旅のプロ・JTB社員がおすすめ~東京駅から90分!茨城・那珂&大子&常陸大宮&水戸の1泊2日ご当地新発見の旅~
この春、旅のプロ・JTBの関東エリア各支店の社員が“自分でも行きたいくらいおすすめの地元旅”を提案し合う「ご当地旅行自慢合戦」を実施。各支店が個性的なプランを提案する中、JTB水戸支店がおすすめする1泊2日の旅プランが、「るるぶ&more.」賞に選ばれました!地元の食材を存分に味わえるレストラン、古民家を活用したレトロカフェ、もちろん地元の温泉や観光地も…、と「るるぶ&more.」読者も思わず訪れたくなる旅プランは、ほっこり&ゆったり楽しめつつもSDGsを感じる新たな一面も見せてくれます。今回はそんな茨城の魅力再発見&新発見の旅を、このプランを提案し、そして実際に旅をしてきたJTB水戸支店の社員のおすすめコメント付きでご紹介します! ※交通情報は取材時(2022年4月)のものです。ダイヤ改正などにより変更になる場合がありますので、お出かけの際は最新の情報をご確認ください。
1日目
水戸駅(10:22発)
<鉄道>
⇓
常陸鴻巣駅(10:43着)
<徒歩・約10分>
⇓
独自性あふれる商品のラインアップが魅力
【木内酒造 本店/蔵+蕎麦 な嘉屋】
10:50 老舗の酒蔵で、極上の常陸秋そばと地酒を愉しむ
水戸駅を出発してローカルな水郡線に乗って常陸鴻巣駅で下車。最初に訪れたのは、茨城県を代表する酒蔵・木内酒造。創業は1823年(文政6)で、清酒「菊盛」をはじめ、焼酎やワイン、梅酒、リキュールなどを醸造しています。さらに近年は、クラフトビール「常陸野ネストビール」の醸造元としても広く知られるようになりました。重厚感のある建物が目を引く「木内酒造 本店」では各種お酒を購入できます。また、予約制で酒蔵見学も行っています。
まずは、本店の敷地内にある「蔵+蕎麦 な嘉屋」でランチをいただくことに。ここでは、茨城県のブランド品種である常陸秋そばを使った手打ちそばが味わえます。常陸秋そばは豊かな香りと甘みが特徴で、そば通からは“玄そばの最高峰”と称えられるほど。日本酒やクラフトビールの飲み比べセットもあり、大正時代の蔵を利用したレトロな空間でそばとお酒のマリアージュが楽しめます。
コシのある風味豊かな手打ちそばに、サクッと香ばしいかき揚げが付いたいろいろ野菜のかき揚げ1480円。素材の野菜はもちろん地元産です。蔵+蕎麦 な嘉屋のそばは、そば粉とつなぎの割合が10:1の外一(そといち)で、つなぎの小麦粉も茨城県産を使用。そば打ちに欠かせない水は、酒の仕込み水と同じ酒蔵内に湧き出る井戸水を使っています。お酒を楽しむなら、日本酒を少しずつ味わえる季節の酒三種飲み比べ900円がおすすめ。ビール党には樽生三種飲み比べ900円も人気です。
「木内酒造では地元の農家と協力して、絶滅した幻のビール麦・金子ゴールデンの復活に成功しました。 このビール麦の裏作として常陸秋そばを栽培し、そばとお酒が楽しめる蔵+蕎麦 な嘉屋が誕生したのです。そば以外にも、茨城県の銘柄豚・常陸の輝きを使った自家製ソーセージや常陸牛のローストビーフなど地元産にこだわったメニューを揃えていますので、ぜひご賞味ください」(酒蔵スタッフ・中村 幸代さん)
ランチが終わったら本店でショッピングを楽しみましょう。店内には、木内酒造が手がけるお酒がズラリ勢揃い。このほか、クラフトビールのロゴをあしらったビアグラスやバッグ、Tシャツなどのオリジナルグッズも販売しています。店の奥には気軽に飲み比べができる利き酒カウンターもあるので、ここでお気に入りのお酒を見つけてみては?
