福島「花見山公園」で春爛漫ハイキング♬見どころやアクセス・ランチ情報まで
1年を通してたくさんの種類の花々が咲き誇り、周辺に広がる里山の原風景とのコラボレーションが美しい「花見山公園」。“福島の桃源郷”と称された福島屈指の花の名所で、桜を愛でる爽快ハイキングへ行ってきました♪観光の前後に立ち寄りたい最新おしゃれスポットもご紹介します!
Summary
さらさらと流れる小川、心地よい風に吹かれる黄色や白、ピンクの色とりどりの花々。まるでおとぎ話の舞台のような花の名所が福島県にあると聞き、4月の桜シーズンに行ってきました!
訪れたのは福島市渡利(わたり)地区。のどかな里山の原風景が広がる集落一帯には、花木生産農家さんたちが暮らしており、花見山公園と呼ばれる小高い山とその周辺に四季の花が咲き誇ります。
日本を代表する写真家であり、花をライフワークとして撮り続けた故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と称し、全国に紹介したことでも知られるようになりました。
1年を通してさまざまな種類の花を観賞できるなかでも、オススメは桜の咲く4月。この記事では、美しい写真とともに、めぐり方やアクセスなども解説してまいります。記事後半には花見山観光の前後に立ち寄りたい福島市の最新おしゃれスポットもご紹介するので、ぜひチェックしてくださいね♪
まずは花見山公園観光案内所からスタート
花見山公園の入口近くにあるログハウス。こちらは観光案内所で、ボランティアの花案内人たちが、その日の花の咲き具合や園内のみどころなどを教えてくださいます。
まずはここでパンフレット(無料)を入手してから花めぐりをスタートしましょう。
花見山公園は山の斜面を埋めつくすように花々が咲き誇るため、場所によっては急な下り坂や山道も。ハイキングの格好をした観光客も多く、動きやすい服装で訪れるのがよさそうです。
花見山公園内は3つの見学コースが整備されており、30分・45分・60分コースがあります。オススメは山頂からの展望や桜のトンネルも楽しめる1周60分のコース。
また車イスの方でも楽しめるコースも花見山周辺のふもとに設けられており、アップダウンが少ない道でたくさんの種類の花を楽しめます。
入口から散策道を10分ほど歩くと、開けた景色のあいだからふもとの集落が見えてきました。
実はこの花見山公園は個人所有の山を一般に開放しているもので、花木生産農家の故・阿部一郎氏とそのご家族が70年以上かけて作り上げた場所なんです。「こんなにきれいに咲いた花を自分たちだけで楽しむのはもったいない、見たいと言ってくださる方と一緒に楽しむのもいいのではないか」という想いから昭和34(1959)年に開園しました。
この日咲いていたのはレンギョウやハナモモ、ハクモクレンなど。春の陽射しと木々を抜ける風が気持ちよく、爽快なハイキング日和です。
道の途中には東屋やベンチがあり、疲れたらひと休みもできます。どこを切り取っても絵になる風景に癒されながら、この先はどんな景色が待っているのかワクワクしながら歩を進めていきます。
そして展望場のある山頂へとたどりつくと、そこに広がるのは疲れも吹き飛ぶほどの大パノラマ!標高180mからの眺めは、遠くに福島市街や吾妻連峰の山並みを望み、ふもとには田園が広がります。
花と背景のコントラストが見事で、“福島の桃源郷”という言葉がまさにぴったり。時期によって山の花々も、ふもとの街も姿を変え、移りゆく四季を感じられるのもまた趣があってステキですね。
山頂を過ぎるとあとは下り坂。後半の楽しみはなんといっても桜のトンネル!背の低い木が多いので、視界いっぱいに桜が広がる絶好の撮影スポットです。
ウグイスの鳴く声がどこからか聞こえてきて、鳥たちも羽を休めに枝に止まっていたり、風情があって雅な気分にさせてくれます。
その後もたくさんの花を愛でながら、最後にチューリップ畑で気持ちよさそうに泳ぐ鯉のぼりを写真におさめて1周60分のコースは終了。
山一面に咲く花々や遠くの風景に癒されたのはもちろんですが、ハイキングの心地よい運動が身も心もリフレッシュさせてくれて、開放的な気分になれた花見めぐりでした。
桜のシーズンは臨時バスまたはタクシーでアクセス
では桜シーズンの花見山公園へのアクセスをチェックしましょう。
桜シーズンはJR福島駅から臨時バスが運行されています(2022年は3月26日~4月17日、片道大人250円、所要約15分)。臨時バスの停留所から公園の入口までは徒歩15分ほど。その道中も小川に沿って菜の花やボケ、レンギョウなどを楽しめます。
体力に自信がない人はタクシーで公園入口付近までアクセスすることも可能。JR福島駅東口からの定額プランは1800円(1台片道料金)で運行されています。
