だんご

【大阪・京橋】藤田美術館内の「あみじま茶屋」へ。日本茶とお団子を味わってステキな和の文化と伝統を体験

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2022年4月にリニューアルを予定している大阪・京橋の「藤田美術館」。それに先駆けて、2021年4月からエントランスに「あみじま茶屋」がオープンしています。シンプルでモダンな空間の中で、抹茶や煎茶などの日本茶や焼きたてのお団子を上質な器でいただく、すてきなお茶タイムを体験してみませんか。

Summary

文化や芸術を体験できる、ミュージアム空間ならではの茶屋

美術館

「藤田美術館」があるのは、JR大阪城北詰駅からすぐの場所。新しい建物が竣工し、東洋古美術などのアートや日本の伝統的な文化を体感できる美術館として生まれ変わります。2022年4月のリニューアルまで美術館は休館中ですが、施設の一部を開放し、先行営業するのが「あみじま茶屋」。一面ガラス張りの建物が印象的です。

館内に入るとまず目を引くカウンターが茶屋のキッチンです。伝統技術による左官仕上げのカウンターは、アート作品のような美しさ。ぜひ触れてみてください。建物正面の壁には漆喰が施され、床はかつての日本の家にあった土間。新しい建物ながら、日本の伝統技術を生かした空間で過ごせるとは意義深いですね。一部には旧館の部材なども生かされているそうです。

カウンター奥のゆったりとした空間には、木目のテーブルが配され、のんびりと過ごせます。
この「あみじま茶屋」は「藤田美術館」のなかでも、“食”に関する体験を提案する場として誕生したもの。「お茶」をツールに日本の「食文化」を伝え、いろんな人が気軽に集まって、情報交換できる場となることを目指しています。今後は奥の茶室なども利用し、ワークショップやギャラリー展示などのイベントを計画中とのことで期待が高まります!

こだわり素材の日本茶と焼きたてのお団子を堪能

団子
「だんごセット」500円
「あみじま茶屋」で提供しているメニューは、醤油とあんこの団子が1本ずついただける、「だんごセット」。お茶は抹茶のほか、煎茶、番茶が選べます。器などは若手作家の作品が使われ、力強い質感のお茶碗は伊賀焼、端正で美しいお盆は岐阜県美濃の木工作品。作品である本物の器を手に取り、実際に使う体験ができるのも魅力のひとつです。
団子

地元の和菓子店と開発したお団子は、当日の朝蒸したものを注文を受けてから焼き上げます。米粉100%で、歯ごたえがしっかりしているので食べごたえあり。
団子
熱々のお団子は、コク深い醤油にくぐらせて仕上げます。醤油発祥の地として知られる和歌山・湯浅にて、樽で熟成させる昔ながらの製法を受け継ぐ醤油は、団子と相性抜群で、香ばしさがたまりません。
団子
あんこは、大阪・北浜で200年以上続く老舗菓子舗と考案したレシピを基に炊き上げた自家製。丹波産大納言小豆の風味が豊かで甘すぎず、なめらかな口当たりです。本物のあんこの味わいと炙られた団子とのハーモニーを楽しんで。
抹茶
急須で淹れる煎茶、番茶のほか、香り高くうま味と甘みのバランスがよい宇治の抹茶は自分で点(た)てることもでき、初めて体験するというお客さんもいらっしゃるそう。普段の食卓では段々と少なくなってきている文化を体験できるのが楽しい!

ティータイムの後は、日本庭園をお散歩

庭園
お茶とお団子をじっくり味わった後は、庭園さんぽ(10~16時、無料)へ。約300年前に建てられ、大正時代に高野山から移築された多宝塔が印象的な庭は、今回のリニューアルで、隣接する大阪市旧藤田邸庭園との境が取り払われ、広々とした開放感ある眺めに。
茶室
伝統的な茶室やそれに付随する庭・露地も備え、今後本格的な茶会などが催されることもありそう。粋な茶人になった気分で歩いてみては。


新しい見せ方に挑戦する新生「藤田美術館」にも期待!

「あみじま茶屋」の土間にある、こちらの扉が美術館展示室への入口。「藤田美術館」では、明治時代に活躍した実業家・藤田傳三郎のコレクションを中心に、曜変天目茶碗などの国宝9件、重要文化財53件を含む約2000件の東洋古美術を所蔵していますが、それらの美術品を100年以上も守った、旧藤田家邸宅の蔵の扉を据えているそう。

展示室は、美術品を近くに見られる工夫や、壁を可動式にすることで展示替えによる休館日を設けずに済む工夫など、これまでにない数々の仕掛けが予定されています。いつでもアートに会いに行ける美術館のオープンが楽しみです。
抹茶
“いざ、美術鑑賞!”と肩肘張らずとも自然に、そして気軽に立ち寄れる存在になるべく進化中の「あみじま茶屋」と「藤田美術館」。芸術や日本の文化をより身近な存在として楽しませてくれる、ネオ美術館&茶屋へ、新しいアート体験をしに出かけてみませんか。

Text:林檎林
Photo:沖本 明

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