食・グルメ
2021.11.06
カフェ気分で楽しむスパイスカレー中崎町「コバチ咖喱」【大阪ごはんカフェ#10】
大阪でおいしい食事が楽しめるカフェを紹介する連載企画第10弾。今回は、梅田から徒歩圏内・中崎町にある、カフェ気分でスパイスカレーを味わえる「コバチ咖喱」へご案内。店名のコバチの意味、玉ねぎの甘みと後からじわじわくるスパイスの存在感、カレーなのに軽やかな味の秘密についてお話をうかがいました！
よそ行き気分のカレー＆コーヒー専門店
大阪メトロの中崎町駅界隈は、主人の個性が溢れる個人店やこじんまりして居心地のよいカフェが点在する魅力的な街。
犬の散歩をする人たちや、スーパーに買い物に向かう人たちと行き交いつつ、お目当ての「コバチカリー」に。外観はカレー店とは思えないスタイリッシュな雰囲気。
看板もクールです。
席は厨房をぐるりと囲むカウンターとテーブル席。椅子は座面、背もたれ、肘掛けともファブリックで覆われたソファタイプで、一人ひとりがゆったりとくつろげるタイプ。
シェフと対面するオープンキッチンで、自分のためにカレーを作ってくれている特別感を味わいながら、お店でのひとときを過ごせます。メニューはシンプルにカレーとコーヒー。この2つが「コバチカリー」の主役です。
「コバチカリー」の名前の由来は、和食の小鉢。メインの料理の横にあって、栄養を補助し、全体の調和とバランスを取る。そんな調和を大事にしたカレーが「コバチカリー」のカレーです。地元に根付き、おじいちゃんおばあちゃんや小さな子どもまで食べやすい「コバチカリー」。
さっそく実食！キーマカレーのあいがけ
そんな「コバチカリー」の人気キーマカレーは3種類。そのうちの2つ「ビーフ＆ポーク」と「チキンキーマ」をあいがけにします。一皿で牛、豚、鶏を制覇です！
上にたっぷりと玉ねぎがのっているのは、＋150円のトッピング「オニオン追っかけ」。この組み合わせは店長さんにオススメしてもらったのですが、さすが、間違いのない組み合わせ。カレーの中にも1皿にだいたい1個分の淡路の玉ねぎ（7〜8時間じっくり炒めたもの）が入っていますから、味の馴染みがよいのはもちろん、しゃきっとした食感と甘みが絶妙のアクセント。
一番人気の「ビーフ＆ポークキーマカリー」は、生トマトの水分で作った無水のドライキーマ。スパイスの尖りを8時間炒めた玉ねぎがまぁるく包み込みます。チキンカリーはココナッツベース。グリーンカレー風でココナッツの甘さの中からスパイスの辛さの波が押し寄せてくる感じ。2種類の味のコントラストがすごくはっきりしていて、どちらも美味しい。こっちを食べて、あっちを食べてと交互に楽しめます。
これだけお肉が入っていると重たくなりそうですが、なぜか胃が重く感じない。よくよくお話を聞くと、カレーに煮込む前に炒めて余分な脂を抜いているそう。肉の旨みを残し、脂は抜けているので、味はしっかりしているけれども重くない。鶏は胸肉使用なので、こちらも脂質が少なく、ぺろりといけます。
本格的なコーヒーも楽しめます。
カレーを注文すると100円引きになるドリンク。こちらは喉越しがシルクのようになめらかな水出しコーヒー。カレーのスパイスの尖った部分をまろやかに調和してくれます。
「スパイスの角を丸くするコーヒー」をテーマに焙煎された豆はエチオピア豆をベースにしたオリジナルブレンドとエチオピア豆シングルオリジン（イルガチェフェ G1 ナチュラル）の2種類。
カレーの後の至福の一杯でほっこり一息。なんとも贅沢な時間です。
系列のアパレルブランド「RYU（リュー）」のデザイナーがカレーを好きすぎて作ったお店だけに随所にセンスが光ります。「飲食については素人だから」と謙遜しつつも、玉ねぎは7〜8時間炒めたり、お肉の下処理に手間を惜しまなかったり…。カレー好きのお客さん側だったからこその視点で完成したのが、食べやすくて家に帰ってからも胃もたれしない、何度でも食べたくなるカレー。途中1時間30分の休憩時間はあるものの、ほぼ通し営業なので、「なんだかおいしいカレーが食べたい気分」と思ったら、こちらに足を向けてみてはいかがでしょうか？
■コバチ咖喱（コバチカリー）
住所：大阪府大阪市北区豊崎1丁目7−22
TEL：なし
営業時間：11時30分～16時、17時30分～20時
定休日： 火曜、第2・4水曜（祝日の場合営業、翌日休み）
アクセス：大阪メトロ谷町線中崎町駅から徒歩5分
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Photo： photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text：京都ライター事務所 小西尋子
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