原宿「かふぇ茶色」のヴィーガン和スイーツで新しい角度から日本の魅力を再発見!

原宿「かふぇ茶色」のヴィーガン和スイーツで新しい角度から日本の魅力を再発見!

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原宿側のキャットストリートから少しだけ逸れた裏路地にあるカフェ。アメリカ出身のオーナー、ブラウンさんお手製のヴィーガン和スイーツが楽しめます。日本各地を巡って建築や文化保存の研究を続けてきたブラウンさん。その豊富な経験とアイディアが詰め込まれたお店では、新しい日本の魅力も発見できちゃうかも!? 日本茶を楽しみながら、ゆったりくつろげる癒やしの空間です。

Summary

スイーツだけでなくインテリアやデザインもブラウンさんお手製の「かふぇ茶色」

個性的なアパレルショップやカフェが並ぶ流行の発信地キャットストリート。原宿側から入ると、少しだけ左手に外れた路地裏に、京町家風の格子が組まれた建物が見えるはず。こちらが日本茶とヴィーガン和スイーツが楽しめるという「かふぇ茶色」です。

扉を開けると、波紋が描かれた白い玉石が敷き詰められていて、まるで京都のお庭のよう。靴を脱ぎ畳のタイルのうえでゆったりくつろげる癒やしの空間になっています。和モダンな雰囲気のインテリアは、すべてアメリカ出身のオーナー、ジェームズ・ブラウンさんが手掛けたものです。

着物姿で出迎えてくれたブラウンさん。もともとアメリカで文化保存や建築の勉強をしており、10年ほど前から日本文化と古民家の研究を開始。秋田県にある国際教養大学へ留学したり、29の都道府県を巡ったり。今ではすっかり日本語ペラペラ、日本の各種文化にも精通しています。

建築の専門家でもあるため内装工事もお手のもの。お店のロゴマークやメニューデザインなど、すべてがブラウンさんの作品です。ちなみに店名の「ちゃいろ」とはブラウンさんの名前(brown=茶色)と、お茶の色をかけたもの。名前の日本語訳がお茶の色だなんて、なんだか運命的なものを感じちゃいますよね。

キャラメリゼされた味噌の豊かな風味を3色それぞれで楽しめる「味噌団子」

ご自身が乳製品アレルギーということもあり、子供のころからおばあちゃんと一緒に乳製品を使わないお菓子を作り続けていたブラウンさん。和菓子は乳製品不使用のものが多く、日本全国で食べ歩きも楽しめたのだとか。

そのなかでも、京都で食べた味噌団子からインスピレーションを受けて開発したというのが人気メニュー「味噌団子」520円。300年以上の歴史を誇る京都の日本茶専門店、一保堂茶舗の茶葉を使用した「抹茶」と「ほうじ茶」、そして「水キャラメル」という3種類の味わいを食べ比べできるセットです。

ソースは岩手県産の米みそに新潟県産のライスミルクを加えて、じっくりキャラメリゼしたもの。お米を中心とした材料で、こんなにも豊かな香りに仕上がるなんて驚きです。甘じょっぱくて、みたらし団子のタレのようなニュアンスもあります。新潟県妙高市産の特選白玉粉を使用した、なめらかな食感のお団子も絶妙にマッチしていましたよ♪

一保堂茶舗の茶葉を使用した「抹茶」は490円。味噌団子とのセット「旨味」であれば900円で楽しめます。こちらはプラス100円で新潟県産ライスミルクを加えてラテにしたもの。クセがなくサラサラとした口当たり、抹茶の心地よい苦みが、お米由来のやさしい甘さを引き立てています。季節の果物、柚子、小豆、黒糖(各70円)など、さまざまなトッピングが揃っているのもポイントです!

「茶通シナモンロール」などセンスあふれるヴィーガン和スイーツが盛りだくさん!

伝統的な和菓子に現代的なアイディアを加えたメニューはそのほかにも盛りだくさん。たとえは「茶通シナモンロール」520円は、古くから茶家の催しや寺社仏閣の儀式で用いられてきた京菓子の一種、茶通のレシピをベースとしたものです。

小麦粉、米粉、抹茶、ライスミルクなどを混ぜ合わせ発酵させた生地を、型に入れてオーブンで焼き上げたシンプルな焼き菓子ですが、ムッチリとしたベーグルにも似ている食感でなかなかの新感覚。北海道産の小豆を使用した自家製あんこ、蜜飴と抹茶の手作りソース、シナモンパウダーもたっぷりで贅沢な味わいです。乳製品や卵を使用しなくても、こんなにおいしいお菓子が作れちゃうんですね! 改めて日本文化の魅力を再認識させてくれるお菓子でした。

考えてみれば、菜食主義の仏教がベースにある日本の食文化。子供のころから慣れ親しんでいると気づかないものですが、外国人目線で見ればヴィーガンメニューに適したアイディアがまだまだありそう。そこにブラウンさんの柔軟なアイディアとセンスが合わさって、これからも新しい和スイーツが続々と誕生していきそうな予感♪ これからも通うのが楽しみな「かふぇ茶色」でした。


Text&Photo:柴山たき(effect)

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