中世ヨーロッパにタイムトリップ!「ぬくもりの森」でフォトジェニックさんぽ♪【まるで海外な絶景旅 ヨーロッパ編】
静岡県浜松市、山の斜面の小さな集落にたたずむ「ぬくもりの森」は、中世ヨーロッパの小さな村へ迷い込んだような、メルヘンチックな空間が広がる複合施設。小さな水路に水車小屋、かわいらしいお店が並ぶ中庭…。絵になる風景はどこを撮っても素敵で、写真撮影が止まらない!海外旅行へ行けない今、日本にいながらヨーロッパの旧市街へ訪れた気分で散策してみませんか。
Summary
建築家が創りあげた非日常の絵になる世界
浜松市街から車で約30分、東名高速道路浜松西ICから約10分。県道319号線の脇道を上ると森のなかに中世ヨーロッパの雰囲気漂うかわいらしい建物が見えてきます。絵本に出てくるおとぎの国が目の前に現れたような、非日常の世界が広がっています。
「ぬくもりの森」は、建築家・佐々木茂良さんが“こんな場所があったら…”と言う思いで、20数年かけて創りあげた場所。建築事務所「ササキレジデンス」、ヨーロッパ風の建物とのトータルコーディネートを提案するぬくもり工房、佐々木さん自らが暮らす住まい(コテージ)を経て、一般の人にも楽しんでもらいたいと、ショップやレストランなどの店舗を増築して現在に至ります。建築を独学で学んだ佐々木さんは、さまざまな建築スタイルを取り入れて「ぬくもりの森」を完成させました。自然素材で造られた建物は、うねりが特徴で、これらは年月を経て朽ちたヨーロッパの建物を新築で再現したものですが、不思議とかわいらしく見えます。
敷地内にはスイーツや雑貨の店からカフェまで小さなお店がいろいろ。フォトジェニックな場所も点在しているので、散策しながら探してみるのが楽しい!せっかくなら、「ぬくもりの森」のイメージに合わせたファッションコーデで撮影してみましょう。
隠れたフォトスポットにも注目!小高い丘にある柵には1カ所だけハート型になっているところが。ハートにピントを寄せてみたり、ハートのなかに人物が入るようにしたり、工夫して撮影してみましょう。
そのほかにも、緑のなかでひっそりお出迎えしてくれるトナカイのオブジェ、人魚をモチーフにしたドアノブなど、アンティークな装飾がたくさん。ひとつひとつに注目して、建築家・佐々木茂良さんのこだわりを感じてみましょう。
アーチの門をくぐって中庭へ
建物に備わるアーチ状の門をくぐると小さなパティオ「中庭カフェ」が現れます。ヨーロッパの街の路地裏を歩いていたら、偶然素敵な風景を見つけたような、うれしい気分に。
「中庭カフェ」にはお店があり、そのひとつ「森のチーズケーキやさん」は、北海道産牛乳や生クリームで作る、ボトルチーズケーキの専門店。店内の工房で手作りする無添加の安心安全なチーズケーキは、おみやげに人気。クリーム×プリンのような滑らかな、2層仕立ての「森のチーズケーキ」、濃厚な「森の濃〜いチーズケーキ」、ラズベリージャムがアクセントの「森のふわっとチーズケーキ」、さらに地場産フルーツを使ったものまで全6種類。
フォトジェニックな「ぬくもりの森」を背景に、いろいろな場所で撮影してほしいとの思いで、瓶詰めにしたチーズケーキは、店内のカフェスペースや中庭のテラスでいただくことも。ボトルには「ぬくもりの森」の建物を描いた、オリジナルイラストがプリントされています。食べ終わったらお花を入れたり、カトラリーや文房具入れにしたり、使い方はいろいろ。イラストはフレーバーごとに異なるので全部揃えたくなります。
■森のチーズケーキやさん
TEL:053-540-1187
時間:11〜16時(土・日曜、祝日は10〜17時)
定休日:木曜
アフタヌーンティーが楽しめる「ぬくもりガレリア」
「中庭カフェ」にある建物の階段を上ると、「ぬくもりガレリア」があります。ここは建築家・佐々木茂良さんが暮らしていた場所をカフェ兼ギャラリーとして解放しました。世界中で集めた家具やインテリアに合わせて設計したというこだわりの空間には、童話の世界に出てきそうな扉にカーテンのレールや照明まで独創的なデザインが施されています。
カフェ休憩にはアフタヌーンティーはいかが。どんぐりの形をしたフィナンシェに、カヌレやスコーンなど、パティシエが作る季節のスイーツと、森のチーズケーキやさんのチーズケーキも味わえます。2名分3500円とリーズナブルなところもうれしいポイントで、午後のティータイムだけではなく、ブランチ利用もできます。天気の良い日はテラス席が断然おすすめ!緑に囲まれた中庭を眺めながら優雅なひとときを過ごしてみてはいかが。アフタヌーンティーは数量限定なので、予約するのがベター。 ※アフタヌーンティーの内容は変更予定です
「サロットクラシカ」を抜けると洞窟空間「コーヴォファンタジア」が現れます。こんなところに洞窟!?と驚きですが、実はモルタル造形という、古い壁や自然石などを表現する技法で造られた空間です。「コーヴォ」とはイタリア語で隠れ家のことで、まさに洞窟そのもの!カフェの優雅な雰囲気とのギャップも楽しめます。
