チャイとスパイスカレーが絶品のレジェンドカフェ「カンテ グランデ 中津本店」【大阪ごはんカフェ#20】
大阪でおいしい食事が楽しめるカフェを紹介する連載企画。第20弾となる今回は、「カンテ グランデ 中津本店」。1972年創業で、2022年に半世紀バースデーを迎えるエスニックカフェのレジェンド店。これから先もずっと守り続けたい大阪のカフェ遺産とでもいうべきお店です。
隠れ家感がたまらない、半地下の入り口
「カンテグランデ」があるのは大阪メトロ御堂筋線の中津駅から歩いて5分ほどなのですが、周りが住宅街なので、郊外のような雰囲気のロケーション。
50年の歴史の中で大阪駅近くにも支店がいくつかできていますが、本店の雰囲気は格別。中津の住宅街に位置する本店は、繁華街の支店とは異なり、隠れ家的な雰囲気が魅力です。
アイアンの扉を開けると、緑に囲まれた階段があり、半地下の庭に繋がっています。
庭から見た店内。天井まである大きなガラス窓から、広い店内を見渡せます。昼は緑に囲まれて清々しく、夜になると一気にアーティスティックな雰囲気に。
席は、テーブルがランダムに、空間を広くとって配置されています。
タイル張りのテーブルは、席ごとに模様が違って、オシャレ。お昼どきは陽がたっぷりと差し込みます。
店内をぐるりと一回りすると、インドから仕入れたインテリア雑貨やファッション雑貨などが其処彼処で販売されていて、それを見るのも楽しみ。
トータス松本も淹れていた、名物のカンテグランデチャイ
ロックバンド「ウルフルズ」のボーカル、トータス松本さんがバイトをしていたことでも有名で、お店の一角にはウルフルズコーナーが設けられています。ファンなら一度は訪れてじっくりと目を通したいところ。
バイト時代に書かれた「トータス松本のおいしいチャイの淹れ方」のレクチャーが書かれた紙が残っていて、思わず読み込んでしまいます。今でも基本的に同じ淹れ方をされているそう!
そのチャイがこちら。ガラスの厚みが手作りの温もりを伝えるインドのチャイグラスで提供されます。茶葉を煮出したミルクの濃厚さに、ふわっとスパイスの香る「カンテグランデ」ならではのチャイ。創業時から変わらないこの味わいは、オーナー自らインドへ渡り、仕入れてきた当時のレシピのまま。久しぶりに飲むと「あぁ、この味…」とほっこりします。
ライスorチャパティ? 幅広い層に愛されるカンテのカレー
さて、お待たせのランチメニューを2つご紹介。まずは、「ターメリックライスで食べるカンテのカレー」。単品もよいですが、やはり味のバリエーションが楽しめる2種あいがけで。カンテではA・B・Cとルーの組み合わせが違う3種類のプレートが用意されていています。中でも一番よく注文されるのは「バターチキンカレー」と「レンズ豆のカレー」を組み合わせた「2種プレートA」。
辛さ控えめで、日本人好みに味を整えた幅広い年齢層が指名する「バターチキンカレー」と豆のほくほくした食感が味をまろやかにする「レンズ豆のカレー」。花の形に型抜きしたターメリックライスと2色に分かれるカレーが、モザイクテーブルの上でフォトジェニックな存在感を放ちます。
もう1つは「チャパティで食べるカンテのカレー」。インドカレーといえばナンのイメージが強いですが、こちらはチャパティ。ナンもチャパティも原材料は同じ。ナンは発酵させているので膨らみ、チャパティは発酵させずに焼くのでカリッと仕上がります。チャパティの追加やカレールーの追加ができるので、カレーを多めにつけて食べる人も、少なくつけて食べる人も、いい感じで最後まで楽しめます。
スパイスと具の絡み具合も抜群。平日のランチタイム(11〜14時)なら+120円でチャイやラッシーなどのドリンクをセットできて、とってもお得です。
いい塩梅にスパイスの効いたカレーとほっこりするチャイ、半地下のおこもり感ある空間で過ごす時間、すべてがご馳走です。歩いて5分ほどの距離に系列のベーカリーもあるので寄り道してみては?
■カンテ グランデ 中津本店(かんてぐらんで なかつほんてん)
住所:大阪府大阪市北区中津3-32-2 アルティスタ中津 B1F
TEL:06-6372-0801
営業時間:11〜17時
定休日: 無休
アクセス:大阪メトロ中津駅5番出口から徒歩4分
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Photo: photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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