【奈良】千壽茶寮の名物かき氷は奈良の生わらび餅が入ったふわふわの和のかき氷!年間237杯食べるツワモノも。
蕨粉(わらびこ)の名産地、奈良でもっとも有名なわらび餅といえば『菓匠 千壽庵吉宗』。本店に併設する喫茶『千壽茶寮』で、年間を通して提供されるかき氷も生わらび餅入り。和菓子屋さんのこだわりが詰まったかき氷は熱烈なファンが多く、1年間に1人で100杯以上食べる人も少なくないほど。いざ実食へ!
Summary
黄色いパッケージの「生わらび餅」で有名な『菓匠 千壽庵吉宗』
奈良県庁から北に向かって500mほど。きたまちエリアの中心「京街道」沿いにある『菓匠 千壽庵吉宗』は、平瓦を壁に貼り付けたなまこ壁が目を引く大店。専用駐車場も10台完備されています。
なんといっても有名なのが黄色いパッケージでお馴染みの「生わらび餅」。先代が、古文書を紐解いて、昔ながらの"奈良のわらび餅"を本わらび粉と天日干しした鹿児島県産の甘藷(かんしょ)でんぷんで再現した人気商品です。
「生わらび餅」と並んで人気を集めているのが"ふわふわの氷"。本店で氷を提供するようになったのは2017年の店舗リニューアルからですが、他にない口溶けと噂になり、連日かき氷目当てのお客さんが訪れるように。
店舗リニューアルの際には築100年以上になる家屋の、以前は親戚が集う際の団欒の場所と使われていた居間を茶寮として開放されました。
畳に座敷椅子を置いた、お年寄りや家族連れにもくつろげる空間。特等席はなんといっても自然光が入る縁側の席。しつらいや照明などひとつひとつがレトロな雰囲気で絵になります。
初めてなら絶対コレ!一番人気かき氷の「千壽金時」
さて、この日ラインナップされていた氷は14種類。「古都華氷」「古都華ミルク氷」「乙女のミルク氷」「ミルク氷」「きなこミルク氷」「ミルク金時」「大人の冷抹茶金時」「ラムレーズン氷」「刺激的!黒七味ミルク氷」「春鹿 純米 超辛口 ほろ酔い!? おちゃけミルク氷」「濃厚抹茶ミルク氷」「だだちゃ豆のずんだミルク氷」「真夏のレモンミルク氷」そして人気No.1の「千壽金時」。説明書きを読めば読むほど、どれも気になって選びきれません…。
結局、「初めての方はまずこれを」とご主人にオススメいただいた「千壽金時」をいただくことに。看板メニューのわらび餅をかき氷で表現したら?と生まれた自慢の氷。氷の上からたっぷりとふりかけられたきなこは、大豆を煎ってから皮を剥く手間のかけ方で、香り豊かで舌触りもなめらか。
まずはひと口いただきます。「今まで食べたかき氷とは、氷が違う」と評される『千壽茶寮』のかき氷。確かに!舌の上にのってふわっとほどける食感は、別格。
食べ進めると、出てきました、名物のわらび餅。冷えてもとろんとやわらかく、氷とはまた違う甘味を味わえます。しかも、1つ2つじゃなくて、「え?まだある!」と思うくらいたっぷりサービスされています。
自家製ラムレーズンがたっぷり!「ラムレーズン氷」
こちらのかき氷のメニューを監修している「わらびもちこ」さん。実は甘いものがそんなに得意ではないのだとか。だからこそ、どのかき氷もあと口の切れが良い、すっきりとした甘さに仕上げられており、お酒を使ったものなど大人のかき氷も推しなのです。
独自の配合でレシピを完成させた自家製ミルクシロップにラムシロップをまわしかけた、ちょっと大人のかき氷「ラムレーズン氷」。レーズンも単なる飾りではなくて、惜しみなくトッピングされているので、氷と一緒にたっぷり味わえます。
人気急上昇中!「だだちゃ豆のずんだミルク氷」
さて、店内の壁を見上げると2019年、2020年"MVG"の表彰状が。"MVG"とは、"most valuable ゴーラー(かき氷好き)"の略。外食に規制のなかった2019年には最高1年に237杯食べた強者も。一度食べたらまた食べたくなる、違う味も食べたくなる気持ち、わかります。
2つのかき氷をいただいて、さらに気になったのは「だだちゃ豆のずんだミルク氷」。この日は完売売り切れの人気モノです。山形県庄内地方のブランド枝豆・だだちゃ豆のずんだ餡と自家製ミルク蜜を組み合わせた奈良では珍しいかき氷で、この氷を目当てに多くのお客さんが来られるそう。5月頃~8月末までの夏季限定商品です。
噂どおりの"ふわふわ氷"と惑わせる14種類のラインナップ。食べられなかった氷を思うと、再訪したい気持ちが沸き立ちます。観光名所の東大寺や奈良公園からも近いですし、奈良みやげもばっちりゲットできる『菓匠 千壽庵吉宗』。奈良観光の立ち寄りスポットとして外せません。
■喫茶 千壽茶寮/千壽庵吉宗 奈良総本店
住所:奈良県奈良市押上町39-1
TEL:0120-300-327
営業時間:茶寮11~17時LO、和菓子の販売10~18時
定休日:茶寮は水・木曜、不定休。和菓子の販売は元旦のみ休み
アクセス:近鉄「奈良」駅から徒歩13分
Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
text:京都ライター事務所 小西尋子
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。