食べ物を入れておく貯蔵穴などが見つかっており、すぐ近くで人々が生活をしていたことがうかがえます。
同時に、土偶やキノコの形をした土製品など、日常では使わない道具もたくさん見つかりました。これらは家族が長く幸せでいることを願ったり、自然への感謝を表したりしていると考えられています。
■特別史跡 大湯環状列石
住所:秋田県鹿角市十和田大湯字万座
■大湯ストーンサークル館
住所:秋田県鹿角市十和田大湯字万座45
TEL:0186-37-3822
開館時間:9~18時(11~3月は~16時)
定休日:11~3月の月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金:入場320円
土ぶき屋根の竪穴住居の暮らし/史跡 御所野遺跡
岩手県の北部、馬淵川沿いの段丘上に立地する拠点集落です。お墓のある広場を中心に、まわりに竪穴住居や掘立建物、盛土遺構などが並んだムラが見つかっています。遺跡の東側や西側でもムラの跡が見つかりました。この遺跡の人々は、屋根に土をかぶせて竪穴住居住んでいたことが分かり、縄文時代の竪穴住居に、どんな種類があったのかを知るヒントになったといわれています。現在、御所野遺跡は「御所野縄文公園」になっています。土をかぶせて復元した竪穴住居があり、実際に中へ入ることもできます。
■史跡 御所野遺跡
住所:岩手県一戸町岩舘字御所野
■御所野縄文博物館
住所:岩手県一戸町岩舘字御所野2
TEL:0195-32-2652
開館時間:9~17時
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金:入場300円
※写真はJOMON ARCHIVES(https://jomon-japan.jp/archives)を加工して作成しております。
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。