「博多の食と文化の博物館 ハクハク」は学んで食べられる“おいしい博物館“!
福岡・博多の名物としてすっかりおなじみの「明太子」ですが、その歴史は?どうやって作るの?そもそも明太子って何からできているんだっけ?…と知っているようで知らないことも多いのではないでしょうか。明太子をはじめとする博多の食や文化を学んで、体験して、おなかいっぱい食べられる。そんな“おいしい博物館”が「博多の食と文化の博物館 ハクハク」です!
Summary
博多の食や文化を学んで、体験して、明太子まで食べられる博物館
九州の味、福岡の味として広く知られる明太子。スケトウダラの卵巣を唐辛子などの調味液で漬け込んだものが明太子で、日本で初めて売り出したのが、“味の明太子”で知られる「ふくや」といわれています。その「ふくや」が、博多の食や文化を知ってもらい、地域をもっと盛り上げたいとの思いで誕生させたのが、「博多の食と文化の博物館 ハクハク」です。ハクハクとは、博多の「博」と博物館の「博」をとって名付けられました。
まずは博多の伝統文化に触れるミュージアムコーナーへ
1階ミュージアムコーナーは、「祭」「食」「工芸」といったテーマのもと、博多の文化を学べる展示内容となっています。「祭」のテーマでは、国指定重要無形民俗文化財にも指定されている博多祇園山笠をはじめとする博多の祭りとその歴史を紹介。勇壮な山笠の雰囲気を体感できる映像もみどころです。
“うまかもん”が満載の街・博多を代表する食文化である屋台の展示。とんこつラーメンや水炊き、もつ鍋といった博多グルメをはしごする気分で楽しんでみましょう。
日本三大織物の一つ、博多織や400年以上の歴史をもつ博多人形など、博多は多彩な文化が育まれ、花開いた場所でもあります。名匠・名工が手掛けた美術品や工芸品を通して、今に受け継がれる伝統や博多の美学に触れられる空間となっています。
熟練の手技と徹底した衛生管理に驚き!明太子工場見学
2階では、明太子の基礎知識を学ぶとともに、製造過程を見学できます。驚くのは、タラコはきわめて繊細なため、現代においても職人の手作業に頼る部分が多いこと。ちなみに、「計量室」の作業員の中に緑のエプロンを着ている人がいれば要注目。その人は、特に優れた技術をもつ計量の“スピードクイーン”なのだとか! また、27年以上使っている工場にもかかわらず、工場内や機械はピカピカで清潔そのもの。徹底された衛生管理がうかがえます。
職人の作業をゲーム感覚で疑似体験できるブースも設置されています。計量競争コーナーは、形や重さが微妙に異なる明太子の模型を組み合わせ、決められた重さになるよう箱詰めするゲーム。うまくできた人はスピードクイーンの資質ありかも⁉
工場見学の最後は「ふくやヒストリーコーナー」で「ふくや」の歴史や明太子の誕生秘話を知ることができます。写真は「ふくや」が生まれた頃の店舗を再現したもの。この小さな食料品店から博多名物・明太子の歴史が始まったのです。
「ふくや」の創業者・川原俊夫氏は、明太子を売り出した当時、商標登録も製造法特許も取得せずに取引業者へ製造方法を公開。その結果、さまざまな明太子メーカーが誕生し、明太子が博多名物として定着するきっかけになったといいます。
世界でたった一つの「My 明太子」づくり
家族や友人との思い出づくりなら、珍しい明太子の手作り体験ができる体験工房へ。厳選したタラコと「ふくや」オリジナルの漬けダレを使うため、誰が作ってもおいしさは間違いなし。好みの辛さに調整できるので、辛いものが苦手な人や子どもでも安心です。
また、ごまやブラックペッパーでオリジナルの味付けが楽しめます。持ち帰って2日間冷蔵庫で熟成させれば、世界でたった一つだけの「My 明太子」の完成!所要時間は40分ほどで、料金は1名2,000円(要予約)。
カフェでできたて明太子を堪能。週末は食べ放題も!
「明太子さえあれば、おかずはいらない」。そんな明太子ファンにとってパラダイスともいえる場所が、館内に併設された「ハクハクカフェ」です。
なかでも人気を集めるのが、平日・祝日限定の「ふくやの明太茶漬け定食」(1,500円)。まずは熱々ごはんと一緒に味わい、次は「明太子のり」や「紅たかな」といった「ふくや」オリジナルの商品と合わせて。最後はトラフグのうま味がたまらない「ふくだし」でお茶漬けに、と一食で三度おいしい贅沢なメニューです。このほか、焼きたてを提供する「明太フランス」(360円)などテイクアウトメニューも好評です。
さらに注目なのは、土・日曜限定の「明太子食べ放題ビュッフェ」。明太子の食べ比べや、明太子と好きな具材をカスタマイズした料理を好きなだけ味わえる至福の60分。週末は明太子三昧のランチを目当てにした明太子好きたちで賑わいます。
直営ショップでおみやげもGET
1階の直営ショップでは、その日できたばかりの「できたて生明太子」やオリジナル商品が並ぶほか、博多みやげも充実。人気の「できたて明太子」は販売日が決まっているので、HPをチェックしておきましょう。
「味の明太子」の調味液をパウダー状にした万能調味料「味の明太粉」、明太子の粒を綿実油に漬け込んだ「缶明太子 油漬け」、ツナに明太子のうま味が重なった「めんツナかんかん」など、どれもリピート必至の品ばかり。きっとお気に入りが見つかるはずです。
学んで、触れて、食べて大満足の「博多の食と文化の博物館 ハクハク」。博多を訪れたらぜひ足を運んでみて!
Text:前田健志
Photo:鍋田広一
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