奄美の名物グルメ「鶏飯」を味わおう!人気店「けいはん ひさ倉」店主に聞く歴史・食べ方
奄美の郷土料理の代表格が鶏飯(けいはん)!薩摩藩役人のもてなし料理として生まれ、ご飯の上に豪華にあしらった具材は見た目も鮮やか。たっぷりの鶏だしをかけてお茶漬風にいただきます。
ご主人教えてください。どうして鶏飯は奄美の郷土料理!?
奄美大島が薩摩藩の直轄とされていた時代、藩の役人や武士をもてなすために生まれたのが奄美の郷土料理の鶏飯。元々は鳥の炊き込みご飯のようなものだったそうですが、時代の移り変わりとともに、現在のだし汁をかけていただくスタイルになったのだそう。
鶏飯についてお話をうかがった「けいはん ひさ倉」のご主人久倉さん。かつては大島紬の紬織の職人さんでした。平成5年(1993)にひさ倉を開店。空港と名瀬市内の中間に位置する店舗は、国道沿いで駐車場も広く、観光客が多く訪れる人気店です。
放し飼いだから旨味がギュッ。ひさ倉が誇る、鶏のこだわり
鶏飯を注文すると、ご飯とだし汁と8種の具材が登場。一般的に、鶏飯は自分で"完成"させる料理。お椀にご飯をよそって具材を彩りよく散りばめ、最後にだし汁をかけて、初めて鶏飯が完成するのです。
「ワオ!」と思わず歓喜してしまう、8種の具材は錦糸卵、海苔、ネギ、パパイヤの味噌漬け、鶏、椎茸、たんかんの皮、紅生姜。自家栽培の食材を積極的に使用しています。
なかでも、こだわりが鶏。自家飼育かつ放し飼いの鶏は、旨味がギュッと詰まって味わい深く、"違い"を感じる美味しさ。パパイヤの味噌漬けやたんかんの皮など、奄美らしい薬味もアクセントに。
自慢の鶏は自家製だしにも使用。注文を受けてから鉄鍋で温め、混じりけのない精彩な芳香が感性を刺激します。
作ってこそ楽しいし、美味しい。それが鶏飯の世界
奥様が作り方を見せてくれました。さすがは熟達のプロ。ご飯にのった具材に奥ゆかしい雰囲気が漂います。美味しく作るポイントは、だし汁をたっぷりかけること。
黄金色に輝くだし汁、彩り豊かな具材がなんとも艶やか。ふくよかに香る鶏の風味、宝石のような食材の旨味が融合して絡み、「あ〜。これが奄美の味か〜」と思わず遠い目になることでしょう!
鳥刺しもチェック。鹿児島では、鶏を刺身で食べる文化があるのをご存知ですか?ぷりっとした歯ごたえと濃厚な旨味は、奄美の青い空の下、平飼いでのびのび育ったこの店ならではの美味しさです。
収容150名の店内は座敷とテーブル席を備え、バリアフリー仕様、授乳室も完備。大型バスも駐車可能です。ぜひ奄美の伝統料理をお楽しみください。
Text:船は行く
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