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京都・御所南の密かな楽しみ、アナログ音を楽しむおひとり様のための音楽喫茶室と室内楽の小さな劇場「カフェ・モンタージュ」

京都・御所南の密かな楽しみ、アナログ音を楽しむおひとり様のための音楽喫茶室と室内楽の小さな劇場「カフェ・モンタージュ」

京都府 食・グルメ カフェ アンティーク レトロ るるぶ&more.編集部
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高級住宅街の京都・御所南。閑静な住宅街にプロの演奏家たちが不定期で生演奏する、小さな室内楽の会場があります。そして演奏会がない日は、おひとり様のための音楽喫茶室となる「カフェ・モンタージュ」。雑音のない世界で、選び抜かれたお茶やお菓子とともにアナログのレコード音を楽しむ時間。誰にも邪魔されず、静かに過ごしたい人にこっそり教えたい秘密の隠れ家です。

Summary

キーワードはおひとり様、1テーブル1名で過ごす静かな時間

おひとり様の音楽喫茶室「カフェ・モンタージュ」があるのは、京都の高級住宅街・御所南エリア。もともとは家具店のショールームがあった場所とのことで、路面の入口は無機質な雰囲気です。

手作りっぽい看板を見つけて一安心。

開かれた扉からは、半地下にあるカフェの空間が見られます。静かに階段を降りてカフェ店内へ。

「おひとり様カフェ」の響きから、ひとりずつ隔離されたブースがあるのかな?と想像していたのですが、席の配置はフラット。

ただ、ひとつのテーブルに対して置かれた椅子は1脚。大きなテーブルも小さなテーブルも椅子はひとつです。

家具はそれぞれ違うアンティークの一点モノ。長い年月を経てきたモノだけがもつ味わいがあります。常連になったら、今日はどの席に座ろうかな?なんて楽しみもできそう。

多くの席が奥にあるグランドピアノに向いていますが、壁に面したプライベート感強めの席もあり、その日の気分に合わせて自分の居場所を選べます。

さて、「カフェ・モンタージュ」には、小さなルールがあります。それは、席についたらまず洗面所に行って石鹸で手を洗うこと。アルコール除菌ではなく、石鹸にしているのは楽器を扱う音楽家たちの指先を守るための配慮でもあります。ハンドクリームが添えられていて、店主のやさしさが滲み出るよう。

選択肢は少なくても、選び抜かれたカフェメニュー

「カフェ・モンタージュ」は、メニューのシステムも独特。1時間の席料が500円~で、そこにドリンクが付いてきます。「500円~」というのは、選ぶドリンクによって少し値段が違うから。1時間居て、居心地がよければもう1杯ドリンクを注文することで、あと1時間居続けることができます。

ポット紅茶750円(1時間の席チャージ料込み)
ポット紅茶750円(1時間の席チャージ料込み)

1杯目は、ポットの紅茶。フランスの老舗紅茶専門店「マリアージュフレール」のアールグレイインペリアルは、春摘みダージリンの茶葉にベルガモットの香りをつけた贅沢なブレンドティーです。

室内に流れるのは、やさしく響くクラシック音楽。レコードも戦前にモノラルで録音された音が好みだという店主の高田さん。独自の審美眼で選び抜いたレコードをその日の気分や天気に合わせて選びます。

流れる音楽が心地よくて、心がほぐれていくのを感じます。

季節のおすすめハーブティ 500円(1時間の席チャージ料込み)
季節のおすすめハーブティ 500円(1時間の席チャージ料込み)

次の一杯は、ハーブティ。季節のおすすめから「赤いフルーツとハイビスカス」。一口飲んで、ハッとするほど美味しくて、思わずどこのですか?と質問してしまいました。

特別に見せていただいたティーバック。アンティークの木の箱に詰め替えられたこれらのお茶はフランス製。夫婦で旅行したフランスで飲んだ味が忘れられなくて、わざわざ現地から取り寄せているそう。

パッケージもかわいらしいフランスのハーブティ。お菓子もNowheremanという洋菓子作家さんが焼いたオリジナルを出しており、ご夫婦の好きなものへの愛が半端なく詰まっています。

あの演奏家が目の前で楽器を奏でる、贅沢な室内楽の世界

室内楽の劇場公演のチケット代は演目により異なるが、1公演3000円、4000円が多い。公演スケジュールは公式サイトで告知
室内楽の劇場公演のチケット代は演目により異なるが、1公演3000円、4000円が多い。公演スケジュールは公式サイトで告知

「カフェ・モンタージュ」のもうひとつの顔(こちらがメイン)は、さまざまなプログラムの室内楽が開催される劇場。なぜ個人店主がこんなにさまざまな演奏家を集めて音楽会を開催できるのか、不思議に思いますよね。

高田さんはもともとピアノの調律とアンティークフルートの修復が専門。プロの音楽家の演奏現場に立ち会い、話を聞くうちに、多忙な演奏家ほど「今やりたいこと」を実現するのが実は難しいのだということに気づいたのだとか。そこで音楽家と一緒に企画を考え、音楽家たちが表現したい音の世界づくりを手助けできる室内楽の劇場をつくることを決めたそうです。

カフェに入るときに降りてきた階段、そこは演奏会が行われるときの客席になります。音を奏でる指先の動きまで手にとるように見え、息づかいまで聞こえてきそうな距離で生の音を楽しむ時間。それは絶え間なく情報が流れ込んでくる時代に、ほっと息抜きできる最高に贅沢な時間かもしれません。

こんな場所が京都にあったなんて。住んでいてもまだまだ知らない素敵なお店がたくさんあります。デトックスの旅に、ひとりを楽しむ時間に、おひとり様のための音楽喫茶室「カフェ モンタージュ」おすすめです。


Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
text:京都ライター事務所 小西尋子

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