世界50ヵ国以上で親しまれている「常陸野ネストビール」。オレンジピールやナツメグを使った爽やかな香りのホワイトエールをはじめ、フルーティーな香りのヴァイツェン、香ばしさと甘みが溶け合う赤褐色のアンバーエールなど約20種類が揃います。どれにしようか迷ったら、人気の3種類がセットになった定番飲みくらべ330㎖8本セット3630円がおすすめです。
推薦者コメント■木内酒造 本店/蔵+蕎麦 な嘉屋
住所:茨城県那珂市鴻巣1257
TEL:029-270-7955
営業時間:木内酒造 本店10時〜18時30分
蔵+蕎麦 な嘉屋11時30分~14時30分(土日祝は17時30分~20時※LO19時30分も営業)
定休日:木内酒造 本店1月1日、蔵+蕎麦 な嘉屋木曜
URL:https://kodawari.cc
<徒歩・約10分>
⇓
常陸鴻巣駅(13:37発)
<鉄道>
⇓
常陸大子駅(14:33着)
<徒歩・約10分>
⇓
レトロな空間に心を奪われる
【daigo café】
14:40 有形登録文化財の古民家カフェで地元スイーツに舌つづみ
水郡線の車窓から眺める奥久慈の清流と山々の景色を楽しみながら常陸大子駅へ。次の目的地は築100年を超える木造の古い商家を再利用して2013年(平成25)にオープンした「daigo café」。奥久慈しゃもや奥久慈りんごなど大子町の特産品を使ったメニューが揃う地元でも人気のカフェです。
建物はかつて、呉服店や雑貨店、たばこ店として使われていましたが、やがて30年ほど空き家になっていたそう。そこで、大子町でゲストハウスを経営するオーナーが「このまま朽ち果ててしまうのはあまりにももったいない!」と、自らの手で1年かけて改修し、カフェとして新たな命を吹き込みました。2016年(平成28)にはカフェと土蔵が国の有形登録文化財に登録されています。
天井の梁やガラス戸、欄間など建築当時の面影が残る店内は、ホッとひと息つくのにピッタリな空間。アンティークのイスやテーブルもレトロな雰囲気にしっくりと馴染んでいます。通りに面したカウンター席で、行き交う人々を眺めながらのんびり過ごすのも一興です。一角には、地元のおみやげ品を販売するコーナーもあり、大子町のアンテナショップとしての役割も果たしています。
大子町の食材にとことんこだわったメニューが楽しめるのも、daigo caféの魅力のひとつです。一番人気の夢見るリンゴ500円は、リンゴ型のスイートポテトの中に奥久慈リンゴのコンポートが入ったオリジナルスイーツ。リンゴのヘタには地元産の干し柿を使っているそうです。奥久慈紅茶でリンゴのドライチップを煮出した、“あっ!ぷるティー”700円と一緒にぜひ♪
「オープンからまもなく10年。地元の常連さんはもちろん、観光でいらっしゃるリピーターさんも増え、昔の建物が新たな歴史を紡いでいることを日々実感しています。店内では地元産の紅茶やリンゴジュース、手作り小物なども販売していますので、おみやげ探しも兼ねてぜひいらしてください」(スタッフ・河西 智実さん)
■daigo café
住所:茨城県久慈郡大子町大子688
TEL:0295-76-8755
営業時間:11~18時※LO17時
定休日:水曜
URL:https://daigohouse.com/cafe.html
⇓
ノスタルジーにどっぷり浸かる
【大子デパート】
16:00 新旧のお店が調和した昭和レトロな商店街を散策
お腹が満足したところで大子町を散策です。daigo caféが店を構える大子町中心商店街は、昔ながらの建物が残るノスタルジックな町並みが魅力。ここは通称「大子デパート」と呼ばれ、子どもの頃にデパートで感じたようなドキドキ&ワクワクさせる町づくりが行われています。商店街を歩くと、創業100年以上の老舗和菓子店やご当地スーパーのほか、古民家を利用したカフェや雑貨店など新旧のお店がバランスよく調和していて、昭和レトロな空間にタイムスリップ! お店巡りはもちろん、路地裏散策もおすすめです。
商店街の一角に2021年12月にオープンした「michiru bakery」は、時計店として使われていた洋館をリノベーションしたベーカリーショップ。店内に並ぶパンはハード系が中心で、店主の比留間 玲美さんが一人で手作りしたもの。小麦の深い味わいが楽しめます。
ラインナップは日によって変わりますが、大子町産の野菜やフルーツを取り入れたパンが登場することも。一番人気は山型食パン、やましょく1本500円。12時間かけて作るこだわりの製法で、ふんわり&もっちりな食感に仕上げています。惣菜系やお菓子系のパン、焼き菓子もあるので、今夜のお宿の湯上がりおやつにいかが?
