知ってた? 京都の路地奥に週末のみオープンする、シングルオリジンの抹茶カフェ「SHU HA RI KYOTO」

知ってた? 京都の路地奥に週末のみオープンする、シングルオリジンの抹茶カフェ「SHU HA RI KYOTO」

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伝統産業、西陣織の産地として有名な京都・西陣エリアには、豊臣秀吉の都市計画のなごりともいえる、昔ながらの路地が多く存在します。見過ごしてしまいそうな路地の奥に発見した、土日だけ開く本格的な抹茶cafe「SHU HA RI KYOTO」をご紹介します。

summary

映画配給会社「松竹」が手がける西陣ろおじ

「西陣」は、豊臣秀吉が造営した広大な邸宅「聚楽第」のあった場所。いまも京都市が「温故創新・西陣」をコンセプトに、大切に保存・活用を進めているエリアです。
そんな西陣界隈を散策していると、あちこちで目にするのが「○○路地」の看板。京都の街は、縦の道と横の道が直交するように整然と並ぶことから「碁盤の目」と呼ばれ、その碁盤の目の奥に建てられた、公道に面していない家屋へ出入りする細い道を路地(ろおじ)と呼びます。
建物と建物の間に、人一人がやっと通れるような細い道があるのがわかりますか? これが路地。古くから町人文化が栄えた西陣には、このような路地がたくさんあります。
点在する路地のうちの一つを、映画配給会社の「松竹株式会社」が「西陣ろおじ」としてプロデュース。もっとも栄えていたという江戸時代の西陣を、路地全体で再現しています。
細い小径を抜けると、中には広く開けた空間が現れ、昔ながらの長屋が向かい合わせに軒を連ねます。
入って左奥には、三軒のゲストハウス。右奥に並ぶ四軒のうちの一つが、本日お邪魔する、土日のみ店開きするシングルオリジンの抹茶専門カフェ「SHU HA RI KYOTO」です。

京都でも珍しい、「シングルオリジンの抹茶ラテ」

「SHU HA RI KYOTO」は、京都宇治茶を主体とした各種緑茶やシングルオリジンの日本茶を製造するメーカー。シングルオリジンとは、異なる産地や作り手の茶葉をブレンドすることなく、1つの農家がつくる1種類の茶葉のこと。シングルオリジン抹茶のアンテナショップともいえる西陣ろおじのお店では、単一品種の抹茶を使ったドリンクやスイーツのメニューを楽しむことができます。
シングルオリジン抹茶のラテ590円
シングルオリジン抹茶のラテ590円
「まずはこれを」とオススメされたのが、シングルオリジン抹茶のラテ590円。コーヒー専門店などで“シングルオリジンコーヒー”のメニューはよく目にしますが、抹茶のシングルオリジンは京都でも非常に珍しく、個人の茶農家さんと直接契約している「SHU HA RI KYOTO」だからこそできる味です。
注文すると、まず抹茶腕と茶筅(ちゃせん)でお抹茶を点ててくれます。作っている様子がライブで見られるのもお楽しみ。農作物であるお茶は、気温や降水量などによって毎年出来が変わるために、古くから茶師が葉をブレンドして、毎年変わらない味を作っていましたが、こちらのものは、ストレート。
だからこそ、800年を超える茶文化の歴史を持つ京都府和束町の茶農家さんのみと契約。毎年少しずつ味が変わるとしても、毎年おいしいお茶を提供しています。
点てるというよりも練る、お薄というよりもお濃茶に近い、濃厚な抹茶のエスプレッソができあがりました。
用意されたたっぷりのミルクの上に、濃く練った抹茶のエスプレッソを注ぎ入れます。
ミルクにじわじわと抹茶が浸透していく姿も美しく、芸術的。一気に混ぜたりせずに、このマーブル模様を楽しみながらいただきます。「濃厚なミルクの自然な甘み、上質な抹茶のうまみを感じて欲しいから」と糖分の追加はいっさいなし。素材で直球勝負ですが、これがまた美味。ミルクのまろやかさに抹茶の爽やかさが後から追いかけてきて、後味もすっきり。

