JAXA角田宇宙センター

屋外には実物の10分の1のロケット模型が展示されている

宇宙が今おもしろい!【JAXA角田宇宙センター】で宇宙のロマンを体感♪

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今宇宙がアツい!日本の民間人初の宇宙旅行や13年ぶりに宇宙飛行士候補者を募集するなどトピックが豊富。今回は宮城県にある「JAXA角田宇宙センター」でロケットの魅力や宇宙食の裏側、そして未来の宇宙の姿を学んできました!

Summary

今や日本、そして世界は空前の「宇宙」ブーム!特に2021年は「宇宙」のトピックが豊富な1年でした。

日本の民間人としてはじめて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した前澤友作氏の話題。そして日本では13年ぶりに宇宙飛行士候補者の募集がはじまりました。

宇宙というのはSF映画で見るような夢のまた夢…の話だったのに、より現実味を帯びてワクワクさせられた方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は日本が誇る宇宙航空研究開発機構「JAXA」が全国に持つ拠点のうち、宮城県角田市にある「JAXA角田宇宙センター」を訪れ、ロケットの魅力や未来の宇宙を学んできました。

ロケットの心臓部・エンジンの研究開発拠点「JAXA角田宇宙センター」

角田宇宙センターの入り口

全国にある宇宙センターはそれぞれ専門性があり、例えば筑波宇宙センターは人工衛星などの研究開発や宇宙飛行士の養成などを行う拠点。

そして種子島宇宙センターはロケットの組み立てや打ち上げを行う日本最大のロケット発射場です。

今回訪れた角田宇宙センターは、ロケットエンジンの研究開発を専門とする拠点。未来の宇宙旅行を実現させる新しいエンジンや輸送システムの研究なども行っており、宇宙を志す学生や宇宙ファン垂涎の施設となっています。

ウェルカムコーナーに展示されるロケットの模型
ウェルカムコーナーに展示されるロケットの模型

まず入口にあるウェルカムコーナーから「おぉ!」と驚かされたのが、歴代ロケットの20分の1模型。

日本が1975年に初めて打ち上げたN-Ⅰロケットから開発中のH3ロケットまで、ズラリと並んでいます。

当初、日本のロケット開発というとアメリカの技術を導入したものだったそう。その後、研究開発を重ね、80年代後半に第2段エンジンを日本の技術で開発したH-Ⅰロケットが打ち上げられました。

続くH-Ⅱロケットでは日本の技術“のみ”でロケットを開発できるようになり、いまでは日本も世界の宇宙開発をけん引する存在となりました。

打ち上げに失敗し、海底から引き上げたエンジンを展示

海底から回収された実物のエンジン
海底から回収された実物のエンジン

続く展示室では1999年に打ち上げ失敗に終わったH-Ⅱロケット8号機のエンジンの実物を見ることができます。

H-Ⅱロケット8号機は打ち上げ後、メインエンジンが異常停止し、ロケットごと海底に沈みました。

徹底した原因究明を行うため、海底3000mに沈んだエンジンを探し当て回収。解析の結果、部品の一部が疲労破壊され、燃料がエンジンに流れなくなっていたことがわかりました。

展示品のエンジンには、一部が焼け溶けた跡が生々しく残っています。

この事故以降エンジンに起因する打ち上げ失敗はゼロ。失敗を忘れず、教訓とし、将来の宇宙開発に役立てるため、いまも実物が展示されています。

宇宙飛行士の食事ってこうなってるの!?

マヨネーズのキャップにはマジックテープが
マヨネーズのキャップにはマジックテープが

無重力空間である宇宙。テレビの映像で食べる様子を見たことがあっても、実際に目にすることはなかなかないですよね。

ここでは宇宙食についての展示もあり、実際に購入することもできるんです♪

現在の宇宙食はより地上の食事に近いものになっていて、メニューの種類も豊富。宇宙飛行士のリクエストなどを受けて開発し、和食から洋食、ジャンクフードまであるそうです。

展示品をみてみるとひとつひとつの食品になにやらマジックテープのようなものが貼ってあります。

食卓テーブルにも同じものが貼ってあり、これは空中に浮かばないようにするためのアイディアなんだとか。

宇宙カレー540円、宇宙食(たこやき)540円、トミカ(ルナクルーザー)990円
宇宙カレー540円、宇宙食(たこやき)540円、トミカ(ルナクルーザー)990円

また宇宙は味を薄く感じやすい傾向にあるため、味付けは濃いめが中心。実際にお土産で売られているカレーライスやたこやきを実食してみました!

カレーは確かにスパイスが辛口でルーも濃厚。ごはんがどんどん進む味付けでおいしい!ウコンやカルシウム、ビタミンDを多く含み、宇宙空間で過ごす宇宙飛行士の栄養面のサポートもばっちりです。

本格的な味わいのたこやき
本格的な味わいのたこやき

またたこやきはフリーズドライされたスナックスタイルで。スナックといっても味はそのまんまたこやき!ソースの味がガツンと効いています。食感はかなり硬めで、ガリガリガリ…といただきました。

おみやげは宇宙食のほかにもオリジナルグッズなども販売。ぜひ来館の記念にゲットしてくださいね。

20~30年後にはもっと宇宙旅行が身近になる!

将来の宇宙輸送機のイメージ
将来の宇宙輸送機のイメージ

2022年の今、宇宙旅行をしようとしたらとんでもない額のお金と、厳しい飛行訓練が必要となってきます(前澤友作氏の宇宙旅行は2人分で100億円とも言われているそうです)。

しかし今後は民間での研究開発も活発化し、いずれは旅客機のような乗りものに乗ってだれでも気軽に宇宙と地球を行き来する時代がやってきます。

もちろんJAXAでも研究は進んでおり、「スペースプレーン」というロケットを開発しています。

現在のロケットは重量の70%が液体酸素などの酸化剤で占められています。この酸化剤を減らすことができれば、より多くの人やモノを効率よく宇宙に輸送することが可能になるのです。

そのためこのJAXA角田宇宙センターでは空気を取り込んで超音速飛行できるエンジンの研究を日々行っています。

ISSの現在地をリアルタイムで見ることができる。ISSは一周90分で地球を周る。
ISSの現在地をリアルタイムで見ることができる。ISSは一周90分で地球を周る。

20~30年後のそう遠くない未来には、宇宙旅行が身近に感じられる日がやってくるかも…?

ぜひ、JAXA角田宇宙センターや全国の宇宙センターに足を運んで、ロマンあふれる宇宙に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

見学の詳細はこちら

見学は個人・団体ともに要事前予約
見学は個人・団体ともに要事前予約

個人の見学

  • 個人は自由見学(要予約)

団体の見学

  • 15名以上の見学は係員が案内(要予約)

その他

  • コロナ対策のため人数制限をしています
  • 9月の「宇宙の日」を記念して普段は見られない箇所の一般公開も開催されます。開催日などについてはウェブサイトをご覧ください


■JAXA角田宇宙センター
じゃくさかくだうちゅうせんたー

住所: 宮城県角田市君萱小金沢1
交通:JR船岡駅から車で10分
TEL:050-3362-7500(展示室のお問合せ)
営業時間:10〜17時
定休日:11~3月の土・日、祝日(※春分の日~10月の土・日、祝日は開館)
料金:無料


Text & Photo:ジェンティーレ恵


●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。

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