業界注目!京都の鬼才がつくるジェラート専門店「ピカロアイス」は、知る人ぞしる「あじき路地」にあり
京都の飲食店を取材していて、シェフたちから「ココは凄い」「注目している」と名前が挙がるお店があります。それが「PICARO EIS(ピカロアイス)」。アーティストたちが職住一体の暮らしを営む長屋が並ぶ「あじき路地」の中にある1軒のジェラート店にお邪魔しました。
京都一有名な隠れ家?あじき路地
目指す「あじき路地」は、京阪電車・清水五条駅から徒歩4分ほどの場所。ただし、京都の街の特徴である碁盤の目からは外れ、一方通行の細い道が多いので、京都に住んでいてもナビがないとたどり着けません。目印は、銭湯「大黒湯」のサウナの看板。これが見えたらすぐそこです。写真の自動販売機のある方向に曲がったらすぐ隣。
「あじき路地」は築120年を超える明治末期に建てられた長屋路地。住民たちから「お母さん」と慕われる大家さんが「創作活動をする人たちを応援したい」と路地の両側に並ぶ長屋を「住居兼工房」の借家として新たに復活させました。
一軒一軒の表札を眺めつつ路地奥へ。アートなイラストの描かれた暖簾が外灯に照らされた「ピカロアイス」を発見。
正午を少し回ったところですが、すでに「本日分売り切れました」の文字。午後には売り切れていることも多いので、できるだけ午前中に訪れるのがオススメ。
テイクアウトが主ですが、中にも畳のイートインスペースがあります。
毎日3種類の新フレーバージェラートを生み出し続ける鬼才パティシエ
店主の西川宏昭さん。この日はイベントのために100種類のジェラートを作っている忙しい時間を割いて、取材を受けてくださいました。1人で100種類!と驚いていると、「店を始めてから毎日3種類は新しい味のジェラートを創っている」と西川さん。超人です。
ハーブやスパイス、お酒に野菜と西川さんの手にかかってジェラートにできないものはないのでは? と思わせるほどの多彩なレパートリー。「今日感じたことを、今日落とし込む」から、毎日違う西川さんならではの味が出来上がるのです。食べ逃せば、2度と食べられないかもしれないフレーバーもあり、一期一会の幻の味に巡り合うことも。
ドイツのクラッシックな味、ヤギのミルクとヤギのチーズのジェラート
取材のために用意いただいた「ヤギのミルクとヤギのチーズのクラシックアイス」。こちらはドイツで10年以上の時を過ごし、自身のジェラート店も持っていた西川さんにとって、懐かしい思い出の味。ドイツ製の砂糖を数種類使って、本場の食感を作ります。
お店前の腰掛けでさっそくいただきます。ヤギのミルクは、濃いのに後味がさっぱり。チーズがさらに風味を加えて上質なアイスを味わった満足感に満たされます。現在はオンラインショップでの販売を計画中。ジェラートのみではなく今後は「アタラシイ冷たいモノ」という新ジャンルをブランド化していきたいとのこと。
常人の想像の域を超える情熱で挑戦を続ける西川さん。今後の動向が気になります。何にしろ、オンラインショップができて、お取り寄せができるようになったら嬉しい限りです。
Photo: photo scape CORNER. 大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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