【静岡・修善寺】レトロかわいい修善寺みやげ。宝箱のようなギフトショップ「燕舎」
伊豆で最も古い温泉地として知られる、静岡県伊豆市修善寺。弘法大師によって開創された歴史ある「修禅寺」から、徒歩3分。レトロな街の雰囲気に馴染んだ「燕舎」(つばめしゃ)には、まるで宝箱を開いたような、色とりどりのオリジナルのお土産品や、かわいい雑貨が並んでいました。
レトロな雰囲気満載!温泉街にあるギフトショップ
伊豆箱根鉄道修善寺駅からバスで10分、伊豆市・修善寺温泉は、伊豆で最も古い温泉地として知られています。
街の中心を流れる桂川の河畔にある「独鈷(とっこ)の湯」は、その昔、空海が「独鈷杵」(とっこしょ)と呼ばれる仏具で岩を砕いたところから湯が湧き出たとされる、街のシンボル。
独鈷の湯から歩いて2分、看板建築が印象的な「燕舎 (つばめしゃ)」に到着です。
お店がオープンしたのは、2017年8月のこと。店主の勝野さんは地元出身で、帰省のたびに少しずつシャッターが増えていく街の風景を見て「1年でも早く、街のために何かはじめたい」と、大学4年生のときにこのお店をオープンしたそうです。
情緒たっぷりの外観は、「何があるの?」と覗き込みたくなるような佇まい。隅に置かれた植物も、風景の一つとして街に溶け込んでいます。
ツバメが舞い込んだかのようなデザインの「燕舎」の看板が目印です。
看板の上に置かれたガチャガチャでは、修善寺にある「達磨山」からアイデアを得たという「だるまっ子」のおみくじが。だるまの顔に運勢が書かれた小さなおみくじは、家に連れ帰ったあとはおきあがりこぼしとして、自宅のインテリアを彩ります。
期待に胸をふくらませ、いざ店内へ。
ドアを開けると、思わず「わあっ」と声を上げてしまいました。見るだけで なんだかワクワクしてしまうような、たくさんの素敵な雑貨があふれています。
宝箱を開けたような店内。色とりどりの雑貨に心ときめく
こじんまりとした店内にところ狭しと並ぶ雑貨は、素朴さの中にパッとその場が華やかになる、彩りのあるものたち。食器にバッグ 、ステーショナリーに手鏡…、ついつい目移りして、あたりをキョロキョロ。
看板を飾っていたツバメのモチーフが、店内の至るところに点在しているのに気づきます。
「1年に1度、同じ場所に戻ると言われているツバメのように、観光でいらした方や地元の人が、また戻って来たくなるような場所になりますように」という想いが込められているそう。
取り扱っているメモ帳やハンカチなどのグッズにも、さりげなくツバメモチーフが。愛らしいその姿に、心がときめきます。
ドアを入って右手には、年代物のイギリス製のタイプライターが置いてあり「どうぞご自由に文字を打ってください」の文字が。
初めて触るタイプライターは、刻む一文字一文字に重みがあり、久しぶりに触れたアナログの感性にうっとり。訪れたみなさんの、思い思いの言葉が刻まれています。
修善寺にゆかりのある「竹久夢二」の作品をモチーフにした雑貨たちが、ノスタルジックを演出。大正ロマンを象徴する竹久夢二は、恋人・彦乃との逢瀬のために修善寺を訪れたことが日記に記されているそう。
街の歴史にもさりげなく触れることができるのは、うれしいポイントです。
繊細な日本刺繍のブローチは、日本刺繍作家として活躍される勝野さんのお母さまの作品。自分へのご褒美に、お気に入りの柄を選んで帰るお客様も多いのだとか。
置かれている一つ一つのモノたちから、ストーリーや息づかいが感じられます。
修善寺で過ごした旅の思い出を形に。オリジナルのお土産も
お店では、地元で活動する作家さんたちのクラフト作品も取り扱っています。
伊豆の木から切り出した「だるまっ子」は、地元の木工作家さんとのコラボ作品。町の子どもたちのことを、「達磨山」にちなんで「だるまっ子」と呼んでいることが作品名の由来だそう。
干支にちなんだキャッチーな虎が愛らしい、燕舎オリジナルパッケージの「壬寅福茶」は、修善寺のお茶屋さん「荘康園」とのコラボ商品。お茶缶として使い続けることもできるため、お土産にも喜ばれそうです。
勝野さんがデザインした「わがまちポストカード」には、修善寺の四季の風景が切り取られています 。版画風のデザインに、修善寺という土地の魅力や雰囲気が、ぎゅっと詰め込まれているよう。
独鈷の湯、だるま石、伊豆の踊り子といった修善寺の景色が描かれた、オリジナル切手の販売も。ポストカードとセットで買えば、旅先から誰かに手紙を送るきっかけに。
ちなみに、店主・勝野さんに修善寺滞在でのおすすめの過ごし方を伺うと、「旅のお供に本を一冊持ってきて、足湯に浸かったり、ときどき涼んだり。日記を書いたり本を読んだり、手紙をしたためるのはいかがでしょう」というお答えが。
今まで修善寺になかったお土産用の入浴剤「修善寺温泉自宅湯ノ素」は、パッケージも中身も、すべてをオリジナルで制作。修善寺の源泉の成分を配合し、「筥湯」(はこゆ)をイメージしたヒノキの香り、修善寺の紅葉の風景をイメージしたオレンジの色を付けたそうです。
旅で訪れたその先で出会う、「ヒト」や「モノ」。地域のデザイン復興を支えるデザインスタジオとして、ギフトショップとして、これからも修善寺に在り続ける「燕舎」で、一期一会の出会いを経験してみませんか?
■燕舎
住所:静岡県伊豆市修善寺825-2
TEL:なし
営業時間:10時30分~16時30分
定休日:月・木曜、ほか不定休
Text:横畠花歩
Photo:森島吉直(しずおかオンライン)
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