フレッシュフルーツとあんこの相性抜群、「季節の果物とお濃茶もなか

甘さのないシングルオリジン抹茶ラテだから、お茶菓子と組み合わせていただくのが正解。和洋のお菓子が用意されていますが、中でも人気は「季節の果物とお濃茶もなか」。
季節の果物とお濃茶もなか 350円
季節の果物とお濃茶もなか 350円
たね(もなかの皮)とあんこは、和菓子好きの間で超有名な京都の「中村製餡所」のもの。かじった瞬間にふわっと鼻腔をくすぐる焦げの香りとさくっとした歯ざわりは唯一無二です。なめらかに裏漉しされた白餡に抹茶をたっぷり混ぜ込んだ抹茶餡、フレッシュないちご、粒餡のバランスがたまりません。
ろおじ内の縁台は、誰が、どの場所を使っても自由。4席ほどある縁台で、春には枝垂れ桜、秋には紅葉を見ながら、江戸時代のろおじの雰囲気とおいしい茶菓子を満喫しましょう。

味は本格派!見た目に驚く「白い抹茶アイス」

白い抹茶アイス 650円
白い抹茶アイス 650円
夏に向けての“推し”は、白い抹茶アイス。なぜ抹茶なのに白いの?というと、抹茶の粉ではなく、抹茶の元になる碾茶(てんちゃ)のエキスをミルクアイスに染み込ませているから。京都市東山区のあじき路地に店を構える気鋭のジェラート職人「ピカロアイス」とコラボ開発した至極のアイスクリームです。
とっても濃厚なミルクにふわっとお茶が香る上品な味。抹茶のエスプレッソと砕いた碾茶の粉をかけて贅沢に仕上げます。添えてある自家製抹茶ダクワーズが溶け出したアイスと抹茶を吸わせて食べるのも美味。ダブルアイスは多いのでは? なんていう心配はご無用! 甘さのキレがすっきりしていて、2個食べてもまったく重たく感じません。現在、ほうじ茶バージョンや和紅茶バージョンなどの展開も検討中なのだとか。この夏が楽しみです。

京都土産のニューカマー、シングルオリジンの抹茶生チョコレート

抹茶生チョコレート 4粒200円(イートイン) 箱入り18粒1400円
抹茶生チョコレート 4粒200円(イートイン) 箱入り18粒1400円
お土産もこの店ならでは。たとえばこの抹茶生チョコレート。契約農家の松田隆之さんが育てた「おくみどり」という茶葉を石臼で引き、フランス産のホワイトチョコレートに溶かし込んだ贅沢な逸品。冷凍で80日間と日持ちもするので、京都らしいお土産としても最適です。
抹茶 ASAHI(30g)1780円、GOKOU(30g)1590円、SAMIDORI(30g)1590円
抹茶 ASAHI(30g)1780円、GOKOU(30g)1590円、SAMIDORI(30g)1590円
シングルオリジンの抹茶も販売。シングルオリジンの抹茶は珍しいので、お茶のお稽古をされている方に差し上げたら、とっても喜んでもらえそうですね。

建物と建物の間の細い路地。その奥にこんなに豊かな世界が広がっているのは、長い歴史のある京都の街ならでは。観光名所の北野天満宮、京都御所のどちらからも徒歩20分と若干距離がありますが、街並みもステキなので、歩いて散策してみるのもオススメです!


■SHU HA RI KYOTO
住所:京都府京都市上京区東西俵屋町144 西陣ろおじ内
TEL:なし
営業時間:土・日曜 13〜17時
定休日:月〜金曜
アクセス:京都市バス千本中立売バス停から徒歩4分


Photo: photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子


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