【台湾現地レポ】宜蘭発人気スイーツ店「白水豆花 台北店」が永康街へお引っ越し!
台北屈指の観光スポット、永康街には行列のできるお店がいっぱい!伝統の台湾スイーツが味わえる「白水豆花 台北店(バイシュイドウファ タイペイディエン)」も例外ではありません。そんな人気店が2021年11月にお引っ越し。気になる新店舗をレポートします!
Summary
宜蘭生まれの豆花屋さんが永康公園から永康街へ
おいしいレストランやお洒落なカフェ&ショップが並ぶ青康龍エリア。そのメインストリートである永康街の一画にあるのが「白水豆花 台北店」です。昔ながらの豆花がいただけると評判のお店で、常にSNSをにぎわせています。
本店は宜蘭・礁渓温泉にある「白水豆花 宜蘭店」。2018年に営業を始めたところ、昔ながらの味わいと見た目のかわいらしさが話題となり、たちまち人気店へ。オープンからわずか1年という短期間で台北店をスタートさせました。
当時の台北店は永康公園の脇。茶芸館の軒先を間借りしたテーブル1つだけというスペースで、数人座ればそこはいっぱい!あぶれてしまった人は公園のベンチで……というほどのにぎわいでした。
人々を魅了してきたかつての店舗ですが、テナント契約の関係から移転することに。そんな折、立地も佇まいも最高な物件と出合い、2021年11月にリスタート。それが今回ご紹介する新店舗です。
場所は以前のお店から目と鼻の先、MRT東門駅から永康街をぐんぐん進んだ奥にあります。シックな黒い外壁と店名入りの白い暖簾が目印ですよ。
ふるふる&とぅるん!台湾の伝統スイーツ、豆花
みなさんは豆花をご存じですか?
豆乳をデンプンや硫酸カルシウムなどの凝固剤で固めたスイーツで、見た目も食感もお豆腐みたい!白くてふるふるとしています。 台湾をはじめとした中華圏で古くから親しまれており、その起源は漢王朝とも。「不老不死の薬を作る過程で偶然生まれた」のが始まりなんだとか(※)。
※由来については諸説あり
台湾では主にシロップをかけ、そこにピーナッツやあずき、緑豆……といったトッピングを加えていただくのが一般的。 素朴でヘルシーな味わいが老若男女を問わず人気です。夏は冷たく、冬は温かくして1年中台湾の至る所で楽しめます。
そんないつでも&どこでも食べられる豆花ですが、ぜひとも味わってもらいたいのが「白水豆花」。1度食べたら忘れられないおいしさがあります。その秘密は創業のストーリーに隠されていました。
宜蘭の海と山の水から生まれた、昔ながらのにがり豆花
創業者は2人の男性で、その1人成さんの母親は体調を崩した際、バランスのよい食事を摂るよう医者から指導されたのだそう。ベジタリアンである母も気軽に食べられる栄養価の高いもの――目を付けたのが豆花でした。
それも昔ながらのにがりを使った製法に着目。なんといってもにがりは豊富なミネラルを含み、身体によし!まさに打ってつけの食材でした。
そこで宜蘭東部の太平洋の深層水から生成したにがりを凝固剤に、同じくミネラルたっぷりの宜蘭の山の湧き水と、アメリカ&カナダ産のオーガニック大豆で伝統的なにがり豆花を作ることに。これこそが「白水豆花」、ここでしか味わえない独創的な味わいとなったのです。
そんな豆花作りは閉店後、まず大豆を洗うところから始まります。翌朝はそれをすりつぶして豆乳に。空気に触れる時間さえ計算して豆乳を濾し、最高の鮮度を引き出します。
その後、木桶に移して電鍋へ。にがりを入れるタイミングや温度がおいしさの鍵。研究に研究を重ねて編み出しました。並べられた6つの木桶はところどころ変色しています。それはまるでバナナのシュガースポットのように、おいしさの証となっています。
タピオカ・トウキョウ・ミックス、どの味にする?
店頭に出されたメニューは2つだけ。1つはタピオカ入りの「麥芽糖花生粉圓豆花」、もう1つは桃の樹脂、桃膠(とうきょう)入りの「麥芽糖花生桃膠豆花」です。
どちらもピーナッツを麦芽糖で固めたお菓子「花生酥糖」のパウダー、それに鮮やかなパクチーがトッピングされています。「豆花にパクチー!?」とは驚きですが、これがなかなかの相性!それにしてもこの組み合わせは、どこか見覚えがあるような……?
そう、ピーナツ粉やパクチーと共にクレープで巻いたアイスクリーム「花生捲冰淇淋」にそっくり!宜蘭名産にオマージュした地元愛あふれる豆花でもあったのです。
濃厚な大豆の味と香りがする滑らかな口溶けの豆花は、上品な味わいで1度食べたら病みつきに。小さめなのがまたよいところ。なぜって?「もっと食べたい!」そんな気持ちにさせられて、次のお楽しみができるから。
「どっちも食べた~い!」そんな時は裏メニュー(?)のミックス「麥芽糖花生桃膠粉圓豆花」がおすすめです。メニューにはありませんが、多くの人がオーダーする人気の商品ですよ。
テイクアウトは容器を持参するか、ショップで販売している保存容器(NT$35)の購入を。使い捨てのカップは提供していませんのでご了承ください。
最後に店名にご注目!「白水」を縦に並べてみると……そう、「泉」!――水にこだわった豆花への想いを象徴しています。次の台湾旅行では、ぜひここでしか味わえない「白水豆花」をどうぞ。感動が待っています!インスタグラム(https://www.instagram.com/baishuidouhua/)からも感動発信中、要チェックですよ!
■白水豆花 台北店(バイシュイドウファ タイペイディエン)
住所:永康街34號
TEL:非公開
営業時間:13~21時
定休日:水・木曜
Text:林綾子(台北ナビ)
Photo:張哲倫
※料金にはサービス料10%が別途上乗せされます。
●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。