ひとりで優雅に味わえる、美術館の“アートなランチ”。美しい建築や作品にも癒される「アーティゾン美術館」で最高の休日を【第1回おひとり散歩】
“ひとり時間を、ひとりでも多くの人が楽しめるように”と、おひとりさま向けのメディア「おひとりさま。」をInstagramで運営しているマロ(@ohitorigram)が、ひとりだからこそ行きたいスポットを紹介する「おひとり散歩」。第1回目となる今回は、東京・京橋にある「アーティゾン美術館」内のミュージアムカフェを紹介します。美術館のカフェは、洗練されていて、かつおひとりさまも多くて落ち着ける場所。なので、行きつけのお店がいくつかあるのですが、ここはそのなかでも特におすすめの場所。惚れ惚れする空間デザインなうえに、お料理もどれもアートのように美しくおいしくて…。そんな至福のランチの様子をたっぷりお届けしていきます♪
どこを切り取っても美しい、開放的で洗練されたスタイリッシュな空間
アーティゾン美術館の1階にある「ミュージアムカフェ」。入った瞬間から、日差しが降りそそぎ、ため息がでるような美しい空間が広がっています。床のデザインやロゴまで、シンプルで研ぎ澄まされた要素のひとつひとつに心を奪われるんですよね…。
家具はすべてオリジナルで、待合の椅子まで愛せる空間です。ここでなら、いつまででも待てますね(笑)。 ちなみに、ソーシャルディスタンスの印まで、アートがモチーフになっているので、ディテールまで隅々と堪能してみてください。
そして、いよいよ自分の席へ。この道を歩く瞬間のワクワク感がたまらなくて。「あ~ほんと好きなんだよなあ」と、いつもひとりで噛みしめながら入っていきます。
カフェの飾り棚の中には、こんなアートまで!これは、イタリアデザイン界の巨匠、エットレ・ソットサス(1917~2007)によるヴェネチアンガラス器を中心としたメンフィス時代の貴重な作品たちなのだそう。さすが、美術館のカフェです。
晴れた日にはたっぷり光も降り注ぎ、丸みのあるインテリアも温かみがあるので、気軽にふらっと入って、ゆったりすることができます。
ひとりだからこそ、ぜひ趣向を凝らしたデザインのひとつひとつを堪能してみてください。
お水のボトルまで美しい…! “アートなお料理”に舌鼓
さて、いよいよお待ちかねのランチコースです。まずはもう、出てきたお水のボトルとコップのフォルムにびっくり!この時点でときめけるなんて…。季節によって変わるハーブやフルーツも入っていて、香り付けも最高です。
今回頼んだコースは、前菜・メイン・プチデザート(飲み物付き)の「B Course」(3000円)。
こちらは前菜「カリフラワーのフラン」。盛り付けも、器もまたもや美しいのです。10月下旬に訪れたので、見た目でも秋が楽しめるひと皿となっていました。
カリフラワーのやさしくクリーミーな味に包まれながら、上にのっている“畑のキャビア”とよばれているつぶつぶとした「とんぶり」の食感が楽しかったです。こんなに美しくて、おいしいなんて天才だな…。
そして、メインのウニのパスタ。こちらは追加料金でプラス300円かかるのですが、最初に頼んだときに一目惚れをしてしまい、以来ずっと頼み続けているくらいお気に入りなんです!
あふれんばかりのマッシュルームと、チーズがかかっているのですが、この下にたっぷりウニバターソースが潜んでいて、混ぜて食べると本当においしい。ウニとマッシュルームの共演が素晴らしく、こんなに合うんだ⁉というくらいマッチします。
メインはほかに、リゾットやお肉類など全部で8品!もあるので、みなさんぜひお好みのものをチョイスしてみてください。
ちなみに、パンも付いてきて、3種類から選ぶことができます。写真のくるみパンがめちゃくちゃおいしいので、併せてぜひ。
本当に、最後まで見た目も味も楽しめる“作品”のオンパレードで、ひとりだからこそ集中して堪能することができました。ちょっとした自分へのご褒美にぴったりです!メニューは季節ごとに変わるそう。ぜひまた訪れてみたいランチでした。
優雅なランチの後は、自分のペースで作品や建築を味わい尽くして
美術館カフェの素晴らしいところは、お食事を楽しむだけでなく、前後でアートも堪能できるところ。
こちらは、特に私の大好きな作品、ピエール=オーギュスト・ルノワールの「カーニュのテラス」です。彼の愛した南フランスの街・カーニュの、やさしく鮮やかな情景が映し出されていて、いつか行ってみたいなあ…といつも立ち止まってしまいます。
ほかにも大好きな作品はたくさんあるのですが、個人的にはやはりこの空間美に惚れ込んでいて。これはエレベーターなんですけど、この真ちゅう美しすぎませんか…。展示室へ向かう瞬間からワクワクが止まらないのです。
こちらの椅子は、日本のインテリアデザインを牽引した倉俣史朗(くらまたしろう)氏が手掛けたもの。展示室にも点在していて、ゆったり腰かけながら作品を鑑賞することもできます。作品を引き立たせる工夫が本当に抜かりないんですよね。
そして、なんとピクトグラムまでが、作品のように洗練されているのです。
この展望台のピクトグラムもやはりオリジナル。こんなディテールまで作り込んでいるのが、さすがですよね。こういった細かなデザインに気付けるのが、ひとりならではだと思うので、ぜひみなさんもお気に入りの“作品”を見つけてみてください。
ちなみに、この「VIEW DECK」は展示室の途中にさりげなくあるので、お見逃しなく。椅子もあるので、この日差しに包まれながらゆったり休憩することができますよ。
いかがでしたでしょうか?優雅なランチに、アート鑑賞に…充実させたいひとり休日にはもってこいの場所なので、普段美術館に行かない方も、ぜひふらっと行ってみてください。(ランチは事前にオンラインで予約がベターです!)
text:マロ
1992年東京生まれ。物心ついた頃から"ひとり行動"が大好き。「ひとり時間の楽しさ」をもっと多くの人に伝えたいと、2017年におひとりさま専門メディア「おひとりさま。」を設立。
Instagramアカウント(@ohitorigram)のフォロワーは3.3万人。
ひとりで行きたいお出かけ情報を日々発信するとともに、ホテルや飲食店とコラボして“ひとり向けプラン”の企画・プロデュースも手掛ける。現在は「ザ ロイヤルパークキャンバス 京都二条」でおひとりステイプランを販売中。
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