【札幌】円山公園駅すぐ、小さな古民家カフェ「森彦」で過ごす幸せなひと時
札幌の地下鉄円山公園駅からわずか徒歩4分ほどの住宅街に、まるで森の隠れ家を訪れたかのように心落ち着くカフェがあるのをご存知でしょうか。ここは札幌・旭川に14店舗を構えるカフェ「MORIHICO.」の原点ともいえる森彦。築70年を迎えた趣ある建物で、一杯一杯丁寧に淹れた香り高いコーヒーが味わえます。
Summary
築70年。木の温もりに包まれた空間に漂う豊かなコーヒーの香りにうっとり
地下鉄東西線円山公園駅周辺の「円山地区」は、札幌のなかでもお洒落なカフェやショップが集まる人気のエリア。住宅街の中にさりげなくたたずむ、ハイレベルなお店も少なくありません。
そのなかでも、札幌のカフェ好きが愛してやまない名店が「森彦」。円山公園駅から徒歩4分と便利な場所にありながら、まるで森のなかの隠れ家のような静かで心落ち着く時間を過ごせます。
森彦の建物が建てられたのは昭和27年(1952)。カフェとして新たなスタートを切ったのは平成8年(1996)のことです。オープンにあたっては、オーナーとその一家が自分たちで内装を手掛けてリノベーション。この空間によく合うアンティークのインテリアを探したり、愛着を持って使っていた物を持ち込んだそう。
「森彦のコーヒー」は自社工場での自家焙煎。香り高く、まろやかな味わいで知られます。店では注文を受けてから豆を挽き、スタッフが一杯ずつ丁寧にネルドリップ。雑味のない味わいと豊かな香りで、多くのコーヒー通にも愛されています。
森彦限定のコーヒーと名物のチーズケーキとのペアリングに感激
森彦を訪れたならぜひ味わいたいのが限定のコーヒー「森の雫」。モカをベースとする中深煎りで、深い苦みと甘みが感じられます。
コーヒーとの相性を第一にパティスリーで手づくりするスイーツも好評です。名物の「ガトーフロマージュ」はスフレのようにふんわりとして、口に入れた瞬間にシュワっとほどける食感がたまりません。土台のグラハム生地にはほんのり塩味がきいて、男性のファンも多いといいます。
森彦の定番ともいえる軽食が、たっぷりのチーズがのったチーズトースト。付近の散策で「ちょっとお腹が空いたな」というタイミングにもピッタリです。
さりげなく置かれた趣あるインテリアや小物たち。ふと響く「音」にも耳を傾けて
コーヒーのおいしさ、フードのおいしさはもちろん、木の温もりに包まれた店内の居心地のよさも森彦の大きな魅力です。
店内それぞれの場所に特色と魅力があり、「私のお気に入りはこの席」と決めている常連客も多いそう。
1階、2階それぞれに異なった趣があり、その日の気分で楽しむこともできます。
店内のあちこちにさりげなく置かれたインテリアや小物も、時の流れや温もりを感じさせるものばかり。ちょっと目を凝らして店内を探すと「こんなところにこんなものが!」という発見に出合えるかもしれません。
お客さんが自由に来店の感想や旅の思い出、イラストなどを書き込める「ノート」も手に取ってみましょう。このお店がどれだけ多くの人に愛されてきたかがよくわかります。
そんな森彦をより楽しむ方法を店長の冨塚絵理さんに尋ねると…。
「静かなお店だけに、いろいろな音が響くんです。お客さんが入って来た時のベルの音、階段や床がギシギシときしむ音、窓の外のエサ台にとまった鳥の鳴き声、そして冬にはストーブの薪がはぜる音…。聞こえてくる音に耳を傾けながら、ゆっくりと過ごしていただければと思います」
冨塚さん自身、お客さんとして長く通ううちにお店への思いが深くなり、とうとうスタッフになったと話します。
コーヒー豆の販売も種類豊富。お店での余韻をホテルや家庭でも楽しめる!
お店でのひと時をゆったり楽しんだ後は、持ち帰り品の販売コーナーにも目を向けてみましょう。
店頭では種類豊富なコーヒー豆のほか、リキッドコーヒー、焼き菓子、グッズの販売も。お土産にしたり、自分用に購入し、森彦での時間を楽しむのも素敵ですね。
MORIHICO.の店舗は札幌、旭川に2022年4月現在全部で14軒。レトロやシック、スタイリッシュなど、それぞれまったく異なる雰囲気とコンセプトなので、一つひとつ訪れて違いを楽しむのもおすすめです。札幌っ子の間では全店舗を巡る「MORIHICO.めぐり」なんていうワードもあるんですよ。
Text:石渡裕美
Photo:石渡裕美
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