中野坂上の「ROND-POINT(ロン・ポワン)」が贈る、未だかつてないショコラ体験!

中野坂上の「ROND-POINT(ロン・ポワン)」が贈る、未だかつてないショコラ体験!

食・グルメ ショコラティエ ショートケーキ バレンタイン 東京都 るるぶ&more.編集部
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中野坂上の「ROND-POINT」はオーナーのショコラティエ、田中丸博文さんが仕上げるボンボンショコラが名物。蜂蜜やハーブを巧みに使用する独創的な手法で、自らが理想しているイメージを再現しています。ひと口食べれば時間や空間を飛び越える!? まるで魔法のように旬の香りが広がります。

Summary

新進気鋭のショコラティエ「ROND-POINT」が目指す理想の味

中野坂上駅から青梅街道沿いを歩き4分ほど、警察署のお隣にある手作りチョコレートのお店。ここ「ROND-POINT」では新進気鋭のショコラティエ、田中丸博文さんが手掛けたボンボンショコラの数々がテイクアウトで楽しめます!

田中丸さんは熊本出身、東京の人気パティスリー「QBG(キュービージー)」などを経て、パリでも修業を積んでいたそうです。フランスで最も有名な日本人パティシエ吉田守秀さんのお店「MORIYOSHIDA(モリヨシダ)」をはじめ、「neige d'été(ネ-ジュ・デテ)」や「pilgrim(ピルグリム)」といった星付きレストランで働き、ショコラの本場に根付いた食文化を吸収してきました。

最も感銘を受けたというのがハーブやスパイスの扱い方。パリのシェフやパティエたちは、植物そのものに対する知識が非常に豊富だったそう。いわれてみればチョコレートの材料であるカカオも植物。田中丸さんが多用する蜂蜜も、元をたどれば植物の花が由来です。

「どういった環境で育ったカカオを集め、どう発酵させたのか?」「どのような花の蜜を蜂が集めたのか?」田中丸さんは素材の成り立ちから想像を膨らませ、理想的な風味を決め、そのイメージに近づけるために、さまざまなアイディアを盛り込むことを得意としています。

口の中で花が咲いたかのよう! 香り広がるボンボンショコラ

最初に紹介するボンボンショコラは「エルダーフラワー」。フランス各地で初夏に咲き乱れる花で、ハーブとしても重宝される旬の味覚でもあります。わずかな期間だけマスカットのような豊かな香りが街中に漂う、その風情を、田中丸さんは日本で入手できる食材だけを使ってボンボンショコラのなかに再現するのです。

生花のような芳醇な香りは、エルダーフラワーのリキュールやドライフラワーで演出。クローバーの花畑で蜂が集めたやさしい味の蜜、あえて香りを抑えたチョコレートを組合わせ、フランスの初夏の風情を強調しています。

ひと粒ずつ丁寧に色素入りカカオバターと筆で模様を書き込む、真っ赤な「フランボワーズ」も芸術作品のようなボンボンショコラ。フランボワーズの果実感を生かすためキャラメルコーティングは控えめにして苦味を抑え、隠し味にフランボワーズビネガーを使用することでバランスを整えています。

ほかにも通常の10倍以上の「バニラ」を使用して、香りだけでなく味も濃厚に仕上げたものなど、個性豊かなボンボンショコラはひと粒356円。繁忙期となるバレンタインシーズンは、単品売りをお休みする場合もあるそうなので、来店前に問い合わせを。

一方「関わるすべての人が幸せになれるように」という田中丸さんの願いが込められているのが「坂上生ショコラ」100g(10〜15粒)756円。アマゾンの森林再生に貢献しているカカオをはじめ、メーカーが在庫を抱えてしまった高級品やフェアトレードの商品などに、少しだけ最高ランクのチョコレートをかけ合わせ、価格を抑えつつも上質な風味を再現しているそう。お店で働く修行中のショコラティエが技術を磨くためにも役立っているという、作る人も食べる人も、みんながハッピーになれる生ショコラです。

巧みな蜂蜜遣いで果実感をコントロールしているショートケーキ

田中丸さんがショコラティエとして磨き上げた感性は、ケーキ作りにも役立っています。「国産柑橘と蜂蜜のショートケーキ」680円は、乳脂肪分が低い生クリームや穏やかな香りのブレンド蜂蜜を使い、オーダーが入ってから柑橘の皮を削りかけて香りをプラスするなど、丁寧な工夫で旬の果実を強調した逸品です。

仕入れ次第でレシピを柔軟に変えている田中丸さん。果実感をアップさせるのには、素材に合わせてオレンジ蜂蜜や百花蜜などをブレンドして使用するそう。たとえば国産イチゴの味わいが落ちる秋口などには、あえて酸味の強いアメリカ産イチゴを蜂蜜に漬け込み、旬の味わいを再現したと言います。

田中丸さんが作るものに共通しているのは植物らしい自然な味わいであること。生のハーブが手に入らずとも、果実が旬から外れていても、絶対音感のような味覚の認識力と豊富なアイディアで最高の味わいを導き出すのです。ひと口食べれば、すごい技術で成り立っているのがよく分かりますので、興味が湧いた方はぜひ足を運んでみてください。


Text&Photo:柴山たき(effect)

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