■michiru bakery
住所:茨城県久慈郡大子町大子618-5
TEL:なし
営業時間:10~17時(パンが売り切れ次第終了)
定休日:月・火曜
URL:https://www.michirubakery.com
雑貨店「memeguru」は、昭和43年(1968)に建てられた歯科医院の建物を再利用。入口に掲げられた「堀江歯科」の文字プレートに当時の面影が見て取れます。店主の飯田 萌美さんは大子町の地域おこし協力隊として活動したあと、2021年4月にこちらのお店をオープン。町のアートイベントを手伝うなかで大子町ゆかりの作家が多くいることを知り、まちの交流拠点として彼らの作品を常時展示・販売する場を作ろうと思ったことが開店の理由だったそうです。
1階で靴を脱いでスリッパに履き替え、リノベーションされた2階の店舗へ。棚には、作家約20人によるアクセサリーやバッグ、キャンドル、布小物などが並びます。写真の漆塗りのマグカップ2600円は地元の漆掻き職人が手がけたもの。自ら採取した大子町産の漆を使い、オフシーズンの冬場に漆器作りを行っているそうです。店名の「memeguru(めめぐる)」は大子弁で「芽が出ること」。この場所から芽が出るように、作品を通して出会いが芽吹くように、そして使われなくなった建物が再生して時が巡り動くように…。memeguruには、飯田さんのそんな想いが込められています。
<徒歩・約3分>
⇓
常陸大子駅
<宿送迎バス・約10分>
⇓
静かな環境で良質の湯と食を堪能
【滝味の宿 豊年万作】
17:00 食事や温泉で茨城の自然の恵みをたっぷりと
今回の旅の宿は、名瀑・袋田の滝にほど近い「滝味の宿 豊年万作」。事前に依頼してあった送迎バスを利用して、常陸大子駅から宿へ向かいます。田畑や清流に囲まれたのどかなロケーションにあり、窓の外には四季に移ろう里山の自然美が広がります。客室は特別室1室を含めて全15室。各部屋の広縁には掘りごたつとオットマン付きのラウンジチェアが用意されており、手足を伸ばしてのんびりとくつろげます。
宿のある袋田温泉は平安時代に発見された古湯。大浴場に注ぐお湯は宿の敷地内から湧き出るアルカリ性単純泉で、筋肉痛や関節痛、冷え性などに効能があるほか、湯上がりには肌がツルツル・スベスベになると評判です。内湯は木の香りが心地よい檜風呂。露天風呂は開放感あふれる岩造りの湯船で、奥久慈の山々に抱かれたような自然との一体感が楽しめます。
宿のコンセプトは“里山のオーベルジュ”。夕食では、地元・大子町をはじめ茨城県産の旬の食材をふんだんに盛り込んだ創作和食を堪能できます。前菜、椀物、お造りから始まり、野菜料理、 魚料理、肉料理へと続く全10品のお料理は、いずれも季節感にあふれていて滋味豊か。器や盛り付けも美しく、目と舌で茨城の自然の恵みを存分に堪能できます。
「バターの風味豊かなサクサク食感のパイ生地に感動!水を使わずにリンゴの水分だけで丁寧に煮込んでいるとあって、リンゴの味がギュッと凝縮されています」(水戸支店・大沢 香さん)
「リンゴの風味とシナモンの香りが調和して、一気に完食してしまうおいしさです」(水戸支店・平沢 美樹さん)
「アップルパイは宿のお着き菓子として提供されることもあります。これだけを買いに訪れる方もいるほど、地元を代表する人気スイーツです!」(水戸支店・劉 詩蕾さん)
■滝味の宿 豊年万作
住所:茨城県久慈郡大子町袋田169-3
TEL:0295-72-3011
宿泊料:1泊2食付き1人1万6830円〜
URL:http://www.fukuroda.co.jp
2日目
<徒歩・約5分>
⇓
瀑布の迫力と美しさを間近に
【袋田の滝】
10:05 四季折々に美しい表情を見せる名瀑
2日目。まずは宿から徒歩約5分、日本三名瀑のひとつに数えられる「袋田の滝」へ向かいます。久慈川の支流・滝川にかかる落差120m、幅73mの大きさを誇る滝で、大岩壁を4段になって流れ落ちることから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれています。季節によって見え方が変化し、平安時代の歌人・西行法師は「四季に一度ずつ訪れなければその美しさは味わいきれない」と絶賛したそう。春の新緑や秋の紅葉はもちろん、氷結した冬の滝も神秘的です。
