神戸「アリズハラールキッチン」のパキスタン流の超本格ビリヤニがおいしすぎる!
インド、パキスタン、バングラデシュなどの南アジアで食べられている「ビリヤニ」。インド風の炊き込みご飯ともいわれ、スパイスの利いたソースとご飯とを一緒に蒸して仕上げるお料理です。「アリズハラールキッチン」は、そんなビリヤニが名物のお店。スパイスを生かしつつも辛さは控えめ、とっても食べやすいひと皿をぜひ味わって!
パキスタン出身、アリさんが切り盛りするパキスタン料理店
「アリズハラールキッチン」があるのは、JR「三ノ宮駅」、阪急・阪神「神戸三宮駅」から徒歩7、8分のところ。賑やかな通りを抜けて路地に入った先に位置しています。
お店を切り盛りするのは、パキスタン人のアリさん。現地のホテルでシェフとして腕を奮っていた彼が、日本でも腕を試したいと来日。神戸の人気パキスタン料理店「ナーン イン」で12~13年ほど働き、2016年に同店をオープンさせました。
「日本用に味のアレンジはしていないよ。パキスタンで作っていたものと同じだね」と話すとおり、メニューはどれも本格的。スパイシーでパンチがあり、何度でも食べたくなると南アジア料理好きたちが絶賛するおいしさです。
アットホームかつ、異国情緒溢れる店内インテリアもまた同店の魅力。海外に気軽に行けない今、神戸で気軽にパキスタンの雰囲気が感じられます。
ビリヤニってどんなもの?
イスラム教の普及とともに広まった、といわれるビリヤニ。イスラム教国家であるパキスタンのソウルフードともいうべきお料理です。
インド風炊き込みご飯ともいわれますが、作り方は日本のそれとはちょっと異なります。一番の特徴は、カレーソースとご飯とを混ぜ合わせずに、カレーソース→ご飯→カレーソース→ご飯と鍋の中で層にしてから蒸し上げること。
とても手間のかかる調理法のため、日本ではフライパンでカレーとご飯とを炒め合わせて作る、カレーチャーハンのような簡易版ビリヤニが提供されることが多いのだそう。
使用するスパイスはこちら。メース、カルダモン、ローリエなど複数のスパイスを組み合わせます。なかでも大事なスパイスは?と聞いてみると、「全部だね!」とアリさん。これらをどのように配合するかで、アリさんならではの味へと仕上げます。
お米はもちろん、パキスタン産のバスマティライスを使用。日本のお米とは違って細長く、炊き上げると粘りがなくパラッふわっとした食感へと仕上がります。
作り方は企業秘密とのことですが、たっぷり2時間以上かけて蒸し上げるのだとか。
カレーとお米とを混ぜ合わせていないため、蒸し上がった後もところどころお米本来の白色が残ります。ちなみに、鮮やかな緑色は食紅で色つけした部分。ビリヤニは“特別な日のごちそう”として親しまれていることもあり、華やかさも意識した盛り付けとなっています。
全部を混ぜてぱくり。おいしすぎました!
同店ではサラダとホットチャイがついた「チキンビニヤニセット」として提供されます。チキンのほかに、マトンビリヤニ、ベジタブルビリヤニもあり。
食べ方はいたってシンプルで、スプーンで全てを混ぜ合わせてぱくり。作法も気にする必要はありません。ごろっと大きめにカットしたジャガイモを入れるのがアリさん流で、「ジャガイモを崩しながら食べるとおいしいよ」とのこと。
ふわふわぱらりのお米と、しっとりチキンのハーモニーの素晴らしいこと! スパイスやハーブの香りを存分に感じつつも辛くはないので、万人におすすめしたいひと皿です。もちろん辛さの調節OKなので、激辛仕様にもできますよ。
また、意外にもさっぱりとしているので、ボリューム満点ながらぺろりと食べてしまえるのもうれしいところ。シメのホットチャイも抜群のおいしさでした!
日本人はもちろん、パキスタンやインドネシア、マレーシアからのお客さんも多いという本格的な同店。とっても気軽にパキスタンの雰囲気を感じられる「アリズハラールキッチン」へ、旅気分で出かけてみては。
Text:木村桂子(ウエストプラン)
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