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お出汁×スパイス、滋養×アーユルベーダで相乗効果!カラダを労る、京都の新感覚カレー「雲の上はいつも晴れ」

お出汁×スパイス、滋養×アーユルベーダで相乗効果!カラダを労る、京都の新感覚カレー「雲の上はいつも晴れ」

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毎日カレーでもいい。そんなカレー好きにぜひご紹介したいのが、京都JR嵯峨野線「円町」駅に2021年4月にオープンした「雲の上はいつも晴れ」。名前からして清々しいこちらの店舗、カラダの中に入るものは安心できるものだけを使う、何度も来てもらえるように金額は控えめ、付け合わせの野菜はできる限り、露地栽培された旬のもの…と味はもちろん、店主のポリシーの素敵さに惚れてしまいます。

Summary

その1:盛り付けに工夫した見た目でも楽しめるカレー

「雲の上はいつも晴れ」は、2020年の年末にオフィス街・四条烏丸にあるBARを間借りして、昼の間だけ営業していたカレー店。当時から口コミが耳に届いてはいたのですが、このたび円町に店を構えられたとのことでお邪魔しました。

カラオケパブと立ち呑みの間に挟まれて、なんとなくカオスな雰囲気にある入口の扉には1週間のスケジュール告知。全国的に営業時間が不安定な今の状況だと、このわかりやすさ、ありがたいです。

扉を開けると、清潔感溢れる店内。雰囲気もいまどきでオシャレです。さっそく、気になるカレーを注文!

「鯛あらのカレー+あさりだしのほうれん草カレーの2種盛り」1000円
「鯛あらのカレー+あさりだしのほうれん草カレーの2種盛り」1000円

じゃ~ん、こちら2種類のルーが楽しめる「あいがけ」ならぬ2種盛り。片口に入った本日のカレーは定番「鯛あらのカレー」と「あさり出汁のほうれん草カレー」。ライスは黒米か白米を選べるし、お惣菜も2種類(贅沢おばんざいの場合は1種類)選べて、栄養的にも満点。見た目もワンプレートランチのようで美しいのです。

一口カレーを食べて「ん?」。このまろやかさは何?と思ったら、よく見てください。卵の白身部分がふわふわのメレンゲにされているのです。この芸の細かさ、店主の小林圭祐さんが実は元ホテルパティシエだから。小林さんの言う「見栄えも料理の一部」の名言は、繊細で美しいデザートでゲストを喜ばせてきた経験から来るものなのですね。

日替わり2種盛りお弁当 950円(ヴィーガンお弁当も950円)
日替わり2種盛りお弁当 950円(ヴィーガンお弁当も950円)

美しい盛り付けはテイクアウトでも。蓋を開けた瞬間、笑顔になりそうです。テイクアウトは2種類あり、ひとつは「日替わり2種盛りお弁当」、もうひとつは動物性食品不使用の「ヴィーガンお弁当」。

その2:カラダにいいものを使っても、低単価に抑える

「雲の上はいつも晴れ」のカレーを印象づけるのは、なんといっても出汁。無骨な形のこちらは、かつおの荒節を削ったもの。かつお節は、さばいたかつおの身をナラや桜の薪を燃やした熱気と煙で何度も燻しては水分を抜いて作ります。この燻製して乾燥させた状態が荒節、さらにカビをつけて発酵させると本節・本枯節(ほんかれぶし)になります。

本節のほうが、上品で澄んだ出汁をひけるので、京料理などには、本節を使いますが、カレーに合わせるのであれば、荒節の素朴さが、野趣あふれる味をひきだします。

出汁のベースとなる真昆布。料亭などでは肉厚な中心部のみが使われますが、切り落とした耳の部分もしっかりとうまみが熟成されており、いい出汁がとれます。さらには、切り落とし部分だから安価。材料にはこだわりつつ、お客さんが通いやすい値段で提供できるように創意工夫されているのです。

その3:ちゃんと季節がわかる京都の里山・大原の野菜を使う

三方を山に囲まれた京都の里山・大原では毎週日曜日に生産者さんが集まる朝市があるほど野菜づくりがさかん。スーパーに行けば、いつでも欲しい野菜が買えるこの時代、いまの季節にしか栽培できない野菜を育て、収穫して販売する大原の野菜は、ちゃんと旬を教えてくれます。

カレーを彩る野菜は、ほとんどすべてが大原から仕入れるもの。旬のものがやはり一番おいしいですし、食べるものからも季節を感じて欲しいという店主の気持ちが表れています。

その4:いつも、誰が作っても同じ味を

コーヒー450円(シーズナルブレンド(Hot/Ice)またはシングルオリジン(Hot)が選べます)
コーヒー450円(シーズナルブレンド(Hot/Ice)またはシングルオリジン(Hot)が選べます)

カレーだけではなく、ドリンクも一級品を選びながら値段はお手頃。こちら、提供しているコーヒーは、中米のエルサルバドルのコーヒー農園に1年以上住み込み、その味を日本に伝える「coyote(コヨーテ)」の豆を使用。

ハンドドリップやフィルターを使う方法もあるのに、フレンチプレスで淹れるのは、誰が淹れても同じ味を出しやすいから。同じ分量の豆、温度設定したお湯、プレスする時間を合わせれば誰が淹れても味にブレがないそうです。

一本芯の通ったこだわりで、間違いのない味のカレーを届けてくれる「雲の上はいつも晴れ」。店名になっていることわざは、「どしゃぶりの悪天でも、雲の上はいつでも青空が広がっているように、困難の先には明るい未来が待っている」という意味があるそう。おいしいカレーを食べて、現況を乗り越えるパワーを養いたいですね。


Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
text:京都ライター事務所 小西尋子

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