築150年、一棟貸しの古民家宿「美山FUTON & Breakfast」
関西地方では美山といえば茅葺き、と言われるほど茅葺き屋根の民家が多く残る京都府南丹市の美山地区。この貴重な茅葺きの家を観光するだけではなく泊まることもできると聞いて、訪れたのが「美山FUTON & Breakfast」です。茅葺き民家を丸ごと貸し切りにしており、歴史ある貴重な家屋は自然豊かな美山地区にとけ込んだ居心地のよい空間でした。
Summary
京都から1時間、里山の原風景が広がる美山地区
京都市内から車で約1時間、町の面積の約96%が森林という美山町の山林と田畑の中を進んで行くと、茅葺き屋根が1軒、2軒と見えてきます。宿の手前にあるチェックインセンターに立ち寄り、その後、重厚な茅葺き屋根の本館「美山FUTON & Breakfast」へ。青々とした田園風景や周囲の自然が四季折々に目を楽しませてくれます。
なんと国の登録有形文化財に泊まることができちゃう!
江戸末期から受け継がれてきた登録有形文化財の古民家で、間口を抜けるとタイムスリップしたような、懐かしく心地よい空間が広がります。左手に箪笥階段、右手は畳の部屋が3室。「美山Futon & Breakfast」は、かつては利器店から材木商へ、その後、芸術家夫婦が暮らしていたそうです。
宿の魅力は何といっても大きな囲炉裏。囲炉裏を囲んでの語らいを目当てに予約する人も多いというのも納得です。台所脇の勝手口など、宿の至ところにノスタルジックでフォトジェニックなシーンが隠れているので探してみてください。
広々とした畳の和室は襖を開放して、大人数でも寝室として利用できます。
まるで芸術作品!な茅葺きの魅力を間近で堪能
2階に上がると、この宿自慢の茅葺きを間近に見ることができます。三角屋根のすぐ下はロフトのようになり、ソファや畳敷が。夏は涼しく冬は囲炉裏の暖が2階まで充満するので暖かく、くつろぎのスペースとなっています。
この宿のオーナーは茅葺き屋根職人の屋根晴氏ご夫婦で、この宿の茅葺きのクオリティの高さはお墨付きだそう。
Futon & Breakfast の名前の由来、絶品洋朝食
宿泊スタイルは、欧米のBed & Breakfastを和風版にしたFuton & Breakfastの朝食付きのスタイル。朝食には美山の牛乳や卵、パン、ソーセージなど、地産の美味しいものが盛りだくさんの洋朝食をご近所さんが作りに来てくれるのです。古民家で洋朝食なんてオシャレだし、土地の人とのおしゃべりも楽しみです。 裏の鶏小屋からは朝からコケコッコーと元気な鳴き声が響き、農村暮らし気分のアクセントになります。
夕食はオプションで自分好みにアレンジも。地元のジビエ料理やフレンチ、会席から寿司まで、事前予約で出前もできるのです。囲炉裏を囲んでワイワイ食べたいなら猪鍋が人気だそうですよ。
個性あふれる3つの別棟もチェック
「美山 Futon & Breakfast 」は、本館のほかにも同地区内に個性あふれる一棟貸し茅葺き宿や古民家宿が点在します。 モダンな「美山 KAYA Villa」は通りを少し入ったところに立つ、フィリピンのカヤを使った南国風の宿です。
周囲の自然に溶け込んだ高台に立つ、美しくカットされた茅葺き屋根の古民家「美十八(みとや)」。ここでは囲炉裏を囲んで鍋料理や、山々を望む縁側で里山時間を満喫するのがおすすめ。
ワンちゃん同伴で宿泊ができる「美山 EISA(みやまえいさ)」もあります。茅葺き屋根の別棟のバスルームがあり、川を望むウッドテラスではBBQまで楽しめちゃうのです。
■美山 FUTON & Breakfast(みやまふとん あんど ぶれっくふぁーすと)
料金:1泊朝食付(8名利用時)1名1万2380円~
電話番号:0771-75-5125
チェックイン:15:00 チェックアウト:10:00
住所:京都府南丹市美山町島英サ29
アクセス:京都縦貫自動車道園部ICから30㎞ ※送迎は要予約
室数:1棟
駐車場:3台(無料)
※別棟の宿泊料金・設備・備品等の内容は各棟により異なります
エアコン○ Wi-Fi○ テレビ× 電話× シャワー○ 浴室○ キッチン○ 冷蔵庫○ タオル○ 洗浄機付きトイレ○ 洗濯機○ BBQ○ 食材予約○
※寝間着は要持参 ※ペットの宿泊は「美山EISA」のみ可能。中型犬まで
※チェックインは650m手前のチェックインセンター(美山町孤岩52)へ
Text: K&Bパブリッシャーズ
Photo: 谷口哲、施設
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