大阪・天満橋「Nova 珈琲と焼菓子」は、推しメニューが多すぎ!センスを感じる空間でとっておきのカフェタイムを
2021年1月のオープン以来、SNSで「コーヒーやスイーツがおいしくて、空間や器も素敵すぎる」と話題の「Nova 珈琲と焼菓子(ノヴァ こーひーとやきがし)」。行ってみると、コーヒーもスイーツも秀逸で、お目当てになり得るメニューがたくさん!店主のセンスが隅々まで行き届いた空間もすてきなカフェを、しっかりご紹介します。
Summary
大川のそばにたたずむ、センスあふれるカフェ
地下鉄天満橋駅から徒歩5分、大川沿いの道から少し入ったところに、「Nova 珈琲と焼菓子」はあります。外からだと一見料亭のような、品のある雰囲気が漂っています。
折り鶴をモチーフにしたロゴと店名が描かれている、白いのれんも趣きがあります。
中に入ると、大きな窓から日が差し込む、落ち着きのある美しい空間が広がっています。白壁に木製のファニチャーやグレーのカウンターが合わせられ、洗練された雰囲気。
コーヒーは約1500軒のカフェ巡りを経て生み出された味
元々コーヒー好きで新大阪のカフェで働いていた、店主の瀬戸家純一さん。国内外約1500店のカフェを訪れ、やがて自分がおいしいと思うコーヒーを追求することに。本場を知るため、イタリア・フィレンツェでバリスタの国家資格「SCA」を取得。基礎を学んだ後は、焙煎や淹れ方を試行錯誤し、“自分の味”を探求したのだそう。
そんな瀬戸家さんが淹れるのは「苦手な人でもブラックで飲めるコーヒー」で、「とにかく酸味をとことん抜きます」とのこと。作家さんに作ってもらった下が抜けた陶器のドリッパーで、毎朝焙煎する新鮮な豆を使って淹れていきます。これを使うと味の表現の幅が広がるそうで、もし豆に酸味があっても、瀬戸家さんの手にかかれば、淹れ方で酸味を抜くことができるのだそう!
コーヒーは、「浅煎り ツバキ」と「深煎り ニレ」、「本日の珈琲」の3種各605円。全て5種の豆をブレンドしたオリジナルです(テイクアウトはホット・アイスとも540円~)。
「浅煎り ツバキ」をいただくと、酸味がまったくなく、その分軽やかさや華やかさ、奥深いコクがダイレクトに感じられます。飲んだ後に口に漂う、香り高いアロマも秀逸。コーヒーが苦手な人でも砂糖やミルクなしで楽しむ場合が多いそうですが、それも納得。初めて出合うおいしさです。
コーヒーゼリーや期間限定のスイーツもSNSで話題に
美しい器に入ったコーヒーゼリーも名物のひとつ。ゼリー専用のブレンドコーヒーを使い、オレンジ風味のコアントローシロップでやや甘めに仕上げています。コーヒーの豊かな風味をしっかり感じつつも、濃さや重さがまったくなく、実に軽やかな味わい。「浅煎り ツバキ」とのペアリングがおすすめだそう。
フランスの洋菓子学校で学んだ焼菓子職人・宮本みゆきさんによる、旬のフルーツを使った期間限定スイーツも人気です。今どきの華やかなスイーツより、ベーシックで素材を生かしたお菓子作りを目指しているそう。
例えば、2022年4月の「苺とピスタチオのタルト」では、中までしっかり赤く熟したイチゴを生かすためにイチゴを横に切って盛り付けるなど素材の本質が表現されています(終了時期は未定)。甘い苺と濃厚なピスタチオクリーム、バターがしっかり感じられる生地、3つのバランスもじつに絶妙です。こちらは、奥行のあるコクが感じられる「深煎り ニレ」を合わせてぜひ。
2022年4月以降は、メロンやラ・フランスを使ったスイーツが登場予定なので、ぜひInstagramをチェックしてみてください。
お目当てのメニューは、まだまだあります!モーニングの人気№1、「あんバタートースト」。岡山の有名喫茶で大阪でも月2回餡(あん)を販売するほか、大阪のそうそうたる店がここの餡を使うという「あんこや ぺ」の粒餡(あん) と、国産小麦と天然酵母で作るパンが人気の肥後橋の「ブランジェリー タカギ」のパン。まさに名店の夢の競演です。外はカリッ、中はもっちりした小麦の風味豊かなパンに、甘さ控えめで小豆の味が濃い粒餡、塩気のあるバター、まろやかなクリーム…あんトーストの最高峰間違いなしのおいしさでした。
ほかにも雲みたいなクリームとほろ苦いカラメルソースが特徴のプリン440円など、おすすめしたいメニューばかり。
店内にあるカウンターでは、持ち帰り専用の焼菓子もご用意。ブラウニーやマフィン、スコーンなど、素朴と洗練を併せもつ、職人による本格的な味をおうちでも味わってみて。
作家もの器やアンティークのインテリアも素敵すぎる
「お客様により楽しんでもらえたら」と、器は全て作家ものを使用。瀬戸家さんは作家ものへの造詣も深く、カフェ巡りの際に展覧会なども合わせて訪れているのだそう。写真のキャニスターも作家もので、チェスの形をした取っ手が何とも魅力的。
こちらは「抹茶オレ」715円のための道具。たたずまいが素敵です。
テーブルやチェアは、状態の良いアンティークを使用。ペンダントライトや花瓶など、店内にあるものは、すべて選び抜かれたものばかり。温かみがありつつも、引き締まるようなセンスが感じられます。
店内に響くクラッシクのやわらかな音色は、ビクターのビンテージスピーカーから。ここでしか聞けないサウンドにもぜひ耳をすましてみて。
コーヒーやスイーツも推しメニュー揃いで、空間の細部にまでこだわりが感じられるこのカフェは、刺激と癒やしを兼ね備えた稀有な場所。私が訪れた際も、コーヒーとスイーツのおいしさにハッとしつつも、マットな黒いカップとソーサーが素敵過ぎて、思わず作家さんを訪ねたところ「スナオホームさんですよ」と気さくに教えていただき、作家談議に花を咲かせました。
各メニューの提供時間が決まっているので、事前にInstagramで確認し、ぜひ足を運んでみて。きっと素敵な時間が過ごせるはずです。
■Nova 珈琲と焼菓子(のう゛ぁ こーひーとやきがし)
住所:大阪府大阪市北区天満3-1-5南天満ビル1階
TEL:06-4792-7796
営業時間:8~17時
定休日:水・木曜(水曜が祝日の場合は木・金曜、木曜が祝日の場合は火・水曜、変更の場合あり)
Text:沖本明
Photo:こばやしみもざ
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