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【沖縄】古代人も住んだ太古の森「ガンガラーの谷」が神秘的。所要時間や服装など散策のポイントを徹底解説!

【沖縄】古代人も住んだ太古の森「ガンガラーの谷」が神秘的。所要時間や服装など散策のポイントを徹底解説!

沖縄県 パワースポット 鍾乳洞 トレッキング るるぶ&more.編集部
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沖縄県南城市の「ガンガラーの谷」は、数十万年前に鍾乳洞が崩落してできた谷間に広がる太古の森。大きなガジュマル、古代人の居住跡など見どころたっぷりの亜熱帯の森を、ガイドさんと一緒に歩いてみませんか?

Summary

「ガンガラーの谷」ってどんなところ?ガイドツアーに参加するときの注意点は?

那覇空港から車で約30分、テーマパーク「おきなわワールド」入口の向かいに「ガンガラーの谷」があります。「ガンガラーの谷」とは、今から数十万年前、鍾乳洞の崩落によってできた谷間のことで、ガイドツアーに参加すると、そこに広がる豊かな自然をじっくり見学することができます。
ツアーのスタート地点となる「ケイブカフェ」から終点の「武芸洞(ぶげいどう)」まで距離にして約1km、所要時間およそ1時間20分。古くから祈りが捧げられている洞窟、巨大なガジュマル、古代人の居住跡などを巡ると、まるで現在から隔離された異空間に迷い込んだかのよう!

コース中には、階段などもあるため、スニーカーなど歩きやすい履物で参加しましょう!ツアーは雨天時でも開催されます。雨具を各自で用意するか、ケイブカフェでビニールカッパ(100円)を購入することもできます。

ガイドさんと巡る「ガンガラーの谷」。見どころを教えていただきました!

今回、「ガンガラーの谷」を案内してくれたのは宮内星七さん。北海道出身で子供の頃から考古学に興味を持ち、縁あって5年前から「ガンガラーの谷」の専門ガイドになったそうです。モットーは、古代人の思いを想像しながら気持ちを込めて案内すること!
それでは、宮内さんとガンガラーの谷ツアーへと出発することとしましょう。

「ケイブカフェ」からツアースタート!

ツアーのスタート地点の「ケイブカフェ」。ここは、サキタリ洞ともよばれる洞窟で、天井には鍾乳石がびっしり!ポタポタと水滴が落ちてきて雰囲気も抜群です。ここで受付をするため、ツアー開始の10分前までに到着しておきましょう。また、カフェスペースにもなっているので、早めに到着してひと息つくのもおすすめです!

出発前にガンガラーの谷の成り立ちやコースの概要のレクチャーがあります。ケイブカフェから発掘された出土物などの説明もあり、はるか昔、この場所で古代人が生活をしていたと思うとワクワクしてきます!

ツアー出発前、サンピン茶が入った水筒を渡してくれます。のどを潤しながらガンガラーの谷トレッキングを楽しみましょう。コース中にトイレはないので、駐車場のトイレに寄るのを忘れずに!

ガイドさん's Point
「2016年、ケイブカフェで世界最古(約2万3000年前)の貝製釣り針が発見され、大きな話題となりました。2021年10月21日には、日本最古(約2万3000年前)となる着色された装飾品も発見されています。現在も計画的に発掘が続いているので、今後が楽しみです。」
ケイブカフェの出口。取材時はこの付近で発掘作業が行われていました
ケイブカフェの出口。取材時はこの付近で発掘作業が行われていました


緑生い茂る「アカギの森」、太古は鍾乳洞だった?!

ケイブカフェを出ると、それまでとはまったく異なる世界が目の前に開けます。クワズイモが茂り、アカギの群落が広がる亜熱帯のジャングルの中の整備された散策道を歩いていきます。ガイドさんの説明では、ここも遠い昔は鍾乳洞の中だったとか!自然の営みにただただ驚くばかりです。

「歩くガジュマル」って??

