【京都】苔と紅葉のコラボが人気! 大原の名刹・三千院でひと足早い洛北の秋を楽しもう

【京都】苔と紅葉のコラボが人気! 大原の名刹・三千院でひと足早い洛北の秋を楽しもう

るるぶ&more.編集部 京都府 紅葉 お寺めぐり 秋のおすすめ
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いよいよ京都の紅葉シーズン。四季折々、見どころが尽きない京都ですが、やはり秋の紅葉は別格です。今回ご紹介するのは、苔の庭園で知られる三千院。田園風景が広がる、のどかな大原にたたずむ名刹で、秋は紅葉をお目当てに訪れる参拝者もたくさん。昨年の見頃は11月15日でしたが、今年も平年並みであれば同じぐらいになるのではないでしょうか。それでは、三千院の紅葉に染まる庭園をご紹介します。

Summary

静寂に包まれた大原の門跡寺院

三千院があるのは、京都市内の北に位置する大原。京都駅からバスで約1時間でアクセスできるので、少し足を伸ばして郊外エリアに出かけたいときにぴったり。例年、紅葉は11月中旬からと、市内中心部よりひと足早いので、「街中の紅葉はまだだったけど、こちらはピークだった」ということも多いですよ。

三千院は、妙法院、青蓮院とともに天台宗三門跡のひとつに数えられるお寺。延暦年間(782~806)に、最澄が比叡山に結んだ草庵が始まりとされています。大原には、自然に包まれた由緒ある寺院が点在していますが、そのなかでも三千院は大原を代表するお寺と言えるでしょう。


紅葉が彩る[聚碧園]を客殿から鑑賞

それでは、ルートに沿って三千院を参拝したいと思います。三千院の玄関口となるのは、御殿門という立派な門です。その御殿門へと続く石垣に沿って、さっそく真っ赤な紅葉が参拝者を迎えてくれます! お寺に入る前から見応えがありますね。ちなみに右手に見えているこの石垣ですが、高い石積み技術で知られる穴太衆(あのうしゅう)が積んだもの。頑強でありながら美しい石積みは、あちこちの城郭などに用いられています。
境内に入って、西側の勅使玄関から続くのが客殿。そして、この客殿から鑑賞できるのが、池泉鑑賞式庭園の聚碧園(しゅうへきえん)です。三千院には、江戸時代に作られた庭園が二つあり、この聚碧園はそのひとつです。

江戸時代の茶人・金森宗和が自然豊かなこの庭の美しさに感動し、修築してこのようなお庭が誕生したと伝えられています。刈り込みや苔の緑が美しく、その奥で赤く燃える紅葉がよく映えます。客殿に腰をおろし、ゆっくり鑑賞できるのもいいですよね。

苔と紅葉のコントラストが美しい[有清園]

先ほど、「江戸時代に作られたお庭が二つ」といいましたが、そのもう一つが池泉回遊会式庭園の有清園(ゆうせいえん)です。往生極楽院を囲むように造られた庭園で、青苔に杉やヒノキなどの木立が並び、山畔を利用して滝が配され、水が池に流れるようになっています。
秋の有清園の見どころといえば、苔の上を覆う散紅葉です。ビロードのじゅうたんのような苔と紅葉のコントラストは、まるで息をのむほどの美しさ。色鮮やかでフォトジェニックな光景が広がります。
有清園の中心に立つ往生極楽院は重要文化財に指定されています。簡素ではありますが、三千院の歴史の源といえるお堂なのだとか。その堂内には、阿弥陀三尊坐像が安置され、もちろん内部も参拝することができます。安置される阿弥陀三尊坐像は、平安時代を代表する三尊像で、国宝に指定されています。
杉村孝 作
杉村孝 作
そして有清園といえば、このかわいいわらべ地蔵も必見。弁天池の脇に何体も見つけることができますよ。苔と一体となった、かわいい姿が印象的ですよね。ぜひチェックしてみてください。

境内の外側で散紅葉の撮影スポットをチェック!

秋の紅葉シーズン、見逃してほしくないのが、往生極楽院の南側にある朱雀門(すざくもん)。往生極楽院を本堂としていたころの正門にあたる、朱塗りの小さな門です。秋は、この門の朱色と赤い紅葉が美しく調和して、なんとも趣のある光景を楽しませてくれます。
朱雀門は現在開扉されていないので、ここから出入りすることはできませんが、境内の外側からもこの門を見ることができます。朱雀門の外側に続く石段は、散紅葉が美しい撮影スポット。苔むした石段に真っ赤な紅葉が彩りを添え、秋ならではの趣ある光景が楽しめます。ぜひ境内の外側からもチェックしてみてくださいね。

美しい庭園はもちろん、荘厳な建築物、貴重な仏像と、見どころの多い三千院。秋はそこに紅葉が加わって、さらに見応えがあります。街中から約1時間、ひと足のばして自然豊かな大原・三千院にお出かけしてみませんか。


Text:山口春菜(エディットプラス)
Photo:村上文彦

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