名勝の余韻に浸りながら宿へと戻り、送迎バスで袋田駅へ向かいます。
■袋田の滝
住所:茨城県久慈郡大子町袋田3-19
TEL:0295-72-4036(袋田観瀑施設管理事務所)
営業時間:8~18時(11月は〜17時、12〜4月は9〜17時)
定休日:無休
料金:観瀑施設(袋田の滝トンネル)利用料300円
URL:https://www.town.daigo.ibaraki.jp/page/page001474.html
<宿送迎バス・約10分>
⇓
袋田駅(11:28発)
<鉄道>
⇓
常陸大宮駅(12:04着)
<タクシー・約15分>
⇓
茨城の自然や食材の豊かさを実感
【雪村庵】
12:20 昭和築の一軒家で楽しむ地元に根ざした創作フレンチ
2日目のランチは「雪村庵」へ。スペインのバスク地方で修業を積んだオーナーシェフの藤 良樹さんが2014年にオープンした創作フレンチレストランです。「フレンチ×バスク×茨城のテロワール(土地を感じ、その土地に根差すこと)」をコンセプトに、寒暖差の中で栽培されている滋味深い奥久慈野菜、ワラの上で丁寧に育てられる瑞穂牛など地元のおいしい食材にとことんこだわります。
のどかな里山に佇む純和風の一軒家は、昭和初期に建てられたもの。客席のある部屋からは手入れの行き届いた庭が一望でき、訪れた人に心地よい時間を提供します。
メニューはランチ、ディナー共にコースのみで、季節のお任せコース1万2000円、茨城を旅して1万8000円、メニューゴエミヨ2万4000円の3種類を用意。丹精込めて作った料理を一品ずつゆっくり味わってほしいとの想いから、1日3~4組限定の完全予約制となっています。ホールで接客を担当するのは「マダム」こと奥様の藤 由香さん。一皿ごとに食材や調理法について丁寧に説明し、食事の時間をより豊かなものにしてくれます。
「食材や器、空間など、常陸大宮だからこそ表現できるレストランを目指しています。地元の豊かな食材を使い、できるだけ自然な環境でゆっくりと食事を楽しんでいただくことが私たちにとって何よりの喜びです。これからも素晴らしい食材を提供してくださる生産者さんと一緒に、茨城の魅力をあますところなく表現した料理を提供していきたいと思います」(オーナーシェフ・藤 良樹さん、マダム・藤 由香さん)
■雪村庵
住所:茨城県常陸大宮市下村田150-1
TEL:0295-53-0330
営業時間:18時~(土・日曜、祝日はランチ12時〜も営業)※完全予約制
定休日:月・火曜
URL:https://sessonan.jp
<タクシー・約15分>
⇓
常陸大宮駅(14:34発)
<鉄道>
⇓
水戸駅(15:09着)
<タクシー・約6分>
⇓
様式の美、植栽の美をじっくり眺める
【偕楽園】
15:20 日本を代表する庭園でリフレッシュ!
旅の締めくくりに「偕楽園」へと向かいます。水戸市の郊外にある偕楽園は、金沢の兼六園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園のひとつ。江戸時代、水戸藩9代藩主・徳川斉昭によって造園され、民と偕(とも)に楽しむ場にしたいという願いから偕楽園と名付けられました。広い園内には約100種3000本の梅の木が植えられ、例年12月下旬〜3月下旬まで可憐な花が観賞できます。園内を彩る春の桜やツツジ、秋の萩も見事。斉昭が詩歌や管弦などを楽しむために建てた好文亭も必見です。
■偕楽園
住所:茨城県水戸市見川1-1251
TEL:029-244-5454
営業時間:6~19時(10月1日〜2月中旬は7〜18時)
定休日:無休
料金:入園料300円
URL:https://ibaraki-kairakuen.jp
<タクシー・約6分>
⇓
水戸駅
以上、旅のプロが推薦する茨城の旅をご紹介しました。グルメ、町並み、温泉、そして名瀑&名園など、豊かな自然と文化に彩られた茨城県。地元愛にあふれる人々との出会いも楽しく、今回の旅が茨城の新たな魅力にふれるきかっけになればと思います。
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。
Sponsored:JTB旅ホ連関東支部連合会