【台湾現地レポ】隠れ家バー「暗席」で台湾料理とオリジナルカクテルをペアリング
地元の人たちがオススメするおいしい台湾料理を味わえるのはレストランやナイトマーケットだけではありません!台湾の特色を生かしたバーも意外なグルメスポットの1つです。店主自慢のオリジナルカクテルと台湾料理のペアリングを楽しんでみるのはいかがですか。
アットホームな雰囲気の完全予約制の隠れ家バー
台北の中心部、中山エリアの林森北路には様々なバーや居酒屋が立ち並び、この地をよく知る人たちの間では、林森北路の路地は南から北へ一條、二條…と順に呼ばれています。八條通りを進むと立ち並ぶ小料理屋やバーの中に、ひっそりとバー「暗席」につながる入り口があります。
お店は予約制で、電話予約、もしくはお店のFacebookページの予約ボタンなどから受け付けています。営業時間中も入り口は施錠されており、お店に到着したら電話してドアを開けてもらうというシステムです。セキュリティー面はもちろん、プライベートでアットホームな感じを大切にしています。
台湾の芸能人たちも御用達のお店
入り口の階段から店内へと入ると、少し暗めの照明の中、バーカウンターのネオンに目を引かれます。店内に飾ってあるレトロな自転車のライトは、台湾のヴィンテージ自転車で、台湾らしい要素を取り入れたいと自転車のタイヤに電灯をはめ込んだオリジナルのものです。
他にも壁にはテレビ番組や舞台のポスターが貼られており、こちらは常連客でもある台湾の芸能人たちがサイン入りでプレゼントしてくれたものだとか。また友人である世界的な台湾人デザイナー陳青琳さんの作品も飾られています。
翌朝5時までという営業時間設定なので、深夜に仕事が終わるレストラン経営者なども御用達のお店。舌の肥えた業界人も常連というのが、「暗席」のクオリティーの高さを表しています!
台湾の特色を生かしたオリジナルカクテル
長年、様々なバーで修行してきた陳さんが生み出すオリジナルカクテルは、台湾の特色やこの林森北路エリアのイメージを加えています。「林森北路走九遍」NT$350は、「忠孝東路走九遍」という約20年前に台湾で爆発的なヒットとなった失恋ソングになぞらえたカクテルです。
失恋の悲しみと共に思い出の忠孝東路という通りを9回も行ったり来たりしてしまうという歌で、アルコール強めのこのカクテルを飲むと、ほろ酔いで林森北路を9回も行ったり来たりしてしまいそうというユーモアさを加えたんだとか。
ウォッカ、アブサン、ダークラム、パイナップルジュース、グレープフルーツリキュールを使っており、甘酸っぱくて爽やかながらアルコール度数がとても高いので、ゆっくり楽しんでくださいね。
お店のシグネチャーカクテル「暗席冰茶」NT$350は、台湾特産の高梁酒、さらにジン、ウォッカ、ラムを加え、レモン果汁、パッションフルーツを使ったフルーティーな味わい。さらに台湾で昔からよく飲まれるドリンク「冬瓜茶」を加えて甘みとコクを加えています。
最後に炙ったドライレモンスライスをのせて、香ばしい風味を加えているのもポイントです。
お酒と楽しみたい台湾料理のメニューも!
カクテルやウイスキー、ビールなどのアルコール以外にも、食事メニューもあり、深夜にしっかり食事がしたいという人にも重宝されているお店です。メニューはフライドポテトやピザなどの洋風メニューから、鹹酥雞などの台湾らしいものもあります。
特に常連客に人気の「麻辣水餃」 NT$230 (10個)は、マーラー風味の豚肉水餃子。色々なお店の餃子を食べ比べて行きついたオーナーさんの秘密のお気に入り店から仕入れている餃子は、皮がもっちり、餡がジューシーで、ピリリと効いた花椒の風味との相性も抜群!
台湾らしいおつまみと言えば「滷味拼盤」NT$350がおすすめです。醤油ベースのタレで豚肉や昆布、豆腐、豚耳などを煮込んだ料理「滷味(ルーウェイ)」は台湾で大人気の小吃です。バーで滷味をメニューに取り入れているところは少ないですが、五香味などのスパイスはお酒との相性も抜群で、「暗席」を訪れたらぜひオーダーしたい料理です。平日はミニマムチャージ1人NT$350、金~日、祝日は1人NT$500です。
アフターファイブにはおいしいお酒と食事で疲れを癒し、深夜の終業後などには訪れる常連客でいつもにぎわう人気店「暗席」。訪れる際には予約をお忘れなく。
■暗席(アンシー)
住所:林森北路133巷16號B1
TEL:02-2525-1500
営業時間:20~翌5時(火曜は23時~)
定休日:無休
※料金にはサービス料10%が別途上乗せされます
Text:石井三紀子
Photo:張哲倫
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