札幌のド真ん中! 花と噴水、文学の香り漂う【大通公園】を深掘りウォーキング

札幌のド真ん中! 花と噴水、文学の香り漂う「大通公園」を深掘りウォーキング

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札幌中心部、テレビ塔から西へ1.5㎞にわたってのびる大通公園。雪まつりやビアガーデンなど一年を通じてさまざまなイベントが開催される会場でもあります。花や木々に囲まれ、ただ散歩するだけでも楽しい大通公園ですが、アートや文学、札幌開拓の歴史など、見落としがちな見所もたくさん。ぜひ注目してほしい、大通公園の魅力を紹介します。

Summary

東の起点はテレビ塔。札幌観光マストの記念写真をパチリ!

札幌の中心、札幌駅とすすきののほぼ中央に、東西に広がる緑地帯が大通公園。花や緑に包まれ、散歩する市民の姿も多いランドマークです。札幌中心部の住所には「北1条」「南1条」といった区分がありますが、その起点にもなっているのも大通公園です。

大通公園と言えば、まず思い浮かべるのはテレビ塔。大通公園の東端、西1丁目にそびえたちます。夜はライトアップされ、クリスマスやハロウィン、ピンクリボンデーなどイベントに応じて彩りが変わることも。 テレビ塔を背景に記念写真を撮るのは、札幌観光で欠かせない大定番ですね。

西3丁目の噴水は「生命体の躍動」がテーマ。15分間のプロブラムで16パターンの噴水の変化が楽しめます
西3丁目の噴水は「生命体の躍動」がテーマ。15分間のプロブラムで16パターンの噴水の変化が楽しめます

「しんとして幅廣(ひろ)き街の/秋の夜の/玉蜀黍(とうもろこし)の焼くるにほひよ」と札幌の風景をうたった石川啄木の歌碑と坂担道作の銅像

趣向を凝らした花壇があちらこちらに点在するのも大通公園の魅力です。明治8年(1875)ごろ、開拓使が西洋の草花を植えたのが起源とされています。周囲には噴水や彫刻、石川啄木の歌碑などもあり、みどころの多いエリアとなっています。

とうきびワゴンの営業は4月下旬~10月中旬、雪まつり期間中。札幌の街で一時期を過ごした啄木に思いを馳せながら、とうきび(トウモロコシ)を味わうのも風情がありますね。

オリジナルみやげが買えるショップも! アートの香り漂う遊具で童心に返ろう

札幌駅前通を越えて西へ進み、西6丁目付近まで来ると、この辺りは緑も多くちょっとした森の木陰で過ごすような気分が味わえます。コンサートやイベントが行われる野外ステージもあり、読書をしながらくつろぐ人の姿もよく見られます。

西7丁目には「大通公園インフォメーションセンター&オフィシャルショップ」があります。ここではスタッフによる観光案内を受けられるほか、オリジナルグッズの販売も。ここでしか手に入らない商品も多いので、個性的なみやげを探したい人にもおすすめです。

遊具のある西8丁目エリアは家族連れに大人気。クジラが泳いでいるように見える滑り台「プレイスロープ」や世界的彫刻家イサム・ノグチ作の滑り台「ブラック・スライドマントラ」、夏には水遊びができる遊水路もあります。

このほか有島武郎文学碑、西10丁目の黒田清隆之像、ホーレス・ケプロン之像など、開拓の歴史を感じさせるみどころもあるので、お見逃しなく!

色とりどりのバラが咲き誇る穴場ガーデンもぜひ訪れて

札幌と定山渓を結ぶ国道230号を越えて西11丁目に入ると、大通公園もいよいよ東の終点に近づいてきます。
西11丁目エリアでまず目を引くのはドイツ語で「五月の木」を意味する「マイバウム」(写真左)。遅い春の訪れの喜びを象徴し、札幌の姉妹都市・ミュンヘンから贈られたものです。

公園の終点は西12丁目の「サンクガーデン」。札幌市民でも意外に知らない人も多いのですが、ここにはミュンヘンのほか、同じく札幌の姉妹都市であるポートランドや瀋陽から贈られたバラ約55種が植えられています。
バラの最盛期は6~7月ですが秋咲き品種もあり、10月中旬くらいまで楽しめます。

ガーデン越し、公園から道路を一つ隔てた西13丁目に見える建物は、大正15年(1926)に現在の最高裁判所にあたる「札幌控訴院」として建てられた札幌市資料館。札幌軟石の建物で、彫刻が施された外観には重厚な雰囲気が漂います。館内では当時の刑事法廷を復元した資料室などが見学できるので、中にも入ってみましょう。

このように、全長1.5㎞の間にみどころがぎっしり詰まった大通公園。5月のライラックまつりや6月のYOSAKOIソーラン祭り、7~8月のビアガーデン、9月のオータムフェスト、12月のホワイトイルミネーション、2月の雪まつりと、一年を通じてさまざまなイベントも開催されます。
紹介した以外にも、ところどころに噴水や花壇、彫刻・アート作品などが点在するので、ぜひゆっくり時間を取って公園散策を楽しんでくださいね。

※園内施設には営業・開館時間、休業・休館日を設けているものもあります。

Text:石渡裕美
Photo:石渡裕美

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