アカギの森を過ぎると道にせり出すようなガジュマルが現れました。ガジュマルは、幹や枝からヒゲの様な気根を垂らします。気根が地面に着生すると発達して新しい幹(支柱根)となり、古い幹は枯れることもあります。このように幹が時間と共に移動するため、ガジュマルが歩いているように見えるのだとか。もちろん幹が移動するには何十年という月日がかかります。100年後、このガジュマルがどこに移動しているのか、確かめられたらおもしろいですね。

安産&良縁を祈る「イナグ洞」

コースの途中、「母神」と書かれた古い看板を見つけました。ここは「イナグ洞」とよばれ、古くから安産や良縁の祈りが捧げられてきた場所です。洞窟内に入ることはできませんが、ガイドさんが洞窟内の鍾乳石や謂われなどについて、パネルなどを用いて説明してくれます。

命の誕生・子の成長を願う「イキガ洞」

しばらく進むと鍾乳洞が口を開けていました。ここが「イキガ洞」です。ランタンで足元を照らしながら50mほど奥へと進むと、大きな鍾乳石が目の前に現れます。イナグ洞同様、こちらも古くから信仰の対象になっている洞窟で、命の誕生・子供たちの成長を祈っていたとのことです。

「大主(うふしゅ)ガジュマル」の存在感に圧倒!

コースを進みトンネルを抜けると樹齢約150年という大きなガジュマルが視界に入ります。樹高は約20m、天を突くようなその姿はとてつもない迫力!「大主(うふしゅ)」と名付けられた通り、このエリア一帯を見守っているかのような圧倒的な存在感を醸し出しています。

ガイドさん's Point
「ツアー中は基本的に前方を見て進んでいますが、所々で後ろを振り返ってみるのもオススメです。いくつか“振り返りポイント”があり、オススメの場所で声をかけますので振り返ってみてくださいね。それぞれ見え方が異なっていて、おもしろいですよ!」
大主ガジュマルを過ぎた所から振り返ってみると遺跡の様な光景が広がっていました
大主ガジュマルを過ぎた所から振り返ってみると遺跡の様な光景が広がっていました


「ツリーテラス」から古代人に思いを寄せて

ツアーの終盤、ガジュマルを利用した「ツリーテラス」へとやってきました。テラスから、「港川遺跡」付近を見ることができます。港川遺跡は、約2万年前の人類、「港川人」の人骨が発見された場所。ガンガラーの谷から約1.5kmと近いことから、港川人がガンガラーの谷に住んでいたのではないかと予測され、現在も研究が進められています。

ツアーの終着点は「武芸洞」!

ツアーの終着点、「武芸洞」へと到着しました。武芸洞からは石棺墓が発掘され、その中には約2500年前の人骨が発見されました。人骨の保存状態がよく、なんと腕に貝殻のブレスレットを付けた状態で発掘されたそうです。そのほかにも約7000年前の爪型文土器など発見も相次ぎ、ガンガラーの谷では港川人の手がかりを探るべく学術調査が進められています。

武芸洞内でガイドさんの解説を聞き、ここでツアーは終了。ガイドさんの案内で「おきなわワールド」入口近くで解散。ガンガラーの谷の駐車場へは徒歩数分です。


いかがだったでしょうか。古代と現在を結ぶタイムトンネルの様なガンガラーの谷を紹介しました。ガンガラーの谷の名前の由来など、ここでは紹介していない面白いエピソードを聞くこともできますので、実際にツアーに参加して楽しんでくださいね。

ツアー予約:前日の17時までに要予約(当日も空きがあれば参加可能)
https://gangala.com/ もしくは 098-948-4192まで
 ※出発時間 10時、12時、14時、16時
 ※集合は出発時間の10分前までに
 ※ツアー以外での入場はできません 
アクセス:那覇空港自動車道南風原南ICから車で15分
URL:https://gangala.com/

Text:伊東一洋(トラベローグ)
Photo:福里さやか

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