食・グルメ
2022.02.24
【大分・臼杵】一度は食べてみたい! 城下町の“料亭御三家”で味わう臼杵ふぐ
るるぶ情報版(国内)編集部
2021年11月に、日本で2番目となるユネスコ創造都市ネットワークに食文化分野で加盟認定された大分県臼杵市は、山海の幸に恵まれ豊かな食文化が息づく街。特に豊後水道の急流にもまれて育ったフグは、臼杵を代表する名物です。料亭文化が残る臼杵でも古くから親しまれる“料亭御三家”で、極上の味を堪能しましょう。
臼杵ふぐって?
臼杵は下関と肩を並べるトラフグの一大産地。その新鮮さゆえにあまり薄く引くことができず、あえて厚引きで味わう臼杵のフグ刺し
は、独特の弾力と奥行きのあるうま味、甘みがあり、全国の食通を唸らせています。
“臼杵の迎賓館”でコースを堪能 「ふぐ・日本料理 喜楽庵」
創業明治11年(1878)。天皇家はじめ多くのVIPをもてなしてきた、臼杵の迎賓館的存在です。フグだけでなく旬の魚介を使った日本料理や、武家文化を色濃く残す古式作法で食べる「本膳料理」も評判。玄関周りには美しく剪定された庭木が並び、堂々とした佇まいです。
現在の建物は大正元年(1912)築で、客室のガラス障子や欄間などのしつらえは当時の姿のまま。部屋からは四季折々に表情を変える美しい庭園を眺めることができます。
刺身、焼きフグ、鍋などさまざま調理法で堪能できるふぐコースは1万5750円 (写真は一例、天然フグは時価 ※2万4200円前後)。多くの著名人が舌鼓を打った自慢の味は、2名以上からで前日までの予約が必要です。
ふぐコースに付く前菜のごま豆腐は、秋篠宮さまのご要望で皇室の料理長に直伝したこともあるという店の名物。もっちりトロンとした食感が絶品です。
東京にも支店を構える名店 「料亭 山田屋 臼杵本店」
明治38年(1905)に創業し、100年を越える歴史を誇る老舗料亭。東京の西麻布店は、世界的ガイドブックで星を獲得する有名店で、ここではその半値ほどの予算で味わえます。本店だからこそ味わえるフグ料理もあり、それを求めて臼杵に足を運ぶ東京の常連もいるそうです。
客室は風雅な趣の個室と豪華な大広間で、日本庭園を囲むように建物が配置されているため、全部屋ガーデンビュー。ニシキゴイが泳ぐ池を眺めながら、落ち着いた雰囲気で食事が楽しめます。
ふぐコースは1万3310円~で2名からの予約制。写真は前菜、フグ刺し、フグ寿司などが付く1万4520円のコースの一例(天然フグは時価 ※2万4200円前後)。気軽に楽しめる昼限定のふぐミニコース9075円もあります。
コースに付くフグの唐揚げは、サックリとした食感でうまみがたっぷり。風味付けに大分名産のカボスをしぼって召しあがれ。
■料亭 山田屋 臼杵本店(りょうてい やまだや うすきほんてん)住所:臼杵市港町本通り5組
TEL:0972-62-9145
営業時間:11時30分~15時(13時30分LO)、17時~21時30分(19時30分LO)
定休日:不定休
アクセス:JR臼杵駅から徒歩6分
旧武家屋敷でフグづくしの至福を 「御宿料亭 春光園」
江戸時代の料理本を基に味噌仕立てにした夏のフグ料理を考案するなど、フグのおいしさを知り尽くす、フグ料理が自慢の料亭旅館。敷地はかつての稲葉藩家老武家屋敷跡を活用し、城下町臼杵の風情を感じられるロケーション。宿泊ができるのも嬉しいポイントです。
客室は大広間以外すべて個室で、畳敷きにテーブルを置いた和洋折衷の造り。江戸初期の茶人で、築庭の名手としても知られる小堀遠州の作とされる自慢の庭園を眺めながらいただけます。
刺身、唐揚げ、鍋など王道のフグ料理の数々が並ぶふぐフルコースは1万6000円(写真は一例、天然フグは時価 ※2万6000円前後)で2名からの予約制。宿泊の場合、ふぐ料理がついた2食付は2万8500円〜(2名利用の場合の1名料金)です。
夏のコースに付く名物の焼きフグは、醤油風味のタレを付けたフグの身を七輪で香ばしく焼いたもの。立ち上る芳醇な香りが食欲を刺激する逸品です。
■御宿料亭 春光園(おんやどりょうてい しゅんこうえん)住所:臼杵市祇園西3組
TEL:0972-63-3128
営業時間:食事利用11~23時ごろ
定休日:不定休
アクセス:JR臼杵駅から徒歩15分
普段はちょっと敷居が高いと感じる料亭ですが、臼杵では比較的リーズナブルに利用することができます。せっかくの「臼杵ふぐ」を味わうなら雰囲気も大事にしたいもの。歴史が息づく城下町臼杵へ、極上のフグを味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。
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●この記事は『るるぶ大分別府湯布院くじゅう‘23』に掲載した記事をもとに作成しています。