【奈良】生駒山の天空カフェ「楽食・宝山」でかき氷&昭和レトロなひとときを
昔ながらのレトロな遊園地「生駒山上遊園地」へのケーブル乗り換え駅、宝山寺駅からすぐ近くの場所にある「楽食・宝山」。標高297mからの眺めは最高です。下界の気温が真夏日でも、ここでは心地よい涼風が吹き込みます。
日本最古のケーブルカーに乗って、天空のかき氷店へ
鳥居元駅からケーブルカーに乗って宝山寺駅へ。生駒ケーブルは、大正7年(1918)に開業した日本最初のケーブルカーです。山上に遊園地があることもあって「ブル号」や「ミケ号」といったかわいらしい車両もありますが、駅舎の中はレトロなまま。ノスタルジックな気分を掻き立てられます。
駅を降りて道なりに進むと、赤い欄干に「天然氷のかき氷」と書かれた手描きの看板が見られます。案内に沿ってお店へ。
聖天通りの聖天とは、仏教の守護神歓喜天聖天(かんぎてんしょうてん)のこと。宝山寺を開いた湛海律師(たんかいりっし)は、「優れた験者」として当時の権力者から祈祷の依頼が絶えなかったそう。聖天は諸願をかなえる力が強い反面、約束を守らなかったりすると、大変恐ろしい神様。心から叶えたい願いがある人は、先に宝山寺にお参りするのもおすすめです。
宝山寺を参拝の際は、この景色のよい階段を登って、お店まで。
昭和映画のロケ地にもなったレトロな喫茶店
「楽食・宝山」は、昔ながらの町並みが残る宝山寺周辺と同じく、手付かずの昭和の香りがします。
中はとっても広々。高台からの景色が満喫できるように、奥は天井近くまである大きな窓。
実はこのお店、松竹映画『男はつらいよ』第27作、昭和56年(1981)公開の「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」で、主人公の寅さんがヒロインとデートを楽しんだ場所。
壁に飾られた写真は、今のお店のまま。時が止まったかのようです。
寅さんが座ったであろう場所でかき氷をいただきます。眼下に広がる生駒の街並みを見ながら食べるかき氷は格別。夏の暑い日にケーブルを使わずに歩いて登ったら、さらに最高のかき氷体験になりそう。
エモい店内で、ゆったりとくつろぎのかき氷タイム
ミツバチ模様のかき氷は「マンゴーチョコ」。使われている氷は、奈良県天川村の「洞川温泉」の周辺から湧き出す天然水。環境省の「名水百選」にも選ばれている湧水群のうち「ごろごろ水」と呼ばれる湧水を汲み、車で運び、あの急な階段を持って上がっているそう。ミネラル分豊かな水でつくった贅沢な氷です。
昭和の屋台を思わせるようなピンク、イエロー、ブルーの「レインボーみるく」。傍にあった招き猫と一緒にパシャリ。
生駒山の涼しい風と素晴らしい景色を眺めつつ、リアルな昭和レトロを体験。ひんやりとしたかき氷が暑気払いにぴったりです。
Photo: photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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