食・グルメ
2022.04.23
谷中銀座すぐそば「asatteのジェラート」でおいしく楽しく明後日について考える！
谷中銀座商店街のすぐ近く、複雑に入り組んだ路地裏にある一軒家。築50年の木造平屋を改修したのが小さな複合施設「asatte（あさって）」です。目的は、大切な相手をはじめ、まち、日常、食などの「明日のもう一歩先の未来」つまり明後日のことを考えるきっかけづくり。その一角「asatteのジェラート」では、おいしいジェラートも取り揃えています！
谷中の路地裏にとけこむ小さくてかわいい複合施設「asatte」
昭和の情緒を色濃く残す谷中銀座商店街。その裏路地にある築約50年の木造平屋が小さな複合施設「asatte」に生まれ変わっています。
手がけたのは谷中エリアを中心に、さまざまな文化的スポットを提案してきた「HAGI STUDIO」。「世界に誇れる日常を生み出す。」というコンセプトのもと、地域にある空き家などを再利用し、カフェやギャラリー、宿泊施設、惣菜店、焼き菓子店などを生み出してきた会社です。
建物の脇から小道を進んだ先にある縁側スペースが「asatteの裏庭」。裏手にある宗林寺に面した静かな空間で、ワークショップやポップアップショップなどに利用できるほか、イートインスペースにもなっています。
建物の大部分は「asatteの台所」というキッチンスペースです。ここは食の可能性を広げるための小さな工場として位置づけられています。
単なる飲食店にはとどまらず、生産者をはじめ、八百屋さんや肉屋さん、近隣で暮らす人々などからアイディアを集め、地域の食卓に寄り添えるような新しいプロダクトを生み出すのが目的なのだとか。
その取組みによる代表的な商品が、素材の味わいを生かした自家製ジェラートです。
何気ない日常を豊かにする「asatteのジェラート」
もともとお風呂だった場所は「asatteのジェラート」という販売所になっています。味は「フレッシュミルク」、「黒ごまジンジャー」、「ピスタチオ」、「ショコラ」といったスタンダードフレーバーのほか、季節の食材を生かしたシーズナルフレーバーがあり、毎日店頭に並ぶのは8〜9種類ほど。
1種を味わうなら「Single gelato」400円、2種なら「Double gelato」450円、3種なら「Triple gelato」500円というリーズナブルな価格設定。冷凍ケースには自宅用のカップケースに入った「Home gelato Regular」330円〜も並んでいます。
ポイントはジェラートに使用している食材。
例えば「黒ごまジンジャー」には、香川県の小豆島で育てられたオーガニックショウガからシロップを作る際に出る搾りカスを使用しています。それをカリカリに乾燥させて、黒ゴマのジェラートとブレンド。生姜の香りと適度な辛みを出しつつ、クッキーのような心地よい食感になるよう仕上げています。おいしいだけじゃなく、食物繊維が豊富なので体にもよさそう♪
ほかにも「フレッシュミルク」はネーミングに偽りなく、驚くほどフレッシュでミルキーな味わい。
その秘密は広島県のサゴタニ牧農から直送しているという牛乳です。土作りからこだわった自家牧草をロールにまとめ、乳酸発酵させてから乳牛に与えているそう。善玉菌たっぷりの飼料で腸から健康的に育った牛は乳質がよく、殺菌処理も低温で済むためフレッシュな味わいが保てるのです。
シンプルだからこそ心と体に染み入る「クレープ」
北海道産の全粒粉を使用した「クレープ」440円も販売中。味付けはシュガーバター、黒糖バター、シナモンシュガーバターの3種類。全粒粉のよさを生かすため、シンプルかつ丁寧に焼き上げたクレープは、パリッと香ばしく、適度に心地よい弾力も楽しめますよ♪
決して派手ではないのですが、なんだか心に染み入るような、滋味深さを感じます。まさに昭和の情緒たっぷりの谷中エリアに相応しい味わい！
路地裏にひっそりと残った小さな平屋。その限られたスペースを「asatte」は最大限に活用しています。目指しているのは明日のもう一歩先、つまり明後日のことを考えるきっかけづくりです。ジェラートやクレープを味わいながら、皆さんもちょっと先の未来、明後日のこと考えてみませんか？
Text&Photo：柴山たき（effect）
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