洞窟空間の先には浜松ブランドの井伊材を使ったツリーハウススペースがあります。秘密基地のような造りで子どもに人気。コンセントやUSBポートが付いた個別テーブルもあり、ちょっとしたコワーキングスペースとしても活用できそう。洞窟空間もこのツリーハウススペースもカフェ利用OKなので、「サロットクラシカ」とは違う雰囲気で休憩できます(アフタヌーンティーは不可)。
「ぬくもりガレリア」の出口は「コーヴォファンタジア」の先。外に出ると“ここが出口だったの!?”とちょっとしたサプライズ感。階段から降りる前に写真撮影を忘れずに。
■ぬくもりガレリア
TEL:053-486-1723
時間:11〜16時(土・日曜、祝日は10〜17時、最終入場は閉館の30分前)
定休日:木曜
料金:入場300円
素朴でかわいいポーランド陶器
「中庭カフェ」の外側、緑に覆われた建物を発見。ここは作家作品が並ぶ「mamenari(まめなり)」と、2階にはポーランド陶器の「Sezon Lazur(セゾン・ラズール)」があります。
階段を上って「Sezon Lazur」へ。山小屋へ訪れたような、木のぬくもり溢れる店内には、ぽってりとしたフォルムの素朴で愛らしい陶器が並んでいます。中欧・ポーランド南西部、ドイツとの国境に位置するボレスワヴィエツの町にある窯元の陶器で、伝統的な製法で成型し、草花など自然をモチーフにした模様をハンドペイントしています。
14世紀ごろから陶器作りが始まったとされるボレスワヴィエツ陶器。当時は限られた色と絵柄でしたが、19世紀後半からカラフルな絵柄が取り入れられ、現在では世界各国に輸出されるほど人気。見た目のかわいさだけではなく、電子レンジ、オーブン、食器洗浄器にも対応した、普段使いできる丈夫さも魅力のひとつ。
チーズを乾燥から守る陶器、チーズレディ3300円は、インテリアとして飾っておくだけでもかわいい!そのほかにも、りんごを丸ごと入れて作る、焼きりんご用のリンゴポット5940円など、ヨーロッパならではのユニークな陶器もいろいろ。
■Sezon Lazur
TEL:053-523-2831
時間:11〜16時(土・日曜、祝日は10〜17時)
定休日:木曜
どれにしようか悩む幸せ!濃厚ジェラート
この道約30年のジェラート職人が作る「Gelateria Piccolo Picchio(ジェラテリア ピッコロ ピッキオ)」は、良質な乳製品を使ったジェラートの店。フワンボワーズやキウイ、カシスといったフルーツ系からミルク系まで36種類!そのなかには、静岡産抹茶・ほうじ茶、浜松特産の館山寺いちご、三ヶ日みかんのご当地フレーバーも。さらに、「森のチーズケーキやさん」とコラボした、チーズも6種類。どれにしようかなぁ〜と悩む時間も楽しいですね。添加物の入っていない良質な素材を使っているため、溶けやすいけど後味さっぱり。
■Gelateria Piccolo Picchio
TEL:053-489-3010
時間:11〜16時(土・日曜、祝日は10〜17時)
定休日:木曜
フクロウたちに癒やされる「ふくもり」
「ぬくもりの森」の癒やしスポットといえば「ふくもり」。ここには9羽のフクロウと3匹のチンチラ、2匹のハリネズミが暮らす触れ合いの場。フリータイム制なので、入場すれば、好きな時間だけ居ることも可能。フクロウはふわふわの頭をなでたり、グローブを付ければ腕に乗せることも!
ハリネズミもグローブを付ければさわることができます。両手で包みこむように抱っこしてみて。愛くるしい顔にメロメロになっちゃいます。
チンチラは、素手でさわることができます。人懐っこいので、ゲージのなかに入ると自然と寄ってくることも。抱っこして、もふもふ体験を楽しんで。「ふくもり」では、写真や動画撮影はもちろん、動物たちの状況によっては餌やりもできます。かわいいと癒やしが詰まった触れ合いの場へぜひ。
■ふくもり
TEL:070-2221-6236
時間:11〜16時(土・日曜、祝日は10〜17時、最終入場は閉館の30分前)
料金:入場1000円
定休日:木曜、第2水曜
いかがでしたか、メルヘンの世界が広がる「ぬくもりの森」。中世ヨーロッパの面影が残る、旧市街を散策した気分で、絵になる写真を撮ったり、ショップでお買い物したり、スイーツ休憩したり…。とっておきの時間を過ごしてください。
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Text:木村秋子(editorial team Flone)
Photo:田尻陽子
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