この時期はマイカー利用が規制されているため、マイカーの場合は周辺の臨時駐車場に駐車して臨時バスやタクシーで向かいましょう。
年によって花の見頃や交通規制実施期間も変動します。おでかけの際は福島市観光案内所や花見山情報コールセンターに確認してから訪れるのがオススメです。
また公園内は飲食禁止のため、食事は入口までの道のりにあるお団子屋さんや物産ひろば、もしくは次にご紹介する福島駅周辺のスポットで済ませましょう。
交通:【桜のシーズン】JR福島駅から臨時バスで約15分【桜シーズン期間外】JR福島駅から福島交通バス渡利南回りで15分、花見山入口下車、徒歩25分
TEL:024-531-6428(福島市観光案内所)024-526-0871(花見山情報コールセンター ※3/13~4/25のみ)
営業時間:入園自由(6~18時)
ではここからは、花見山観光前後に立ち寄りたいオススメスポットをピックアップ。花見山から車で10~15分の場所にある福島市の大町は、リノベーションをしたカフェやセンスのよい雑貨店が立ち並ぶ若者に人気のエリア。
今回はランチと雑貨のお店をご紹介します♪
【オススメ立ち寄りスポット】おしゃれリノベビルで味わう自然派ランチ
通り沿いに面した3階建てのニューヤブウチビル。リノベーションされたモダンでスタイリッシュな雰囲気が漂う建物の3階に入るのが「食堂ヒトト」さんです。
こちらは元々東京・吉祥寺で人気を博していた「ベースカフェ」が、名前を変えて福島に移転オープンしたお店。吉祥寺時代と変わらず、オーガニックの食材にこだわった身体に優しい料理が味わえます。
ランチは月替わりの「ヒトト定食」や不定期で季節に合わせて提供される丼ものなどからチョイス。食材は近隣の信頼ある農家の野菜を直接仕入れ、滋味あふれた味わいに身体が喜んでいる感覚が分かります。
「福島の台所として料理とともに力が抜けてホッとできるお店でありたい」と語る料理長の宍戸さん。よい素材をただ調理するだけではなく、ひとつひとつのお皿に料理人の想いが感じられ、陽だまりのような温かさに包まれた癒しのランチスポットでした。
■食堂ヒトト(しょくどうひとと)
住所:福島県福島市大町9-21 ニューヤブウチビル3階
交通:JR福島駅から徒歩13分
TEL:024-573-0245
営業時間:11時30分~15時(ランチは14時30分LO)
定休日:火曜、第1・3水曜
【オススメ立ち寄りスポット】福島の“イイもの”を集めたNew Openの雑貨店
大町の商店街の一角にたたずむグレーの外壁が印象的な雑貨店「ent(エント)」さん。こちらは福島に移住してきた女性たちで構成される一般社団法人tentenが運営管理し、2021年9月21日にオープンしたお店です。
店名の「ent」は、福島を知る入口(entrance:エントランス)となってほしい、という意味が込められており、移住者目線で福島に来て出会ったステキなもの、おいしいものをセレクト。福島の暮らしのなかで生まれた商品がラインナップに並びます。
福島の白河地方で江戸時代から続く佐川だるま製造所の「豆だるま」各330円(写真左上)。白は開運、黄色は金運などカラフルな色合いは風水に基づいており、手のひらサイズ(高さ4.5cm)のコロンとしたフォルムがとってもキュート。
会津おたね人参など福島の素材を使ったOne's homeのハーブティー「会津の恵み」各280円(写真右上)は福島の赤べこのイラストが描かれたパックにティーバッグが2個入り。いつものプレゼントにプラスして添えれば、“福島っぽさ”が出てオススメなんだとか♪
風合いのよい会津もめんの綿生地でつくられたHARAPPAの「ポシェット」3630円(写真左下)は、シンプルで無駄のないデザインが魅力。使うほどに柔らかく、日常のコーディネートのアクセントにも活躍しそう。
福島の漆作家・蒔絵師 ニヘイユウコさんの「拭き漆 箸」一客2450円と「拭き漆 豆皿」各2750円(写真右下)は下地から塗り・絵付けまですべて手作業。漆工芸に北欧デザインを取り入れており、ふだん使いでもナチュラルに馴染みます。
“福島のイイもの”を移住者目線で発信。ギフトにも、ふだん使いにもばっちりで、魅力あふれるアイテムたちと一期一会の出会いを楽しめますよ♪
■ent(えんと)
住所:福島県福島市大町2-18
交通:JR福島駅から徒歩10分
TEL:080-4517-3877
営業時間:10時~16時30分
定休日:月曜、第1・3日曜
※営業内容は変更となる場合もあります。詳細はお店の公式Instagram(@ent.fukushima)をご確認ください。
Text :ジェンティーレ恵 Photo:北村美和子
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