おでかけ
2022.08.30
【韓国現地レポ】ソウル・聖水洞がアツイ！レトロな下町の工場街が洗練されたSNSの聖地に変身？
常に新しいトレンドスポットが生まれる韓国の首都ソウル。そこでいまSNSユーザの視線を集めるエリアといえば、何といっても聖水洞（そんすどん）です。洗練されたリノベーションで生まれ変わったレトロな町工場や倉庫が、若者たちを惹きつける魅力を探ってみましょう。
Summary
レトロな下町がSNSで話題のトレンドスポットに
古ぼけた街に洗練されたショップ、カフェ、レストランが次々と開店し、若い人が押し寄せる新しいトレンドスポットとして脚光を浴びる。いわゆる「ジェントリフィケーション」を繰り返しながら、発展してきた韓国の首都ソウル。
三清洞（さむちょんどん）、カロスキル、そして弘大入口（ほんでいっく）一帯といった定番の人気エリアも、そうしたプロセスを経て街の景色を一変させ、この20年ほどの間に人気スポットの地位を確立しました。
そして今その最前線として脚光を浴びているのが、聖水洞。
ソウルを横切る大河・漢江（はんがん）に接した旧市街東の一角です。ここはしばらく前から、レトロな下町の情緒をうまくアレンジしたカフェや施設があちこちに登場。新たな再開発エリアとして、今SNSなどで熱い注目を集めているんです。
聖水洞の地名は、朝鮮王朝時代に軍の訓練を閲兵した「聖徳亭（そんどくじょん）」に由来するといわれます。かつては牧場や野菜畑が広がっていましたが、1970年代から中小零細の工場が立ち並ぶ準工業地帯として発展しました。
当時は特に金属加工や自動車関連、それに靴を作る業者が多いことで知られたとか。現在でも地下鉄２号線・聖水駅周辺は、おしゃれな手作りの靴メーカーが集まったエリアとなっていて、再び注目されています。
韓国コスメのトップメーカーが運営する「アモーレ聖水」
聖水駅まで足を運んだら、ぜひ訪ねてみてほしいスポットの１つがここ。コスメの体験スポット「アモーレ聖水」です。
名前の「アモーレ」とは、韓国最大手のコスメ会社アモーレパシフィックのこと。1945年創業の同社は、韓国の資生堂とも呼ばれる老舗のトップメーカーです。
旗艦ブランドのアモーレパシフィックを始め、IOPE、ARITAUM、ETUDE HOUSE、innisfree、SIENU、Fresh Pop、Mamonde、Sulwhasooなど30を超えるブランドを展開。日本にも進出しているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
リノベーションで生まれ変わった癒しの空間でコスメ体験
「アモーレ聖水」は、そんなアモーレパシフィックが2019年にオープンしたショールーム。聖水駅２番出口から真っ直ぐ北へ進んですぐ右に曲がると、５分ほどで左手角に見えてきます。
細長いコの字型になった建物はもともと、年季の入った自動車整備工場だったそう。コの字型の内側には、緑豊かな中庭が造られています。やわらかな自然光のなかでくつろげるのも、「アモーレ聖水」ならでは。
こうした古い施設を取り壊して建て替えるのでなく、リノベーションで生まれ変わらせるのが聖水洞のトレンド。長い歳月を経たコンクリートやレンガの質感が、落ち着いた癒しの空間を演出しています。
1500超のコスメを体験＆オーダーメイドファンデ＆リップも！
「アモーレ聖水」では、30を超えるブランドのコスメが体験可能。入るとまずクレンジングと洗顔のスペースでメイクを落とし、1500種類以上の製品が並んだショールームへ。
試したいコスメを選んで、ドレッサーへ向かいます。また予約をすれば、オーダーメイドのファンデーションやリップを作れるサービスも。
買いたい商品があれば、オーダー用紙に商品名を買いてスタッフに手渡す仕組み。多くの商品が割引価格で販売されているのも、うれしいポイントです。
そのほかインテリアやお花のお店、カフェなども併設され、リラックスした空気のなかでくつろげる「アモーレ聖水」。コスメマニアでなくても、訪ねてみたくなることまちがいナシ！
■アモーレ聖水（あもーれそんす）
TEL：02-469-8600
住所：ソウル特別市城東区聖水洞2街 277-52
営業時間：10時30分～20時30分
休日：毎週月曜日、旧正月・秋夕(チュソク)の当日
ブルックリンをほうふつとさせる名物カフェ「大林倉庫」
聖水洞のカフェも、多くが聖水駅周辺に点在しています。なかでもランドマーク的な存在として早くから人気を集めていたのが、「大林倉庫」。名前の通り、工場街の倉庫をリノベーションしたギャラリーカフェです。
場所は、聖水駅３番出口を出て大通りを南へ５分ほど歩いた辺り。左手に並ぶ赤レンガの倉庫が、お目あての「大林倉庫」です。
ここはもともと倉庫をリノベーションしたイベントスペースとして、10年ほど前から音楽の公演や、ファッションショーなどが開かれてきたところ。ギャラリーカフェとなった現在も、しばしばライブなどのイベントが行われています。大きなドアをくぐって店内に入ると、そこはニューヨークのブルックリンをほうふつとさせるビンテージな空間。
倉庫ならではの高い天井と落ち着いた照明、そして長い歳月をうかがわせるインテリアが、町歩きで疲れた体を癒してくれます。
■大林倉庫(てりむちゃんこ)
住所：ソウル特別市城東区聖水洞2街 322-32
TEL：02-499-9669
営業時間：11～22時
休日：旧正月・秋夕(チュソク)の当日
町歩きのフィナーレに牛ホルモン焼きの人気店はいかが？
聖水洞歩きの締めくくりにオススメしたいのは、韓国名物の牛ホルモン焼き。ギャラリーカフェ「大林倉庫」のちょうど向かい側に位置するお店「聖水ノル」は、平日でも若い男女でにぎわう大人気のお店です。
名物は、「コプチャン」と呼ばれるウシの小腸。牛ギアラ（胃の１つ）や大腸などと盛り合わせにして注文することもできます。外側がキツネ色にカリッと焼けたホルモンは、スパイシーで香ばしい旨味たっぷり。初めての人は、ぜひ試してみて！
■聖水ノル(そんすのる)
住所：ソウル特別市城東区聖水洞2街 320-5
TEL：0507-1354-5866
営業時間：月～土曜日16～23時、日曜日15時～22時30分
休日：無休
下町感とトレンドが入り交ざった注目の街聖水洞。ぜひ次のソウル旅行の際に訪れてみてはいかがですか？
Text: ゴーシュ
Photo: ゴーシュ
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