食・グルメ
2022.07.26
【奈良】タイ料理店の絶品、塩系かき氷！かき氷の異端児「コペチ」と感動の出合い
「暑いなー、かき氷が食べたいなぁー」と思いながら前を通っても、目指して行く人以外は絶対に通り過ぎてしまうと思われるタイ料理店「RAｈOTSU（ラホツ）」。この店には、ファンが勝手にあだ名をつけるほどに強烈な、しかし、目からウロコの塩系かき氷「コペチ」があります。
タイ料理店で食べられる、アジアのかき氷
ならまち大通りと国道169号線の交差点、名勝 旧大乗院庭園の向かいにあるタイ料理店「RAｈOTSU（ラホツ）」。落ち着いた街並みにオレンジの建物が目立ちます。「氷」の旗はありますが、看板には「THAI FOOD」。ここで本格的なかき氷が食べられるなんて、いったい誰が思うでしょう……。
席数は18席。アジアテイストと奈良をモチーフにした雑貨が混在し、独特の雰囲気を醸し出しています。窓を望む席もあり、一人でも入りやすそう。
店主は、フレンチ、パン店、その他さまざまな飲食業界での経験を持つ異色の料理人。タイ料理のお店を始めたのは、東南アジアが好きだからだそうで、現地に行かないと知ることができない、現地に行ったからこそ知った“向こうでは普通のこと”を自分のお店で表現しています。かき氷を始めるきっかけを作ったのは、奈良にかき氷ブームを作った先駆者「宝石箱」の店主からの「アジアのかき氷やってよ！」の一言だったそう。
やり始めたらとことん追求し、そして「やりたいことを、やってみたい時にやる」ことが信条の店主。メニューの回転は速く、ほとんどのかき氷メニューが、登場してから1週間ほどでラインナップから消えていきます。早いときは1日や2日で提供終了する幻のかき氷もあって、ファンは、欠かさずSNSをチェックしているそう。
ココナッツ・ペッパー・チーズのかき氷、コペチ
さて、どうしても食べてみたかった噂の“コペチ”をご用意いただきました。現在提供中なのは「コペチオレンジ」です。コペチとは、ココナッツ、ペッパー、チーズの頭文字をとったもの。さまざまなアレンジがありますが、ベースとなるのはこの3つ。南国の香りがする甘～いココナッツミルクのシロップをたっぷりかけた氷に、まるでパスタのようにチーズをパラパラパラパラ。そして、胡椒をパッパッパッ。
今まで見てきたかき氷とは一線を画すこのビジュアル。細く削ってあるのは、フランス原産のハードタイプチーズ、ミモレット。その周りにペッパーの粒々が確認できます。早く早く早く…とかき立てられる気持ちを抑えてひとさじ口へ。うう……。これはなんと表現したらよいのか。チーズの塩っけとカリッと尖った舌触り、すべてを包み込むココナッツのミルキーな甘さ、そして時折舌を刺激するペッパーとオレンジの香り。最高です。
氷メニューは長くても2週間でなくなるものばかりですが、こちらは「奈良かき氷ガイド製作委員会」が発行している「令和4年度版 奈良かき氷ガイド」で紹介しているため2022年の夏季の間中提供される予定です。
フレッシュなマンゴーを存分に味わえるかき氷
果実の入荷時のみ提供されるのが、マンゴーのかき氷です。マンゴーにもいろいろあって、このメニューに使われているのは、インド産ケサール種のフレッシュマンゴーです。
ココナッツミルクのシロップとマンゴーのシロップをベースに、ヨーグルトクリームの酸味を加えた爽やかな南国の味。マンゴー果肉も半端なくたっぷり入って贅沢この上なし！ これだけフレッシュマンゴーがのっていて、1500円はコスパが良すぎです。
タイ料理向けの調味料も販売されていますよ。ちょっと珍しいものを見つけたのでご紹介。生の黒胡椒の塩漬けです。ぷちっと弾けるフレッシュな胡椒の香りは、一度食べたら忘れられない経験になるそう。思わず購入してしまった一品です。
今回は異色のかき氷「コペチ」をご紹介しました。塩っけもあって、熱中症対策にもなりそうな「コペチ」は、かき氷好きを名乗る人には、ぜひとも食べておいてほしい一品です。タイ料理で舌がピリ辛した後に、あわせて楽しんでみては？
■RAｈOTSU（ラホツ）
住所：奈良県奈良市高畑町1073-2
TEL：0742-24-1180
営業時間：11時30分～14時、14時30分～20時30分（20時LO）
定休日： 月曜（祝日の場合は翌火曜休）
アクセス：近鉄奈良駅から徒歩16分
Photo： photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text：京都ライター事務所 小西尋子
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