【横浜】Web事前予約で「京急ミュージアム」を満喫 「本物」の鉄道に触れ合える注目の展示を徹底紹介
「京急ミュージアム」は、歴史的名車「京急デハ230形」をはじめ京急グループの魅力が詰まったさまざまな展示や体験ができる博物館。「『本物』を見て、触れて、楽しむ」をテーマに、子どもはもちろん大人も興奮できる貴重な展示が並びます。そんな「京急ミュージアム」ではどのような展示があり体験ができるのか、また入館方法(2021年9月時点)など詳しくご紹介します!
Summary
京急グループ本社1階にオープン
JR横浜駅東口から徒歩7〜8分の場所にある「京急ミュージアム」。京急グループ本社の1階に位置しています。京急電鉄をはじめとするグループ数社の移転に伴い、創立120周年事業の一環として横浜の街を盛り上げるため誕生しました。
施設の目玉のひとつでもある「京急デハ230形」をはじめ、京急電鉄の沿線を再現したジオラマ、鉄道シミュレーションや京浜急行バス運転台を再現したコーナー、オリジナルデザインの「プラレール」の制作体験ができるコーナーといった5つのエリアで構成されています。館内は展示でぎゅっと凝縮されているにもかかわらず、2階部分まで吹き抜けになっているため、開放感たっぷり。エントランスと2階部分の建築は隈研吾建築都市設計事務所が担当。温かみのある木の天井パネルは、京急電鉄が約120年前に国内で初めて導入した路線幅と同じなのだそう。
「京急ミュージアム」は入館料無料。2021年9月現在、入館制限をしています。平日は事前予約不要で入館することができますが、先着順の整理券を入手する必要があります。マイ車両工場や鉄道シミュレーションといった体験は公式サイトにて事前予約が必要。 土・日曜、祝日など混雑期の入館は公式サイトからの事前予約が必要なので注意しましょう。
また、開館時間は1日3回の入れ替え制。1回目10〜11時(退館11時30分)、2回目12時30分〜13時30分(退館14時)、3回目15〜16時(退館16時30分)のなかから選んで予約を。
1970年代の雰囲気を忠実に再現した「京急ヒストリー」
それでは施設内のみどころをご紹介しましょう。まず施設内で真っ先に目に入るのが、真っ赤な車両が特徴的な「京急デハ230形」を展示する「京急ヒストリー」。「京急ミュージアム」のテーマでもある「『本物』を見て、触れて、楽しむ」の通り、実際に昭和5~53年(1930〜1978)まで運行していた本物の車両で、品川〜横浜〜浦賀間の直通運転を実現した京浜急行電鉄にとって歴史的な電車です。
ホームを通ると実際に車両の中へ入ることができます。こちらのホームは「京急デハ230形」が引退した1970年代の雰囲気を忠実に再現。一気に昭和にタイムスリップしたかのような気分に。これは大人もテンションが上がります。
車両は昭和53年(1978)の引退後、川口市立科学館(旧川口市児童文化センター)にて保存・展示された後、「京急ミュージアム」のオープンに伴い約2年間かけて京急電鉄の社員やOBの力を結集させ修復。車内のシートや広告なども再現されています。
車内では京急電鉄の歴史を動画で紹介するコーナーや、当時の資料などを展示しています。
昭和57年(1982)当時をイメージした車内中吊り広告。シートに座ったり展示を眺めていたりすると、どこからか電車の走る音が聞こえてきそう…。
運転席ももちろん当時のまま。中に入ることはできませんが、窓越しに眺めることはできます。
ホームと反対側のドア部分は、車両外にあるスイッチで開閉することができます。ドア部分は透明なガラスで保護され、中に人がいても転落しないよう工夫されています。
スイッチも実際に使用していたもの。下から押し上げると開き、上から押し下げると閉まります。車掌さん気分が味わえそう。
「京急デハ230形」の下に敷かれているレールの1435mmというのは、京急電鉄のレールの幅。走行安定性に優れていて、19世紀初頭にイギリスで採用されて以来、新幹線など世界中で使用されています。1435mm よりも狭い1067mmを採用する鉄道が多かった当時、日本で初めてこのサイズを採用したのが京急電鉄だったそう。
ちなみにこのレールや枕木、敷かれている砂利も実際に使われていたもの。鉄道好きの方なら分かるマニアックなポイントですが、京急グループのこだわり度がうかがい知れます。
長さ約12mの巨大ジオラマ「京急ラインジオラマ」
次にご紹介するのは巨大ジオラマ内を京急電車の鉄道模型が走る「京急ラインジオラマ」。長さ約12mの鉄道模型ジオラマで、京浜急行電鉄沿線(品川〜三崎口)と京浜急行バスが運行する鎌倉・葉山エリアを含めた特徴的な6つのエリアを再現。京急電鉄が提供する生活のワンシーンを表現しています。
こちらは「横浜・みなとみらい」エリア。「横浜ランドマークタワー」や「コスモクロック21」といったみなとみらいを代表する景色もリアルに再現。
異国情緒を感じられる「横浜赤レンガ倉庫」には、散策を楽しむ人も。
こちらは「京急蒲田・羽田空港」エリア。羽田空港から今にも飛び立ちそうな各社の航空機も忠実に再現されています。
ただじっくり眺めているだけでも楽しい「京急ラインジオラマ」ですが、こんなみどころも。ジオラマ内を走行する京急電車の鉄道模型を本物の800形電車運転台を使って、約3分間簡単な操作体験をすることができます。電車の先頭車両に搭載されたカメラ映像を見ながら発進したり停車したりといった操作をするため、子どもはもちろん大人が体験してもかなり楽しめます(事前予約不要、1回100円)。
「京急ラインジオラマ」の操作体験はもちろんのこと、精密に再現されたジオラマ内を走る臨場感もおもしろいポイント。橋を渡るときなどは、実際の橋を渡っているようにしか見えません。
ジオラマ内を走るもうひとつの電車とすれ違う瞬間も。ミニチュアですがかなり迫力を感じることができます!
