【台湾現地レポ】ネクストブレイクの台湾スイーツは「地瓜球」が来る予感!
日本でも大旋風を巻き起こしている台湾スイーツ。タピオカミルクティー、豆花、台湾カステラに続く、トレンドを予感させる台湾発のスイーツって何だろう。それは、地元台湾でじわじわきている屋台スイーツ「地瓜球」と大予想!丸っこいキュートなフォルムにもちもちとした食感の定番おやつが、台湾で老若男女問わず大人気です。
Summary
昔ながらの屋台スイーツ「地瓜球」が増えてきました!
台湾のどの夜市にもある屋台スイーツ「地瓜球(ディーグゥアーチョウ)」。台湾南部では「QQ蛋」とも呼ばれています。台湾人にとってはおなじみの屋台スイーツですが、この「地瓜球」の屋台が最近増えてきています。誰に聞いてもその理由は不明。だけれど、じわじわきていることだけは確かです。
今まで日本で流行って来た台湾スイーツの特徴のひとつとして、台湾で老若男女問わず愛されるスイーツであるという点が挙げられます。「地瓜球」もこの特徴にズバリ当てはまるんです。コロナ禍であっても「地瓜球」の屋台にはさまざまな年齢層が列をなしています。そんな根強い人気を誇る「地瓜球」はネクストブレイク台湾スイーツ間違いなし!
いつも行列ができる人気店「快樂地瓜球總店」
数多くある地瓜球の屋台の中で、私がこよなく通うのは「快樂地瓜球總店」。新北市の「樂華夜市」の中にあります。新北市は台北市のお隣で行きづらいと思われがちですが、「樂華夜市」はMRT(台北メトロ)の頂溪駅から徒歩約5分なので、海外からの観光客でも簡単にアクセスできます。
「樂華夜市」は地元民利用が多い、超ローカル夜市。スクーターで来てささ~っと買って帰るというような普段使いの夜市なので、どのお店もレベルが高いんです。
行列ができる屋台はいくつかあるのですが、「快樂地瓜球」も行列屋台のひとつ。開店とともにどこからともなくお客さんがぽつりぽつりと現れ、次々と売れていきます。
素材の味を大切にした優しい甘さが病みつきに!
地瓜球の作り方はいたってシンプル。蒸したサツマイモや紫イモをペースト状にして地瓜粉や砂糖などを合わせたものを、油で揚げるだけです。とはいうものの、シンプルな作り方と材料だからこそ、作り方が少し違うだけで味も形も変わってくるんです。
「快樂地瓜球」のオーナー・張さん曰く、おいしさの秘密は「心を込めて手作りすること」にあるそう。勤めていた夫の会社が、中国へと拠点を移動するのをきっかけに会社を辞め、自分自身が大好きな地瓜球の屋台を始めたという張さん。最初は思うように作れず泣く泣く捨てるということを繰り返したそうですが、自分が納得できる味を完成させました。
「快樂地瓜球」が作る「地瓜球」はイモ本来の優しい甘みを残した絶妙な味わいがたまらないのですが、それはオーナー夫婦がおいしいイモを厳選し、そのイモの甘さを見極めて砂糖の量を決定していること、色素や化学調味料を一切使用しないということと関係があります。
そこまでこだわって作るのは、オーナー夫婦が「地瓜球」が大好きで、自分の食べたいものを作っているからです。ちなみに加盟店や似たような名前のお店もありますが、創始店である「快樂地瓜球」は、一線を画すおいしさがあるとオーナー夫婦は胸を張ります。
どんどん膨らんでいく「地瓜球」は見ているだけで癒されます
「地瓜球」が丸く膨らんでいく秘密は、油で揚げる時に適度に押さえつけること。平べったくすることで、中に空気が入り、空洞ができる仕組みなのですが、この押しつぶすタイミングが「地瓜球」の食感の鍵となるんです。
押しつぶすのが早すぎると「地瓜球」がくっついてしまうし、遅すぎると上手に膨らみません。火の加減を細かく調節しつつ、一瞬のタイミングを逃さず、圧をかけること数回......「地瓜球」がぷくぷく膨らんでいくではありませんか!
何度潰されてもぷくっと膨らむ「地瓜球」は、見ているだけで癒されます。そして何度潰されてもすぐに膨らむ「地瓜球」は、まるで人生につまずいてもすぐに立ち上がれるよ!と勇気をくれているように感じます。(きっとそう感じる私はかなりのコロナ疲れ.....)
しかも、油に「地瓜球」のタネを入れた瞬間、焼き芋屋さんのような甘い香りが広がって、どこか懐かしく、そして幸せな気持ちになるんです。
食べる前から目と鼻でも楽しめる「地瓜球」って最高のスイーツでしょう?
独特のもちもち食感がクセになっちゃいます!
油をよく切った「地瓜球」にさらに風を当てて完成。外はカリっとして中はもっちり!油で揚げているのに、全く油っぽさを感じることはありません。ちなみに紫イモの「地瓜球」の皮は比較的厚くなります。
小包30元は7個入り、大包50元は12個入り。他店よりも少なくない?と思われるかもしれませんが、ひとつひとつがかなり大きいので、物足りなさは感じません。初めて食べる方は何もつけない「原味」で地瓜球自体のうまみを存分に味わってください。
2回目からは様々な味のパウダーをかけてみるのもいいかもしれません。「招牌梅粉(梅味)」「海苔粉(海苔味)」「起司粉(チーズ味)」「巧克力粉(チョコレート味)」「花生粉(ピーナッツ味)」「抹茶粉(抹茶味)」の中からチョイスできます。
地元民に一番人気なのは「招牌梅粉」。台湾の人はサツマイモに梅粉を合わせるのが大好きなんです。
ちょっぴり塩味がきいた「招牌梅粉」と一緒に食べると、優しいイモの甘味をより引き立ててくれて、また違った味を味わえます。
手作りなのでふぞろいなのはご愛嬌。丸っこいフォルムがかわいくてついついたくさん写真に収めたくなりますが、一番おいしいのは出来立てです。写真撮影はほどほどに、熱々のうちに食べてくださいね!
■快樂地瓜球總店(クァイラーディーグアチョウ ゾンディエン)
住所:新北市永和區永平路59號
営業時間:17~24時
TEL:0982-478-153
定休日:不定休
Text&Photo:森下実希(台北ナビ)
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。