ジオラマ内を走っていると、「京急デハ230形」など「京急ミュージアム」内の展示物や、見学している人が見えるのも面白いポイント。
またこのジオラマは、ちょうど子どもの目線あたりに道を歩く人々や車両などが位置しているのがミソ。ちょっとした遊び心のあるミニチュアなどが置かれていることがあるのですが、大人は上から覗き込むような形になるため、気づかないことが多いのだそうです。ぜひ腰をかがめて低い目線でじっくり眺めてみてください。
京浜急行バスもしっかり走っています。バス待ちをしている人も。
ある公園で京急電鉄のマスコットキャラクター、けいきゅん®️の姿を発見!どこにいるか探してみてくださいね。
本物の運転台で操作体験ができる「鉄道シミュレーション」
「京急ラインジオラマ」のすぐ隣にあるのが「鉄道シミュレーション」。京急線の実写映像の運転シミュレーターを、本物の新1000形電車運転台を使って8〜10分ほど体験することができます(事前予約制、1回500円)。
先ほどの「京急ラインジオラマ」はジオラマの映像でしたが、こちらは本物の実写映像。音声なども実際に使われているものを録音しているのでリアルな体験を楽しむことができます。コースは難易度ごとに初級、中級、上級のほか小さな子どもでも遊べるわくわくコースの4種。それぞれ異なる区間の映像が流れます。
速度計や操作レバーなど、本物の機器に触れて電車を運転できる機会は滅多にない貴重な体験です!上級コースになると採点機能があるので高得点目指して頑張りましょう。
バス運転士気分が味わえる「バスネットワーク」
「鉄道シミュレーション」のすぐそばには、京浜急行のバスの運転台を再現した「バスネットワーク」があります。
シミュレーションではないものの、車窓には実際の映像が流れているため、運転席に座ってハンドルを握るだけで運転士気分が味わえます。
バスの停車ボタンを押すことができる展示も。何度でも試すことができます。こちらも子どもが押しやすいよう低い位置に設置。
自分だけのプラレールが作れる「マイ車両工場」
最後にご紹介するのは「マイ車両工場」。鉄道玩具の「プラレール」をクレヨンなどで好きなデザインにアレンジする制作体験が楽しめます。クレヨンやシールを使って自分好みに仕上げることで世界にひとつだけの「プラレール」が完成するとあって、子どもに大人気のコーナーです。体験時間は30分〜1時間。事前予約制、1回1000円。開始時間が決まっているため詳細は公式サイトを確認)。
オリジナルデザインの「プラレール」を作ることができるのは、日本でここだけ。完成後は写真の専用オリジナルボックスに入れて持ち帰ることができます。これは子どもが喜びそう!
屋外展示やトイレのサインなど遊び心満載
施設の出口を出てすぐそばの広場には、京急の電車をモチーフにしたカラフルなキューブ型のイスを配置。子どもが遊ぶのにもちょうどいいサイズ感です。
こちらは施設内のトイレのサイン。男女のピクトグラムが駅係員というニクい演出。ちゃんとマスクもしていますね。
さまざまな「本物」の展示に触れることで、京急グループの魅力を伝える「京急ミュージアム」。館長が元運転士だったりと、ほかにもたくさんの「本物」が隠れています。どの展示も無料とは思えないほどのクオリティなので、じっくり見学してみてはいかがでしょうか。
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